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5 : 制服の破損?...私は関係ありませんわ。
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「だが、その女は、嫉妬心からかフェリスの制服を破ったのだ!
だから、フェリスは卒業式で制服を着られずに、急いでドレスを仕立てたんだぞ!!」
「......は??その方に対して、嫉妬心を持ったことなど一切ありませんわ?
それに、その方の制服を、私が破ったと仰いますの?
それは、何時のことですか?」
「白々しい!!1月前の事だ!!
最後の訓練の授業を受けた後、着替えようとしたら破かれていたと、フェリスが涙ながらに訴えて来たのだ!!」
陛下が私の冤罪を宣言なさいましたのに、まだ追い縋るのね?
良いわ!迎え撃って差し上げます。
私には、王妃陛下という強力な証人がおりますの。
ウフフ、どうなさるのかしら?
「...1月前の最後の訓練の時は、残念ながら私は学園に来ておりませんわ。
王妃陛下に呼び出されて、卒業式前日の昨日まで、王子妃としての書類仕事などを教わっておりましたのよ?
王妃陛下や文官の方々と共にいた私が、どうやってその方の制服を破りますの?
それに、制服の破損が1月前だったのであれば学園側に要請して、代わりの制服を卒業式の間だけお借りすることが出来ますわ?
最後の訓練の授業が終われば、卒業式までは学園に来る必要がありませんもの。
態々、急いで派手なドレスを仕立てる必要などありませんわ?」
「このドレスは、傷付いたフェリスにせめて華々しい気分で卒業式を過ごさせてやろうと仕立てたんだ!!
お前のせいで、目を真っ赤にして泣いていたんだぞ?!
そのくらい、構わないだろう?!」
「そんな派手なドレスを着て卒業式に出るなんて、私なら恥ずかしくて無理ですわ。
卒業式を終えるまでは、私達は学園の生徒という...未成人と同じ扱いですのよ?
それに、卒業式の後に開かれる卒業記念のパーティでドレスを着ますのに、同じドレスで参加するなんて、参加者全員への侮辱に値しますわ。」
頭スッ空っぽなの?
少しでも華々しい気分で過ごさせたいのなら、卒業記念のパーティだけになさればよろしいのに...規定違反で処罰されますのよ?
この阿呆って、本っ当に考えなしに行動しますわねぇ。
それに、生徒1人1人に与えられているロッカーの鍵は、個人の魔力に反応する仕様となっておりますから、ロッカー内に入れておけば誰も触れませんわよね?
もしかして、その方の自作自演なのでは?
「訓練の為に着替えた制服を、どこに置いてらっしゃいましたの?」
「フェリスの、ロッカーの中だ!!」
「あら?ロッカーは生徒個人の魔力でのみ鍵を開けられますのよ?
殿下はお忘れなのですか?」
「...そ、そこは、用務員にでも頼んで......!」
「他人のロッカーを開けたいのだと言われて、学園の職員が応じるわけ無いでしょう?
何か合った場合に、責任問題になりますもの...。」
「くっ!」
「そろそろ、諦めていただけませんか?
私には1つも非がありませんのよ?
全てが貴殿方の思い込みというか、勘違いというか、汚い願望ですわ。」
「殿下に聞きたいのですが、その方のドレス代はどうされたのですか?
殿下の私的流用費は既に無い筈ですが?」
「今は関係ないだろ!!」
「いえ、関係大ありでございます。
もしや、婚約者への贈答費として申請なさいましたか?」
「そんなのは当たり前だろう?
フェリスは未来の王子妃だぞ?!」
「馬鹿者!」
「これは、国庫からの横領ね。」
「え...?横領?」
「私的流用費であれば横領にはならないけれど、そのドレスの代金を婚約者への贈答費として申請したのであれば、それはユーティリカ嬢への贈り物のみにしか使えない品目よ。
未来の王子妃に使える費用ではないわ。」
「..........そんな......!」
ハァー、やっと諦められましたの?
無駄に長い闘いでしたわね。
これから、婚約についてと慰謝料についての、王家との話し合いがありますけれど、お祖父様とお兄様に丸投げしても良いかしら?
私、とても疲れましたわ...。
*
だから、フェリスは卒業式で制服を着られずに、急いでドレスを仕立てたんだぞ!!」
「......は??その方に対して、嫉妬心を持ったことなど一切ありませんわ?
それに、その方の制服を、私が破ったと仰いますの?
それは、何時のことですか?」
「白々しい!!1月前の事だ!!
最後の訓練の授業を受けた後、着替えようとしたら破かれていたと、フェリスが涙ながらに訴えて来たのだ!!」
陛下が私の冤罪を宣言なさいましたのに、まだ追い縋るのね?
良いわ!迎え撃って差し上げます。
私には、王妃陛下という強力な証人がおりますの。
ウフフ、どうなさるのかしら?
「...1月前の最後の訓練の時は、残念ながら私は学園に来ておりませんわ。
王妃陛下に呼び出されて、卒業式前日の昨日まで、王子妃としての書類仕事などを教わっておりましたのよ?
王妃陛下や文官の方々と共にいた私が、どうやってその方の制服を破りますの?
それに、制服の破損が1月前だったのであれば学園側に要請して、代わりの制服を卒業式の間だけお借りすることが出来ますわ?
最後の訓練の授業が終われば、卒業式までは学園に来る必要がありませんもの。
態々、急いで派手なドレスを仕立てる必要などありませんわ?」
「このドレスは、傷付いたフェリスにせめて華々しい気分で卒業式を過ごさせてやろうと仕立てたんだ!!
お前のせいで、目を真っ赤にして泣いていたんだぞ?!
そのくらい、構わないだろう?!」
「そんな派手なドレスを着て卒業式に出るなんて、私なら恥ずかしくて無理ですわ。
卒業式を終えるまでは、私達は学園の生徒という...未成人と同じ扱いですのよ?
それに、卒業式の後に開かれる卒業記念のパーティでドレスを着ますのに、同じドレスで参加するなんて、参加者全員への侮辱に値しますわ。」
頭スッ空っぽなの?
少しでも華々しい気分で過ごさせたいのなら、卒業記念のパーティだけになさればよろしいのに...規定違反で処罰されますのよ?
この阿呆って、本っ当に考えなしに行動しますわねぇ。
それに、生徒1人1人に与えられているロッカーの鍵は、個人の魔力に反応する仕様となっておりますから、ロッカー内に入れておけば誰も触れませんわよね?
もしかして、その方の自作自演なのでは?
「訓練の為に着替えた制服を、どこに置いてらっしゃいましたの?」
「フェリスの、ロッカーの中だ!!」
「あら?ロッカーは生徒個人の魔力でのみ鍵を開けられますのよ?
殿下はお忘れなのですか?」
「...そ、そこは、用務員にでも頼んで......!」
「他人のロッカーを開けたいのだと言われて、学園の職員が応じるわけ無いでしょう?
何か合った場合に、責任問題になりますもの...。」
「くっ!」
「そろそろ、諦めていただけませんか?
私には1つも非がありませんのよ?
全てが貴殿方の思い込みというか、勘違いというか、汚い願望ですわ。」
「殿下に聞きたいのですが、その方のドレス代はどうされたのですか?
殿下の私的流用費は既に無い筈ですが?」
「今は関係ないだろ!!」
「いえ、関係大ありでございます。
もしや、婚約者への贈答費として申請なさいましたか?」
「そんなのは当たり前だろう?
フェリスは未来の王子妃だぞ?!」
「馬鹿者!」
「これは、国庫からの横領ね。」
「え...?横領?」
「私的流用費であれば横領にはならないけれど、そのドレスの代金を婚約者への贈答費として申請したのであれば、それはユーティリカ嬢への贈り物のみにしか使えない品目よ。
未来の王子妃に使える費用ではないわ。」
「..........そんな......!」
ハァー、やっと諦められましたの?
無駄に長い闘いでしたわね。
これから、婚約についてと慰謝料についての、王家との話し合いがありますけれど、お祖父様とお兄様に丸投げしても良いかしら?
私、とても疲れましたわ...。
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