ねるまえの話

ねるまえの話は、だいたいお姫さまとか、くまさんとか。
でもその夜、お母さんはちょっとだけ失敗した。

「むかしね、わたしは――」

言いかけて、口をふさいだ。
それは、言わないはずの言葉だったから。

月明かりの部屋で、
眠くなるほど小さな秘密の話がはじまる。
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