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16.麻婆豆腐
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異世界帰還から1年が過ぎ、晴れて坪田君は、国立大学の医学部に合格した。今日は、その「祝勝会」で、いつもの3人を呼んでいるけど、まだ水原さんは来ない。
まあ、水原さんは仕事上のことで少々揉めてしまったから、星羅と顔を合わせることにためらいがあることはわかっている。
それでも、坪田君にとって、晴れの日だから、今日だけは出席してほしい。
時間が来たので、始めることにする。最初の祝辞は、安井さんから
「坪田陽介君、大学合格おめでとうございます!すごい難関を突破できたことは、大変喜ばしく、嬉しく思います。これから大学生活の6年間、もっともっと楽しいことで満ち溢れるでしょうが、約15か月前のことを思い出し、たとえどんな辛苦があろうとも必ず、明日があることに希望を忘れず、邁進してください」
いい話に、思わず星羅は涙する。さすが、歳の功だわ。
安井さんはシャンパン、坪田君と星羅はウーロン茶で乾杯して、お祝いのプレゼントを渡す。
安井さんと半分ずつお金を出し合って、私たちからのお祝いの品は、RoLexの高級腕時計にした。
なぜ高級時計にしたかと言えば、一生モノだし、もし困ったことが起きたら、換金できるという理由から、それに星羅の勤めている家電量販店では、高級時計を扱っているので、社割でなくても、通常よりも安く手に入ったのだ。
それでも星羅の冬のボーナスをまるまる使ったので、決して安くはない買い物だったのだけど……。坪田君は嬉しそうに、早速包装紙を解いて、箱から取り出し、腕に嵌めてくれる。
安井さんもまるで孫のことを見るかのような優しい目で坪田君を見てくれている。安井さんも、ここのところ八百屋さんの売れ行きが好調らしくて、何も言わずに高級時計の半分のお金をすぐにくれた。
宴もたけなわになった頃、水原さんから、今日は行けないとの連絡が入ったので、仕方がないと諦める。
寂しそうに見えたのか、星羅のことを坪田君や安井さんが励ましてくれる心遣いが嬉しい。
「星羅さん、お願いがあります」
「え?なぁに?」
「俺と結婚してください」
坪田君の物言いが、いつの間にか僕から俺に代わっていたことにビックリするも、その話の内容にさらに驚く。
だって、帝国大学の医学部に合格したばかりの若者が8歳も年上のオバサンにプロポーズしたのだもの。誰だって、驚くわよ。これからいくらでも、年相応のカノジョと出会いがあるのに、よりにもよって8歳年上なんて……釣り合わない!
それでもガンガン押しまくっている坪田君を安井さんが応援する。
「陽介はイイ男だ。お買い得だと思うよ儂は」
「そんなこと言われても……」
「年齢なんて、若いうちだけ気になるんだ。年を取れば8歳ぐらいの差どうってことないよ」
「ありがとう安井さん。坪田君、いえ、陽介さん、これからよろしくお願いします」
最後には、星羅が頭を下げ、陽介は喜び、安井さんも上機嫌でどんどんお酒を召し上がられた。
両家の親にも紹介を済ませ、ジューンブライドに挙式が決まる。
なれそめは4人だけの秘密。招待状を水原さんに送ると、業務提携の話を必死に謝ってくれたけど、今更感は半端がない。
6月、アジサイが咲き誇る庭で、晴れて陽介と誓いを立てる星羅は、純白の借り物のウエディングドレスに身を包み幸せの絶頂にいる。
異世界では、さんざん水原にカラダを弄ばれたことなど、陽介は知る由もない。それだけ陽介の方が誠実な男だったとわかり、納得づくで嫁ぐ。
もちろんそれまで星羅はバージンだったので、特に陽介も何も思わない。
陽介も初めてだったみたいだから、下手でも何でもちょうどつり合いがとれる。
新婚旅行は、1か月後、前期試験が終わった後に、異世界へ旅立つ予定だけど、周囲には、ヨーロッパへ行くとしか言っていない。
パリ、ロンドン、ローマ、ベルリン、ウィーンを回り、帰りには、異世界でイチャイチャするつもりでいる。
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麻婆豆腐
豆腐 半丁 1銭近くに切る
豚ミンチ 150グラム
刻み細ネギ パックしてあるものを使う
調味料
砂糖大さじ2分の1
薄口しょうゆ 大さじ2分の1
ニンニクチューブ 2cm
ショウガチューブ 2cm
豆板醤 小さじ2分の1
鶏ガラスープの素 ひとつまみ
片栗粉大さじ1を水で溶いておく 後でお豆腐と一緒に入れる
水80cc
耐熱容器にミンチと水溶き片栗粉以外の調味料を全部入れ、ふんわりラップをかけ600w3分加熱する
お豆腐と水溶き片栗粉を加え、さらにふんわりラップをして、600w1分半で止める
器に盛り付けネギを散らせば完成です
まあ、水原さんは仕事上のことで少々揉めてしまったから、星羅と顔を合わせることにためらいがあることはわかっている。
それでも、坪田君にとって、晴れの日だから、今日だけは出席してほしい。
時間が来たので、始めることにする。最初の祝辞は、安井さんから
「坪田陽介君、大学合格おめでとうございます!すごい難関を突破できたことは、大変喜ばしく、嬉しく思います。これから大学生活の6年間、もっともっと楽しいことで満ち溢れるでしょうが、約15か月前のことを思い出し、たとえどんな辛苦があろうとも必ず、明日があることに希望を忘れず、邁進してください」
いい話に、思わず星羅は涙する。さすが、歳の功だわ。
安井さんはシャンパン、坪田君と星羅はウーロン茶で乾杯して、お祝いのプレゼントを渡す。
安井さんと半分ずつお金を出し合って、私たちからのお祝いの品は、RoLexの高級腕時計にした。
なぜ高級時計にしたかと言えば、一生モノだし、もし困ったことが起きたら、換金できるという理由から、それに星羅の勤めている家電量販店では、高級時計を扱っているので、社割でなくても、通常よりも安く手に入ったのだ。
それでも星羅の冬のボーナスをまるまる使ったので、決して安くはない買い物だったのだけど……。坪田君は嬉しそうに、早速包装紙を解いて、箱から取り出し、腕に嵌めてくれる。
安井さんもまるで孫のことを見るかのような優しい目で坪田君を見てくれている。安井さんも、ここのところ八百屋さんの売れ行きが好調らしくて、何も言わずに高級時計の半分のお金をすぐにくれた。
宴もたけなわになった頃、水原さんから、今日は行けないとの連絡が入ったので、仕方がないと諦める。
寂しそうに見えたのか、星羅のことを坪田君や安井さんが励ましてくれる心遣いが嬉しい。
「星羅さん、お願いがあります」
「え?なぁに?」
「俺と結婚してください」
坪田君の物言いが、いつの間にか僕から俺に代わっていたことにビックリするも、その話の内容にさらに驚く。
だって、帝国大学の医学部に合格したばかりの若者が8歳も年上のオバサンにプロポーズしたのだもの。誰だって、驚くわよ。これからいくらでも、年相応のカノジョと出会いがあるのに、よりにもよって8歳年上なんて……釣り合わない!
それでもガンガン押しまくっている坪田君を安井さんが応援する。
「陽介はイイ男だ。お買い得だと思うよ儂は」
「そんなこと言われても……」
「年齢なんて、若いうちだけ気になるんだ。年を取れば8歳ぐらいの差どうってことないよ」
「ありがとう安井さん。坪田君、いえ、陽介さん、これからよろしくお願いします」
最後には、星羅が頭を下げ、陽介は喜び、安井さんも上機嫌でどんどんお酒を召し上がられた。
両家の親にも紹介を済ませ、ジューンブライドに挙式が決まる。
なれそめは4人だけの秘密。招待状を水原さんに送ると、業務提携の話を必死に謝ってくれたけど、今更感は半端がない。
6月、アジサイが咲き誇る庭で、晴れて陽介と誓いを立てる星羅は、純白の借り物のウエディングドレスに身を包み幸せの絶頂にいる。
異世界では、さんざん水原にカラダを弄ばれたことなど、陽介は知る由もない。それだけ陽介の方が誠実な男だったとわかり、納得づくで嫁ぐ。
もちろんそれまで星羅はバージンだったので、特に陽介も何も思わない。
陽介も初めてだったみたいだから、下手でも何でもちょうどつり合いがとれる。
新婚旅行は、1か月後、前期試験が終わった後に、異世界へ旅立つ予定だけど、周囲には、ヨーロッパへ行くとしか言っていない。
パリ、ロンドン、ローマ、ベルリン、ウィーンを回り、帰りには、異世界でイチャイチャするつもりでいる。
-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-*-
麻婆豆腐
豆腐 半丁 1銭近くに切る
豚ミンチ 150グラム
刻み細ネギ パックしてあるものを使う
調味料
砂糖大さじ2分の1
薄口しょうゆ 大さじ2分の1
ニンニクチューブ 2cm
ショウガチューブ 2cm
豆板醤 小さじ2分の1
鶏ガラスープの素 ひとつまみ
片栗粉大さじ1を水で溶いておく 後でお豆腐と一緒に入れる
水80cc
耐熱容器にミンチと水溶き片栗粉以外の調味料を全部入れ、ふんわりラップをかけ600w3分加熱する
お豆腐と水溶き片栗粉を加え、さらにふんわりラップをして、600w1分半で止める
器に盛り付けネギを散らせば完成です
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