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vs. 王族あんど……。

ムダ吠えする小型犬か。

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興奮して、叫ぶようにしゃべり続けるばーさん。
セリス家ご家族御一同がうんざり顔になってるのもお構い無しで、きゃんきゃんきゃんきゃん吠えている。
小型犬のよーにうるさい。
そして言ってる内容が、部分的にオカシい。
ざっくりと要約すると。
『クラウディアは自分がおなかを痛めて産んだ子だから、自分のモノである。そのクラウディアが産んだ娘、コーネリアも当然自分のモノだ。自分のモノを、自分の思い通りにして何が悪いのか』
……的なみたいなカンジで。

いやはや……ものすごい勢いだな。
ホントに脳の血管ヤバくね?
今にもぷちって行きそう、ぷちって。

しかしまぁ……こりゃ私がジト目になるのもしょーがない、と思わないか?

あと、いい加減コーネリアって呼ぶの止めい。
ナニかするぞ?
どっちかってぇと精神的に傷つく方向で。

私の指が、もぞもぞし始める。
一定のリズムで爪を弾き出した私の手元を見て、更に私の表情を見てナガツキさんが。

「あ~あ……」

呆れた様子を隠そうともせずにしみじみと。

「あの手のハハオヤって、子供からしたら迷惑以外のナニモノでも無いんだよな」

ものすご~く実感のこもった声だ。
なんだか、経験ありっポいカンジ?



うーん……。
このばーさんとは、どーにも分かりあえそーにないな。

「これはもう、何がクラウディアに起きたのか、見せるしか無いかな」

ジト目でそう呟く私に、セリス伯爵が言う。

「コーラル……。クラウディアに起きた事を話して聞かせるのかい?」

セリス伯爵……アレをもう一度聞くのは嫌だなぁ……って顔してるが、今回はお話じゃあ済ませない。
私が実際にこの目で見た事を、見せつけてやろうじゃないか。
呪術と妖術のハイブリッドでの、まるでその場に居るよーな錯覚を起こす幻覚で、な。

ばーさんがたぎってきゃんきゃん吠えまくってる間に、下準備済ませた。
あとは──。

「じゃ、お子様方にはご退場願おうか?」







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