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vs. お貴族サマ。

吐け。

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では、改めて。

「さ~て。んじゃ、質問タイムといきますか」

お貴族サマがナニ企んだのか、全部キレイに吐いてもらおうじゃーないか。
ふふふふふ。



で、吐かせてみた。

……想像通り。
やっぱロクなモンじゃなかった。

美味しい話にゃ裏がある……ってゆーか。
タダより怖いモノはないってゆーか。

……あれ?

タダより高いモノはない、だったっけ?

…………。

ま、いーや別に。
誰も困らない。



よーするに。

お貴族サマが、庶民ごときに美味しいだけの話を持ってくるワケが無いってコトだ。

まずは、えーと……ブラ何とか侯爵──私の親、らしいけどどーも今イチ……な──から始めてみた。

物理を伴う話し合い──OHANASHI という名の拷問じゃなかっただけありがたく思うがいい。

「一服盛ってる時点で大差ねえよ」

おやじ殿が、呆れを隠そーともせずに言った。

いいじゃん別に。
ムダな時間の短縮だよ。
私、のらりくらりゴマかされたりしたらイラっときて、たとえそれが貴族サマでも一切お構い無しでナニかするかもしれないし。

……ナニかって、何か?

ふふふふふ。



ハナシカワッテ。
つか、元に戻って。

いい感じにクスリもキマって、目の焦点が合ってないブラ何とか侯爵は。
私や組合長に問われるがままぺらぺらと、その胸の内にあるしょーもないっつーか、貴族的っつーか、そーゆー企みを吐き出した。



ブラ何とか侯爵曰く。
古い血を連面と繋ぐ家は、王国にとって大切で。
その中でも、ブラ何とか侯爵家は『ブラ何とかの瞳術』とか呼ばれる異能力を持つ者が代々生まれ……ていたそーだ。
が。
ここんとこ、その異能持ちは生まれてないらしい。

で。
タラレバの話だけど。
ひょっとしたら、いつか先祖返りで異能持ちが生まれるかもしれない。
&、その異能力が他家、或いは他国に流れるのは、なんとなく……ってぇ王家のワガママな理由で、ブラ何とか侯爵家ってのは、サルファー王国に縛りつけられてる一族だとか何とか。

うわ、出来れば無関係を貫きたい。







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