【R18】清掃員加藤望、社長の弱みを握りに来ました!

Bu-cha

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5月



「だから!!俺が悪かったって!!!」



朝、スーツに着替えて私の部屋から出たら、青さんがドーンッと扉の目の前で待っていて、腕組みをして怒った口調でそう言ってきた。



あれから毎日のように青さんは私に謝ってくる。



「だから、それ何の謝罪なの?」



「お前が怒ってるの、どうせ俺のせいだろ?」



「違うよ。青さんは全然関係ない。
私だけの問題。」



本当にそうなのでいつもと同じ言葉を返し、青さんの顔を見ることなく玄関でパンプスを履いた。



「俺のせいじゃねーならこっち向けよ!!」



「イライラしてるからそういうのやめて。」



「女の子の日以外でもそこまで怒ってるの、絶対に俺のせいだろ!!」



青さんの声を背中で聞きながら、先に青さんの家の扉を開けて外へと飛び出す。



「俺が望と結婚しなかったせいで“あの子達“と離れたの、やっぱり怒ってるんだろ!?」



青さんから色々と予想されていたけれど、今日は初めてそのことを言ってきた。



でも・・・



「違う。」



小さな声で答えた。



何だか最近胸がザワザワとして。



何でか最近気持ちが下へ下へと沈んでいって。



必死に歩く足はこんなにも重くて。



前を向きたいのに自分の足ばかり下ろしていて。



「フラフラまでしやがって!!!
今日も車で出勤するぞ!!!」



私のことをヒョイッと抱き上げた青さんが、今日も私のことを車へと押し込んだ。



それに抵抗する力も出せなくて。



“電車で行く“と言葉に出すくらいの元気もなくて。



とにかく、あの気持ちを言葉に出してしまってから私は変になってしまった。
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