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土曜日は、午前中の授業と夕方までの部活。
「吉岡先生、今日はなんだかご機嫌?」
朝、廊下でバッタリ会った大塚先生と一緒に職員室まで向かう。
もう60歳近くになった大塚先生は、実年齢より遥かに若く見える。
それに・・・
「大塚先生こそ、今日は特別にお洒落してます?」
「あら、分かる?
今日の夜は旦那とディナーなのよ。」
「そういうの良いですよね。
憧れますよ。」
フッと、早川の姿を思い浮かべ、素直にそう言った。
早川にメッセージを送ろうと文面を考えていたら、夜になってしまった。
《明日の部活は午前だから、14時には俺も学校出られる。
○○駅まで来られるか?
車で迎えに行くから。》
あんなに悩んで、結局普通の文になった。
「29にもなってこんなになっちまって、高校生のガキだな・・・。」
たまに男子バスケ部の生徒から受ける恋愛相談を思い出しながら、やってることや悩んでることがまるで同じだと苦笑い。
早川からはすぐに《わかりました。》とだけ返信があった。
“少し”意外だった。
メッセージで断られる覚悟もしていたから。
でも、“少し”だと思ったのには理由があって・・・
それは、この前の早川の反応だった。
俺と2人で飲みなおす誘いも、
絡めた指も、
遊びに誘った時も、
正直、「イケる」という手応えしかなかった。
案外、流されやすいのか・・・?
それはそれで、すげー心配になってくる。
そんなことをグルグルと考えていたら、ほとんど眠れないまま朝になった。
「吉岡先生、今日はなんだかご機嫌?」
朝、廊下でバッタリ会った大塚先生と一緒に職員室まで向かう。
もう60歳近くになった大塚先生は、実年齢より遥かに若く見える。
それに・・・
「大塚先生こそ、今日は特別にお洒落してます?」
「あら、分かる?
今日の夜は旦那とディナーなのよ。」
「そういうの良いですよね。
憧れますよ。」
フッと、早川の姿を思い浮かべ、素直にそう言った。
早川にメッセージを送ろうと文面を考えていたら、夜になってしまった。
《明日の部活は午前だから、14時には俺も学校出られる。
○○駅まで来られるか?
車で迎えに行くから。》
あんなに悩んで、結局普通の文になった。
「29にもなってこんなになっちまって、高校生のガキだな・・・。」
たまに男子バスケ部の生徒から受ける恋愛相談を思い出しながら、やってることや悩んでることがまるで同じだと苦笑い。
早川からはすぐに《わかりました。》とだけ返信があった。
“少し”意外だった。
メッセージで断られる覚悟もしていたから。
でも、“少し”だと思ったのには理由があって・・・
それは、この前の早川の反応だった。
俺と2人で飲みなおす誘いも、
絡めた指も、
遊びに誘った時も、
正直、「イケる」という手応えしかなかった。
案外、流されやすいのか・・・?
それはそれで、すげー心配になってくる。
そんなことをグルグルと考えていたら、ほとんど眠れないまま朝になった。
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