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5.初体験

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 「タクシーの中にスマホを忘れられているようだったから、届けに来ました。」

 「ごめんなさい。お風呂に入っていたから、気づかずにいました。今、開けます。」

 さくらは、パジャマから慌てて、普段着に着替える。

 女性の一人暮らしの部屋に男性を招き入れることなど、初めてだったが、今は、さっきのグレゴリーの言葉に怒っている。

 それに、わざわざスマホを届けに来てくれた大さんに申し訳がないので、マンションのエントリーまで、降りることを躊躇われたのだ。

 ほどなくして、玄関チャイムが鳴る。

 憔悴したような大さんが、そこにいた。

 さくらは、部屋の中に招き入れ、お茶を淹れようとする。

 ふいに抱きしめられ、耳元で

 「あの後、さくらさんが愛おしくて、たまらなくなって、タクシーを降りようとしたら、運転手がスマホの存在を教えてくれて、それで、舞い戻ってきたのさ。迷惑だったかもしれないが、最近は、スマホがないと恐怖症というか、依存症の人が増えているからね。届けたら、すぐ帰るつもりだったのだが、部屋に入れてもらったら、さくらさんが欲しくてたまらなくなってしまったよ。」

 「それは、私もです。男の人をこの部屋に入れるのは、初めてだけど、私も大さんが欲しいです。」

 さくらは、大さんの首に手を回して目を閉じる。

 大さんは、一瞬の躊躇のうちにすぐにさくらの唇に自分の唇と重ね合わせる。

 グレゴリーに抱かれるはずのカラダは、もう火照りを隠せない。

 さくらは、全身から「抱いて」のフェロモンを出して、大さんを誘う。

 大さんは、さくらの誘いに乗るかのように、自らネクタイを解きつつ、さくらの服に手をかける。

 さくらは、早く大さんが欲しいので、ワイシャツのボタンを外そうと手を伸ばす。

 そうこうしているうちに、二人とも、あっという間に全裸ではなく下着姿だけになる。

 さすがにいつもグレゴリーの前で全裸になることに慣れている佐倉でも、ほぼ初対面の大さんを前にすると緊張する。

 愛さんのソレはブリーフの上からでもわかる。大きく反りあがっている。早く触りたい。早くソレで貫いてほしい。

 大さんが「いい?」と聞かれるや否や、さくらは大産の前に跪いて、ゔリーフに手をかけ、下着を引きずり下ろす。

 大さんを押し倒し、その上に跨りたいという欲求を理性で何とか、抑え込み、大さんのモノを愛おしそうに眺めてから手で上下に扱きはじめる。

 本当は、口に入れたいのだが、処女がそんなことまでするのは憚られる。グレゴリーとは、口でやっているけど、あれは夢の中のことだから、現実ではない。

 それにグレゴリーと匹敵するぐらい大きい。

 「待って、待って、男は準備などいらない。この女が欲しいと思えば、すぐにでもできるようになる。問題は、女の子、いきなりだと痛いでしょ?」

 いや、さくらはもう十分濡れている。

 大さんも、さくらと同じように床に座り、さくらの胸を揉み始める。

 「あ。」

 思わず声が漏れる。

 「もっと、さくらの声を利かせて。」

 さくらを立ち上がらせ、パンティを脱がせ、桜の足の間に大さんは膝を割り込ませる。

 「せっかくだから、剃ろうか?」

 さくらは、両膝を抱え込まれながら、恥ずかしい姿のまま、じょりじょりと剃られる。

 「よし、これで俺のモノになった。」

 言いながら、花の中心部に顔を近づけ、ジュルジュルと蜜を吸い始める。時折、花芽を舌で転がしながら、クンニを続けてくれる。

 さくらは、喘ぐというより絶叫しながら、何度もイク。

 ぐったりとしたさくらを大さんが貫くよ、さくらは体験したことがないような痛みに襲われる。

 「うう……、ナカがきつい。煽るな、力を抜いて、息を吐くんだ。そうだ、いい子だ。」

 今まではやっぱり、夢の中の出来事だったんだ。でもそうしたら、湯野さんのことが説明できない。

 グレゴリーとのめくるめく快楽のすべてが夢だったとしても、ニッポンの商社マンがなぜ、1000年前のカリブ海に生きている?それも、さくらの夢の中として。

 さくらは、大さんに抱かれながらも、グレゴリーやユノのことを考えている。

 「さくら、処女だったんだね。ありがとう。今まで、俺のために取っておいてくれたんだね。」

 いつの間にか名前の呼び捨てになっている。グレゴリーハ桜を抱くとき、いつも「I love you.」と言ってくれるのに。

 1000年前の夢の中には、金曜日から3日間、行かなかった。だって、大さんとずっと一緒にいて、空間が歪まなかったから。

 金曜の夜は、大さんが泊っていき、土曜日は午前の診察があるため、帰って行かれ、診察が終わってから、再び、大さんに抱かれ、日曜日も大さんの家で過ごしたから、空間が歪まなかったのかもしれない。

 でも、ユノの時は、ラブホにいたにもかかわらず、ユノとともにヴァイキングの世界へ行ってしまったのは、なぜだろう?あの時、ユノに乱暴されると勘違いしたから、思わずグレゴリーに助けを求めたからかもしれない。

 大さんは、優しく抱いてくれるから、助けを求める必要がないので、1000年前に必要がないから、行かないのかもしれない。

 大さんに飽きたら、また行ってみようかな?
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