フィックスド辺境伯家の秘密(元夫の隠し子は、私が立派に育ててみせます‼︎)

星 佑紀

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代表作:元夫の隠し子は、私が立派に育ててみせます‼︎(修正前)

0002:同僚の実家のパーティーにて

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「…………ええっと、これがノア様のご実家なのかしら?」

「ばぶう‼︎(めちゃめちゃ大きいでちゅねー‼︎)」

「………………。(大汗)」


 皆様こんばんは。なんやかんやあって着ぐるみ屋さんで働いているオリビアとアルトです。(ぼくちんもおちごと、ガンバってるばぶよ‼︎)私たちは今、同僚ノア様のご実家で開かれるパーティーに来てみたのですが、お屋敷が思っていた以上に大きくて尻込みしているところです。軽くフローレンス辺境伯邸の規模を超えているように見えるのは、私だけなのでしょうか?(ぼくちんの実家の十倍大きいでちゅね‼︎)


「この立派な門構えをくぐるのは、気が引けますわね。」

「ばむばぶ!(わくわくするでちゅ!)」


 ……まだお屋敷の方とは誰とも会っていませんので、引き返すなら今です! ノア様には悪いですが、こんなボロボロ仕事着で来てしまった私たちが、パーティーに参加すると、ご家族の方々から色々と苦言を言われるかもしれませんからね。私は、アルトを強く抱き締めたまま、回れ右をして、足音を立てないよう、ゆっくり帰ろうとしたのですが……。


「…………あれっ? オリビアさんーー!」

「ーーーーっ⁉︎(の、ノア様⁉︎)」


 丁度いいタイミングで、ノア様に見つかってしまったのでした。(とても面倒な事になりましたわ!)


「オリビアさん、来てくださったのですね!」

「は、はい。(大汗)」

「ここまでの道は大丈夫でしたか?」

「ええ、……招待状に記載された地図が分かりやすくて、とても助かりましたわ。(ど、どうしましょう⁉︎)」

「ばぶう、ばぶ!(お兄ちゃん、ミルクほちいでちゅ!)」

「アルト君もこんな夜更けに来てくれてありがとう! 二人とも、ここは冷え込むからどうぞ中へお入りください‼︎」

「え、ええ、……ありがとうございます。(大汗)」

「ばっぶばぶ!(たのちみでちゅね!)」


 私とアルトは、ノア様に促されるまま、立派な門をくぐることになったのです。(大汗)



 ◇  ◇  ◇



 お屋敷の中へ入るや否や、私とアルトは引き剥がされてしまいました。(えっ、なんで⁉︎)


「アルトーー⁉︎(アルトのほうへ手を出して)」

「ばぶう!(お姉ちゃん、ふぁいとでちゅ‼︎)」


 私はたくさんの女性達に囲まれ、とある一室へと連れて行かれた結果、何故だかなドレスに着替えさせられてしまいました。(焦)


「オリビア様、お美しいですわ!」

「流石、ノア様がお慕いしているお方‼︎」

「お化粧もお髪もバッチリですわね‼︎」

「これで、ノア様もイチコロですわよ!」

「みんな、もう少しでが始まるから急いで‼︎」

「「「「はい‼︎」」」」



 お着替えを手伝ってくださった方々が沢山のお声を掛けてくれるのですが、これって普通のパーティーですよね?

 と、そこへ、ノア様がやってこられました。


「……オリビアさん‼︎ ……まるで女神だ。(恍惚)」

「…………あ、あの、ノア様?(滝のような汗)」

「うん? どうしました?(赤面)」

「こここここ、このドレスは一体、何なのでしょうか?」

「……えへへ、オリビアさんに似合うかなって、用意してみました!(満面の笑み)」

「そ、そうですか。ありがとうございます。(ペコリ)」

「お礼はいいですよ。……さあ、行きましょう!」

「は、はい。(滝のような冷や汗)」


 ノア様は私の右手を取って甲に口付けをされてから、パーティー会場へとエスコートしてくださったのです。(大汗)



 ◇  ◇  ◇



「ばぶう!(きれいなおねえしゃんがいっぱいあそんでくれて、たのちいでちゅね‼︎)」


 会場の中へ入ると、アルトがたくさんのメイドさん達に囲まれて、至れり尽くせりな接待を受けていました。(汗)


「ばぶばぶ!(ここにいるおねえしゃんたち、みんなぼくちんのものでちゅよ‼︎)」

「あ、アルト‼︎(大汗)」

「ばぶう?(あれれ、お姉ちゃんににたうちゅくちいおんなのひとがいるでちゅね!)」

「オリビアさん、……はオリビアさんなんですから、アルト君のお世話はこちらでさせてもらいます。(オリビアの肩をガッシリホールドして離さない)」

「で、でも、ノア様。(不安な表情)」

「大丈夫です。全部僕に任せて。(凝視)」


 ノア様に強く見つめられると、なんだかよくわからなくなってしまってしまいました。(虚ろな瞳)


「オリビアさん、今夜はことこん楽しみましょう!」

「……はい。(虚ろな瞳)」

「(後ろを振り向き)今のうちにやっちゃいましょう‼︎」

「でもさー、オリビアちゃんの同意を得た方がいいんじゃないかな?(部下をゴギブリを見るような目で見る殿下)」

「恨まれるのは覚悟の上です。……フローレンス家に取られる前に婚姻を結びますよ‼︎」

「まあ、二人がいいなら、別に良いんだけどねー。ねっ? サネユキ?(若干納得のいかない殿下)」

「…………この上司にこの部下ありだよな。」

「えっ、なに? 今なんか言った?(サネユキボコ殴り)」

「いや、なんでもない。」

「(会場内の人達に)今からオリビアさんとの結婚式をはじめるから、みんな持ち場についてくれ‼︎」

「「「「ラジャー‼︎」」」」



 ◇  ◇  ◇



「汝ノア・は、オリビア・レイを妻とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、妻を想い、妻のみに添うことを、神聖なる婚姻契約のもとに、誓いますか?(真面目殿下)」

「誓います。(超元気ノア)」

「汝オリビア・レイは、ノア・フィックスドを夫とし、良き時も悪き時も、富める時も貧しき時も、病める時も健やかなる時も、共に歩み、他の者に依らず、死が二人を分かつまで、愛を誓い、夫を想い、夫のみに添うことを、神聖なる婚姻契約のもとに、誓いますか?」

「…………ちかいます。(虚ろな瞳)」

「……会場の皆さん、お二人の上に先祖の祝福を願い、結婚の絆によって結ばれたこのお二人を先祖が慈しみ深く守り、助けてくださるよう祈りましょう。……では誓いのキスを。(にんまりパトリック殿下)」

「「………………。」」

「ではお二方には、契約のサインをしていただきます。」


 ーー殿下は、魔法紙とペンを取り出した‼︎ーー


「記載する前に注意しますが、このにサインすると、後で取り消しは効きません。……よくよく考えてからサインしてくださいね。(悪い顔殿下)」

「「…………。(黙々とサインをする二人)」」

「お二人の正式なサインを受理しました。今ここに、一組の夫婦が誕生しました。皆様、盛大な拍手で迎えましょう!」


 パチパチ‼︎(盛大な拍手)


「ではこれから、結婚祝福パーティーの準備にかかります。……一刻後(約三十分後)に開始しますので、それまでは自由時間とさせていただきます。」


 うおーー! おめでとうー! お二人ともー‼︎


「ばっぶ!(よくわかりまちぇんけどおめでとでちゅ!)」


 ーー会場内は、祝福の雄叫びで溢れたのであった!ーー



 ◇  ◇  ◇



「オリビア様、、御結婚おめでとうございます!」

「お二人が結ばれて、僕ら感激ですよ!」

「末永くお幸せに‼︎」

「ああ、みんな、ありがとう‼︎(キラキラノア)」

「…………えっ? 結婚?(頭真っ白オリビア)」

「お二人の仲が進展しないから、僕達、ずっと心配してたんですよー!(嬉し涙流しながら)」

「ほんとそうですよ! でも、こんな立派な式に僕達のような平団員も呼んでくださって、とても嬉しかったです!」

「『スピカ』は俺にとってのだからな! 当たり前だよ!(ニコニコノア)」

「くうーー! 先輩、痺れるッスよー‼︎」

「今日は本当に来てくれてありがとう! 沢山食べて楽しんで帰ってくれ‼︎」

「「「はい! 先輩‼︎」」」

「…………あの、ノア様?」

「うん、どうしました? オリビアさん。」

「けけけけけ、結婚ってのは、誰と誰の結婚なのでしょうか?(滝を超えた汗)」

「えへへ、……詳細は、二人っきりのときに、ね?」

「…………。(どどどどどうしましょう⁉︎)」


 わ、訳がわかりませんわ! というか、よく見ると、会場内には『スピカ』団員の方々しかいらっしゃいません! わわわわ私は、ノア様に騙されているのでしょうか⁉︎


「ばぶふふ!(お姉ちゃん、どんまいでちゅ!)」


 ーー会場内でオリビアだけが困惑していた‼︎ーー
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