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12.教会の小屋
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薬草園横の古びた長屋に戻り、部屋に入る。
小一時間前にここに戻ってきた時は、殿下の行方がわからず不安だった。無事二人でここに戻れてよかったと考えるべきなのだろうか。
まずは、プレストンに舐められた殿下の体を拭き清めなくてはと、お湯を沸かしに長屋の小さな台所に向かう。
タライに用意したたっぷりのお湯をこぼさぬように部屋に持ち帰り、清潔な布をかき集める。
「お拭きします」
俺からの珍しい提案に、殿下は素直に服を脱ぎ始めた。
「ここでは、敬語を使うな」
「……わかった」
少し腰を落とし、よく絞った布で優しく殿下の上半身を拭く。
殿下の胸元を拭いていると、どうしても豚のように太った司祭の舌が這いずり回る光景が目に浮かんでしまう。
嫌だ……
新しい布を湯に浸し、繰り返し殿下の体を拭く。
何度拭いても、先ほどの光景は消えず、泣きたくなってくる。
「下もお拭きします」
「だから敬語は……」
殿下が苦笑している。
ベルトを外し、ズボンの隙間から新しい布を滑り込ませ、念入りに殿下の股間を拭く。
あいつの唾液が一ミリも残らないように拭かなければ……
少しズボンを下げ、腕をしっかりと入れながら念入りに拭き清める。
拭いても、拭いても落ちた気がしない……
「ウィル、もういい……」
殿下が、困ったような笑顔で俺の手を止めた。
「しかし……」
膝立ちのまま殿下を見上げる。
「……こっちに来い」
殿下は壁際のベッドに腰かけると、俺の手を引いた。
「お前が上書きしろ」
殿下の命令には、なんの躊躇いも生じなかった。
殿下をベッドの上にゆっくりと倒し、その首筋に口付ける。
丁寧に、くまなく全身を舐め上げていく。
胸筋の上に慎ましやかに鎮座する肉芽に口付け、殿下を見上げると、穏やかな顔でこちらを見下ろしている。
優しく脇腹をさすりながら、唇を下に滑らせていく。
殿下の腰を左手で浮かし、少し隆起している殿下のズボンを下げる。
ゆっくりとズボンを抜き取り、殿下をベッドの中央に運ぶ。
殿下の脚を開き、その間に体を置く。
柔らかい筋肉がしっかりついた太ももに、手を添わせながら口付ける。
舌を鼠径部まで這わせると、殿下が微かに震えた。
金色の淡い下萌えを手のひらで抑えつつ、ペニスには触れずにその周りを何度も舐め上げる。
「……ウィル……」
殿下が俺の髪を抑えつつ、声を震わせた。
殿下のペニスは腹側まで勃ち上がり、透明な汁を垂らしている。
殿下を見上げつつ、綺麗なコーラルピンクの亀頭を口内に含むと、ペニスがピクリと震えた。
「あぁ……」
殿下から気持ちの良さそうな声が漏れた。
プレストンと俺の何が違うのだと、自分を揶揄する声が浮かぶ。
――全然違う。
あいつは、殿下の美しさに目が眩み、己の薄汚い欲で殿下を穢した。
俺は殿下の幸せを願っているし、殿下を傷付けるようなことは決してしない。
俺は殿下を尊敬しているし、心から…………
殿下のペニスの根本を両手の指で支え、下から上まで舐め上げる。
殿下の様子を伺いつつ、好まれるポイントを探る。
やはり、カリ首の裏あたりがお好きなようだ。
舌先で段差をなぞりつつ竿を手でゆっくり扱くと、殿下は顔を手で隠し、横を向いてしまわれた。
少し幸せな気分だ。
今、粗末ながらも清潔なベッドで、殿下に優しく触れることができる。
俺と殿下を邪魔する者はいない。
ペニスから口を離し、体を上へ移動して殿下の茶色に染めた髪を指で梳く。
「イきたいですか?」
「いや、いい」
殿下はそう言って、俺の胸に顔を埋めた。
掛け布団を横から手繰り寄せ、布団の上から殿下の肩を抱く。
「アッシュ……」
大切すぎて、どうしたら良いか分からない。
放っておくと、すぐに危ない場所に行ってしまう。
殿下の思うまま自由に生きてほしいと思う。でも、この腕の中にしまい込んで、全てのものから遠ざけたいとも思う。
――これはきっと、従者が主人を慕う範疇を超えてしまっている。
アシェル殿下にこんな想いを抱いて良いわけがない。
でも今日は、特別に許していただけたから……
今日だけは……今だけは……
俺はアシェル殿下を包み込み、殿下が眠りに着くまで、そっとその背に手を当てていた。
小一時間前にここに戻ってきた時は、殿下の行方がわからず不安だった。無事二人でここに戻れてよかったと考えるべきなのだろうか。
まずは、プレストンに舐められた殿下の体を拭き清めなくてはと、お湯を沸かしに長屋の小さな台所に向かう。
タライに用意したたっぷりのお湯をこぼさぬように部屋に持ち帰り、清潔な布をかき集める。
「お拭きします」
俺からの珍しい提案に、殿下は素直に服を脱ぎ始めた。
「ここでは、敬語を使うな」
「……わかった」
少し腰を落とし、よく絞った布で優しく殿下の上半身を拭く。
殿下の胸元を拭いていると、どうしても豚のように太った司祭の舌が這いずり回る光景が目に浮かんでしまう。
嫌だ……
新しい布を湯に浸し、繰り返し殿下の体を拭く。
何度拭いても、先ほどの光景は消えず、泣きたくなってくる。
「下もお拭きします」
「だから敬語は……」
殿下が苦笑している。
ベルトを外し、ズボンの隙間から新しい布を滑り込ませ、念入りに殿下の股間を拭く。
あいつの唾液が一ミリも残らないように拭かなければ……
少しズボンを下げ、腕をしっかりと入れながら念入りに拭き清める。
拭いても、拭いても落ちた気がしない……
「ウィル、もういい……」
殿下が、困ったような笑顔で俺の手を止めた。
「しかし……」
膝立ちのまま殿下を見上げる。
「……こっちに来い」
殿下は壁際のベッドに腰かけると、俺の手を引いた。
「お前が上書きしろ」
殿下の命令には、なんの躊躇いも生じなかった。
殿下をベッドの上にゆっくりと倒し、その首筋に口付ける。
丁寧に、くまなく全身を舐め上げていく。
胸筋の上に慎ましやかに鎮座する肉芽に口付け、殿下を見上げると、穏やかな顔でこちらを見下ろしている。
優しく脇腹をさすりながら、唇を下に滑らせていく。
殿下の腰を左手で浮かし、少し隆起している殿下のズボンを下げる。
ゆっくりとズボンを抜き取り、殿下をベッドの中央に運ぶ。
殿下の脚を開き、その間に体を置く。
柔らかい筋肉がしっかりついた太ももに、手を添わせながら口付ける。
舌を鼠径部まで這わせると、殿下が微かに震えた。
金色の淡い下萌えを手のひらで抑えつつ、ペニスには触れずにその周りを何度も舐め上げる。
「……ウィル……」
殿下が俺の髪を抑えつつ、声を震わせた。
殿下のペニスは腹側まで勃ち上がり、透明な汁を垂らしている。
殿下を見上げつつ、綺麗なコーラルピンクの亀頭を口内に含むと、ペニスがピクリと震えた。
「あぁ……」
殿下から気持ちの良さそうな声が漏れた。
プレストンと俺の何が違うのだと、自分を揶揄する声が浮かぶ。
――全然違う。
あいつは、殿下の美しさに目が眩み、己の薄汚い欲で殿下を穢した。
俺は殿下の幸せを願っているし、殿下を傷付けるようなことは決してしない。
俺は殿下を尊敬しているし、心から…………
殿下のペニスの根本を両手の指で支え、下から上まで舐め上げる。
殿下の様子を伺いつつ、好まれるポイントを探る。
やはり、カリ首の裏あたりがお好きなようだ。
舌先で段差をなぞりつつ竿を手でゆっくり扱くと、殿下は顔を手で隠し、横を向いてしまわれた。
少し幸せな気分だ。
今、粗末ながらも清潔なベッドで、殿下に優しく触れることができる。
俺と殿下を邪魔する者はいない。
ペニスから口を離し、体を上へ移動して殿下の茶色に染めた髪を指で梳く。
「イきたいですか?」
「いや、いい」
殿下はそう言って、俺の胸に顔を埋めた。
掛け布団を横から手繰り寄せ、布団の上から殿下の肩を抱く。
「アッシュ……」
大切すぎて、どうしたら良いか分からない。
放っておくと、すぐに危ない場所に行ってしまう。
殿下の思うまま自由に生きてほしいと思う。でも、この腕の中にしまい込んで、全てのものから遠ざけたいとも思う。
――これはきっと、従者が主人を慕う範疇を超えてしまっている。
アシェル殿下にこんな想いを抱いて良いわけがない。
でも今日は、特別に許していただけたから……
今日だけは……今だけは……
俺はアシェル殿下を包み込み、殿下が眠りに着くまで、そっとその背に手を当てていた。
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