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代表作:元夫の隠し子は、私が立派に育ててみせます‼︎(修正前)
0001:色々あってお針子になりました。
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「オリビアさん、お仕事お疲れ様です!」
「お疲れ様です、ノア様。」
「ばぶぶう!(お兄ちゃん、おちゅかれでちゅ!)」
「……結構業務が多くて大変ではありませんか?」
「いえ、前の職場(辺境伯領の経営)よりは、良心的で充実していますわ。私たちが路頭に迷う事なく暮らしていけるのも、ほんとに、ノア様のおかげです。私たちを住み込みで雇ってくださって、ありがとうございます。」
「ばぶばぶ!(お兄ちゃん、ありがとでちゅ!)」
「いえいえ、俺の方こそ助けて貰ってるんで……。(照)」
「私たちに出来る事があれば何でも言ってくださいね!」
「ばぶう!(えんりょせんでいいでちゅよ!)」
「……それならあの、今月末、俺の実家で簡単なパーティーが開かれるんですけど、来てくれませんか? 勿論、アルト君も一緒に!(赤面)」
「…………? いいですよ。(きょとん)」
「ほ、ホントですか⁉︎」
「はい。……ただ、お呼ばれ用のドレスを持っていないので、普段着で参加になるのですがいいですか?」
「いいです、いいです! むしろドレスはこっちで用意させていただきます! オリビアさん、ありがとうございます‼︎(スライディング土下座)」
「あ、頭を上げてください、ノア様!(困惑)」
「ばぷぷぷ!(お兄ちゃん、ふぁいとでちゅ!)」
◇ ◇ ◇
皆様こんにちは。フローレンス辺境伯家に嫁いだものの、何故だか追い出され、紆余曲折を経てから現在、フィックスド辺境伯領中央街の着ぐるみ屋さんで働いている、オリビア・レイと、元旦那様の忘形見のアルトですわ。(よろしくばぶ!)
フローレンス辺境伯家から追い出された私とアルトは、必要最低限の荷物と、アルトの粉ミルクを買うためのお金をどうにか確保して、フローレンス辺境伯領の隣(南側)に位置するフィックスド辺境伯領中央街へと移動しました。(勿論徒歩ですわ!)フィックスド辺境伯領も、アデル皇国との国境沿いにあるのですが、なかなか人々の行き交いが活発で、街中に活気がみなぎっております。とりあえず私たちは、自身の戸籍がどのようになっているのかを確かめる為に、街役場へと向かいました。(国防上、辺境伯領在住民の戸籍だけは、全ての辺境伯領役場で共有されている為、閲覧することが可能です。ちなみに辺境伯家は、自国全周に渡って配置されていますので、辺境伯家の数は、数十以上あるとかないとか。)街役場のお役人さんは、とても懇切丁寧な対応をしてくださり、現状の戸籍の写しをいただくことが出来ました。結果は、メアリーが言った通り、私は離縁していて、フローレンス家から除籍されていましたが、アルトだけは、元旦那様の私生児として、フローレンス家に在籍したままでした。ほんの少しだけ一安心です。フローレンス家は、なかなか大きいお家なので、アルトが大人になったときのために、出来るなら籍を置いておいた方がいいですからね。役場を後にした私たちは、住み込みで働ける職場を探すために、職業紹介所へ行くことにしました。
◇ ◇ ◇
「はじめまして、こんにちは! 職業紹介所へようこそ! どのような職種をお探しですか?(きゅるるん)」
「住み込みできるなら何でもいいです。」
「それなら……娼館とか、お針子さんとかはどうですか?」
「お針子がいいです。(娼館駄目、絶対!)」
「了解致しました! えっとー、……現在住み込みで募集しているのは、この着ぐるみ屋さんだけなのですが、……残念。男性のみの募集みたいですね。(しょんぼり)」
「……その求人、見せてもらえますか?」
「ええ、いいですよ‼︎ ……何でも、自警団組織が運営しているお店らしく、むさ苦しい男性の集団が手縫いで着ぐるみを製作しているみたいですよ。(ヒソヒソ)」
私は、職業紹介所のお姉さんから着ぐるみ屋さんの求人を受け取って、内容を確認してみました。
『みんなで母国を守るぞ! スピカ団員 募集中!』
「……これ、いただいてもいいですか?」
「ええ、どうぞ!(きゅるるん)」
「色々考えてみますね。ありがとうございました。」
「ええ、またのお越しをお待ちしております‼︎」
◇ ◇ ◇
というわけで、私とアルトは、着ぐるみ屋さんに直談判しに行くことに致しました。
カラン、カラン、カラン…………。
「ごめんください。(キョロキョロ)」
「ばぶう、ばぶば!(お姉ちゃん、ふぁいとでちゅ!)」
「ーーーーっ‼︎ いらっしゃいませー‼︎」
着ぐるみ屋さんの扉を開けると、そこには、全身ボロボロの青年がいらっしゃいました。(困惑)
「着ぐるみ屋さんの『スピカ』へようこそ‼︎」
「あのう、……求人を見て来ました。」
「ーーーーっ‼︎ 申し訳ありませんが、この求人は男性だけの募集なのです。(困り眉)」
「いえ、私ではなくこの子(アルト)です。(ズイッと)」
「えええええ⁉︎(赤ちゃんが働くの⁉︎)」
「ば、ばぶううう⁉︎(なんでちゅって⁉︎)」
「えっと、……えっ? あ、赤ちゃんですよね?」
「男性です。」
「いや、でも、赤ちゃん……。」
「性別は完全に男です。(ジト目)」
「ばぶう、ば、ばぶ。(お姉ちゃん、むりでちゅよ。)」
「……と、とりあえず、社長に聞いてみますね。えっと、このソファでおくつろぎください!」
そう言うと、全身ボロボロ青年は、奥へと入って行かれたのでした。……フッフッフッ、かなり強引な手を使いましたが、とりあえず直談判は出来そうですね。(悪い顔)
「ばぶうば、ばぶばぶ‼︎(お姉ちゃん、怖いでちゅよ‼︎)」
◇ ◇ ◇
「えっと、……お名前を聞いてもいいかな?(困惑)」
「ばぶばぶ!(あると、ふろおれんすでちゅ!)」
「はい、アルト君ね。(書き書き)」
「……パトリック、流石に赤ん坊はどうなのだ?」
「いいじゃないか、サネユキ。……せっかく、志願してくれたんだからさ。(にっこり)」
「…………。(そ、そうなのか? 汗)」
「はい、じゃあ、このお店を志願した動機は?」
「ばぶう、ば、ばぶ!(すみこみできるからでちゅ!)」
「ほう、……若いのに難しい言葉が分かるんだね。……アルト君はフローレンス家に戸籍があるみたいだけど、なんでここへ来たのかな?」
「ばぶぶばぶ!(ままに、おいだされたからでちゅ!)」
「ほう…………。アルト君の付き添いの君、詳しく説明してくれますか?(ブラックジト目パトリック殿下)」
「え、ええ…………。(大汗)」
アルトを抱いていた私は、面接官の方々と全身ボロボロ青年に、今までに起こった全ての事を洗いざらい話しました。
「……ひどい。ひどすぎる。……お隣で、こんな惨いお家騒動が起こっていただなんて。(号泣パトリック殿下)」
「ぱ、パトリック、ちょっと落ち着け。(大汗)」
「わかった! アルト君、……君、即採用だよ‼︎」
「「「「ーーーーっ‼︎」」」」
「パトリック、もっとよく考えてだな……。(汗)」
「大丈夫だよ、サネユキ。……あのアルト君の瞳を見れば、彼が本気だって事が一目瞭然じゃないか!」
「ばぶう?(いきられたら、なんでもいいでちゅ!)」
「え、いや、たぶん、あまり考えてないと思うが。」
「サネユキの目は節穴なの⁉︎ 親に捨てられた子の苦しみはなかなか拭いきれないぞ!(何故か号泣パトリック殿下)」
「ばぶ?(お姉ちゃんいたからたのしかったでちゅよ。)」
「…………。(アルト君はきょとん顔だが⁉︎)」
「アルト君、ようこそ、クーデター組織『スピカ』へ!」
「ばぶ?(くうでたってなんでちゅか?)」
「………………。(ほんとに大丈夫なのか⁉︎)」
こうしてアルトと私は、着ぐるみ屋さんの屋根裏をお借りすることができ、『住み込みお針子』として働く事が決まったのです! ちなみに採用当初、私はアルトと離れることになったのですが、全身ボロボロ青年ノア様が、面接官のお二人に強く掛け合ってくださって、私も採用になりました!
「殿下、アルト君と彼女を引き剥がすのは可哀想です! 彼女も採用してください‼︎(スライディング土下座)」
「うーん、でも、これは決まりだからなー。」
「そこをなんとか、お願いします!(超土下座)」
「……そうだね。アルト君のお世話も必要になるし、……君、特技とかあるかな?」
「体術です。(ジト目のオリビア)」
「ほう……。ノア、ちょっと彼女の相手になってよ。」
「えええ⁉︎ で、でも、殿下、女性ですよ⁉︎」
「いいから。…………君、この男に勝てたら、アルト君と一緒に採用してあげる。(にっこりブラック殿下)」
「…………。(コクンと頷くオリビア)」
「じゃあ二人とも、お互いに向き合って……はじめ‼︎」
バキバキ、ボキ、バッキバキ‼︎
「ま、まいりました……。(ヤられて満身創痍青年)」
「はい、勝負あり! じゃあ、君も即採用‼︎ これから、よろしくね! ……レイ家の宝物さん。(にっこり)」
「あ、ありがとうございます‼︎(息切れオリビア)」
というわけで、私とアルトは離れずに済んだのです!
◇ ◇ ◇
「ノア様、あのときは手加減してくださって、本当にありがとうございました。(ペコリ)」
「い、いやー、オリビアさんの日頃の鍛錬が素晴らしかったのですよ!(本気で死ぬかと思った。 しょんぼり)」
「あのときの痛みは直りましたか?」
「そ、それが、まだ痛むみたいで……。(モジモジ)」
「まあ、それは大変ですね! 以前させてもらった実家相伝のマッサージをもう一度させてくださいな!(ズイッと)」
「で、でも、……アルト君のお世話とか大変ではありませんか? ……俺、オリビアさんの負担になりたくないんです。(モジモジ)」
「ばぶばぶ!(えんりょするなよ、お兄ちゃん!)」
「大丈夫ですわ! 元々私が手加減をせずに、ノア様に体術をかけてしまいましたから、……せめてマッサージで痛みを和らげさせてください!(ズズズイッと)」
「あ、ありがとうございます! ……嬉しいな。オリビアさんに、色々心をかけてもらって、……俺、今、超幸せです‼︎(号泣の嵐)」
「…………?(きょとんオリビア)」
「ばぶーぶー。(せいしゅんでちゅねー。)」
「絶対に俺の実家のパーティー来てくださいよ!」
「はい! アルトと楽しみにしていますわ!」
「ばぶばぶっぷ!(おいちいミルクおねがいでちゅ‼︎)」
希望通り、アルトと住み込みで働けて、尚且つ、職場の雰囲気も良く、同僚とも打ち解けられる、……私は、こんなに幸せでいいのでしょうか?(嬉し涙)
ーーちなみにオリビアは、ノアの実家を知らない‼︎ーー
「お疲れ様です、ノア様。」
「ばぶぶう!(お兄ちゃん、おちゅかれでちゅ!)」
「……結構業務が多くて大変ではありませんか?」
「いえ、前の職場(辺境伯領の経営)よりは、良心的で充実していますわ。私たちが路頭に迷う事なく暮らしていけるのも、ほんとに、ノア様のおかげです。私たちを住み込みで雇ってくださって、ありがとうございます。」
「ばぶばぶ!(お兄ちゃん、ありがとでちゅ!)」
「いえいえ、俺の方こそ助けて貰ってるんで……。(照)」
「私たちに出来る事があれば何でも言ってくださいね!」
「ばぶう!(えんりょせんでいいでちゅよ!)」
「……それならあの、今月末、俺の実家で簡単なパーティーが開かれるんですけど、来てくれませんか? 勿論、アルト君も一緒に!(赤面)」
「…………? いいですよ。(きょとん)」
「ほ、ホントですか⁉︎」
「はい。……ただ、お呼ばれ用のドレスを持っていないので、普段着で参加になるのですがいいですか?」
「いいです、いいです! むしろドレスはこっちで用意させていただきます! オリビアさん、ありがとうございます‼︎(スライディング土下座)」
「あ、頭を上げてください、ノア様!(困惑)」
「ばぷぷぷ!(お兄ちゃん、ふぁいとでちゅ!)」
◇ ◇ ◇
皆様こんにちは。フローレンス辺境伯家に嫁いだものの、何故だか追い出され、紆余曲折を経てから現在、フィックスド辺境伯領中央街の着ぐるみ屋さんで働いている、オリビア・レイと、元旦那様の忘形見のアルトですわ。(よろしくばぶ!)
フローレンス辺境伯家から追い出された私とアルトは、必要最低限の荷物と、アルトの粉ミルクを買うためのお金をどうにか確保して、フローレンス辺境伯領の隣(南側)に位置するフィックスド辺境伯領中央街へと移動しました。(勿論徒歩ですわ!)フィックスド辺境伯領も、アデル皇国との国境沿いにあるのですが、なかなか人々の行き交いが活発で、街中に活気がみなぎっております。とりあえず私たちは、自身の戸籍がどのようになっているのかを確かめる為に、街役場へと向かいました。(国防上、辺境伯領在住民の戸籍だけは、全ての辺境伯領役場で共有されている為、閲覧することが可能です。ちなみに辺境伯家は、自国全周に渡って配置されていますので、辺境伯家の数は、数十以上あるとかないとか。)街役場のお役人さんは、とても懇切丁寧な対応をしてくださり、現状の戸籍の写しをいただくことが出来ました。結果は、メアリーが言った通り、私は離縁していて、フローレンス家から除籍されていましたが、アルトだけは、元旦那様の私生児として、フローレンス家に在籍したままでした。ほんの少しだけ一安心です。フローレンス家は、なかなか大きいお家なので、アルトが大人になったときのために、出来るなら籍を置いておいた方がいいですからね。役場を後にした私たちは、住み込みで働ける職場を探すために、職業紹介所へ行くことにしました。
◇ ◇ ◇
「はじめまして、こんにちは! 職業紹介所へようこそ! どのような職種をお探しですか?(きゅるるん)」
「住み込みできるなら何でもいいです。」
「それなら……娼館とか、お針子さんとかはどうですか?」
「お針子がいいです。(娼館駄目、絶対!)」
「了解致しました! えっとー、……現在住み込みで募集しているのは、この着ぐるみ屋さんだけなのですが、……残念。男性のみの募集みたいですね。(しょんぼり)」
「……その求人、見せてもらえますか?」
「ええ、いいですよ‼︎ ……何でも、自警団組織が運営しているお店らしく、むさ苦しい男性の集団が手縫いで着ぐるみを製作しているみたいですよ。(ヒソヒソ)」
私は、職業紹介所のお姉さんから着ぐるみ屋さんの求人を受け取って、内容を確認してみました。
『みんなで母国を守るぞ! スピカ団員 募集中!』
「……これ、いただいてもいいですか?」
「ええ、どうぞ!(きゅるるん)」
「色々考えてみますね。ありがとうございました。」
「ええ、またのお越しをお待ちしております‼︎」
◇ ◇ ◇
というわけで、私とアルトは、着ぐるみ屋さんに直談判しに行くことに致しました。
カラン、カラン、カラン…………。
「ごめんください。(キョロキョロ)」
「ばぶう、ばぶば!(お姉ちゃん、ふぁいとでちゅ!)」
「ーーーーっ‼︎ いらっしゃいませー‼︎」
着ぐるみ屋さんの扉を開けると、そこには、全身ボロボロの青年がいらっしゃいました。(困惑)
「着ぐるみ屋さんの『スピカ』へようこそ‼︎」
「あのう、……求人を見て来ました。」
「ーーーーっ‼︎ 申し訳ありませんが、この求人は男性だけの募集なのです。(困り眉)」
「いえ、私ではなくこの子(アルト)です。(ズイッと)」
「えええええ⁉︎(赤ちゃんが働くの⁉︎)」
「ば、ばぶううう⁉︎(なんでちゅって⁉︎)」
「えっと、……えっ? あ、赤ちゃんですよね?」
「男性です。」
「いや、でも、赤ちゃん……。」
「性別は完全に男です。(ジト目)」
「ばぶう、ば、ばぶ。(お姉ちゃん、むりでちゅよ。)」
「……と、とりあえず、社長に聞いてみますね。えっと、このソファでおくつろぎください!」
そう言うと、全身ボロボロ青年は、奥へと入って行かれたのでした。……フッフッフッ、かなり強引な手を使いましたが、とりあえず直談判は出来そうですね。(悪い顔)
「ばぶうば、ばぶばぶ‼︎(お姉ちゃん、怖いでちゅよ‼︎)」
◇ ◇ ◇
「えっと、……お名前を聞いてもいいかな?(困惑)」
「ばぶばぶ!(あると、ふろおれんすでちゅ!)」
「はい、アルト君ね。(書き書き)」
「……パトリック、流石に赤ん坊はどうなのだ?」
「いいじゃないか、サネユキ。……せっかく、志願してくれたんだからさ。(にっこり)」
「…………。(そ、そうなのか? 汗)」
「はい、じゃあ、このお店を志願した動機は?」
「ばぶう、ば、ばぶ!(すみこみできるからでちゅ!)」
「ほう、……若いのに難しい言葉が分かるんだね。……アルト君はフローレンス家に戸籍があるみたいだけど、なんでここへ来たのかな?」
「ばぶぶばぶ!(ままに、おいだされたからでちゅ!)」
「ほう…………。アルト君の付き添いの君、詳しく説明してくれますか?(ブラックジト目パトリック殿下)」
「え、ええ…………。(大汗)」
アルトを抱いていた私は、面接官の方々と全身ボロボロ青年に、今までに起こった全ての事を洗いざらい話しました。
「……ひどい。ひどすぎる。……お隣で、こんな惨いお家騒動が起こっていただなんて。(号泣パトリック殿下)」
「ぱ、パトリック、ちょっと落ち着け。(大汗)」
「わかった! アルト君、……君、即採用だよ‼︎」
「「「「ーーーーっ‼︎」」」」
「パトリック、もっとよく考えてだな……。(汗)」
「大丈夫だよ、サネユキ。……あのアルト君の瞳を見れば、彼が本気だって事が一目瞭然じゃないか!」
「ばぶう?(いきられたら、なんでもいいでちゅ!)」
「え、いや、たぶん、あまり考えてないと思うが。」
「サネユキの目は節穴なの⁉︎ 親に捨てられた子の苦しみはなかなか拭いきれないぞ!(何故か号泣パトリック殿下)」
「ばぶ?(お姉ちゃんいたからたのしかったでちゅよ。)」
「…………。(アルト君はきょとん顔だが⁉︎)」
「アルト君、ようこそ、クーデター組織『スピカ』へ!」
「ばぶ?(くうでたってなんでちゅか?)」
「………………。(ほんとに大丈夫なのか⁉︎)」
こうしてアルトと私は、着ぐるみ屋さんの屋根裏をお借りすることができ、『住み込みお針子』として働く事が決まったのです! ちなみに採用当初、私はアルトと離れることになったのですが、全身ボロボロ青年ノア様が、面接官のお二人に強く掛け合ってくださって、私も採用になりました!
「殿下、アルト君と彼女を引き剥がすのは可哀想です! 彼女も採用してください‼︎(スライディング土下座)」
「うーん、でも、これは決まりだからなー。」
「そこをなんとか、お願いします!(超土下座)」
「……そうだね。アルト君のお世話も必要になるし、……君、特技とかあるかな?」
「体術です。(ジト目のオリビア)」
「ほう……。ノア、ちょっと彼女の相手になってよ。」
「えええ⁉︎ で、でも、殿下、女性ですよ⁉︎」
「いいから。…………君、この男に勝てたら、アルト君と一緒に採用してあげる。(にっこりブラック殿下)」
「…………。(コクンと頷くオリビア)」
「じゃあ二人とも、お互いに向き合って……はじめ‼︎」
バキバキ、ボキ、バッキバキ‼︎
「ま、まいりました……。(ヤられて満身創痍青年)」
「はい、勝負あり! じゃあ、君も即採用‼︎ これから、よろしくね! ……レイ家の宝物さん。(にっこり)」
「あ、ありがとうございます‼︎(息切れオリビア)」
というわけで、私とアルトは離れずに済んだのです!
◇ ◇ ◇
「ノア様、あのときは手加減してくださって、本当にありがとうございました。(ペコリ)」
「い、いやー、オリビアさんの日頃の鍛錬が素晴らしかったのですよ!(本気で死ぬかと思った。 しょんぼり)」
「あのときの痛みは直りましたか?」
「そ、それが、まだ痛むみたいで……。(モジモジ)」
「まあ、それは大変ですね! 以前させてもらった実家相伝のマッサージをもう一度させてくださいな!(ズイッと)」
「で、でも、……アルト君のお世話とか大変ではありませんか? ……俺、オリビアさんの負担になりたくないんです。(モジモジ)」
「ばぶばぶ!(えんりょするなよ、お兄ちゃん!)」
「大丈夫ですわ! 元々私が手加減をせずに、ノア様に体術をかけてしまいましたから、……せめてマッサージで痛みを和らげさせてください!(ズズズイッと)」
「あ、ありがとうございます! ……嬉しいな。オリビアさんに、色々心をかけてもらって、……俺、今、超幸せです‼︎(号泣の嵐)」
「…………?(きょとんオリビア)」
「ばぶーぶー。(せいしゅんでちゅねー。)」
「絶対に俺の実家のパーティー来てくださいよ!」
「はい! アルトと楽しみにしていますわ!」
「ばぶばぶっぷ!(おいちいミルクおねがいでちゅ‼︎)」
希望通り、アルトと住み込みで働けて、尚且つ、職場の雰囲気も良く、同僚とも打ち解けられる、……私は、こんなに幸せでいいのでしょうか?(嬉し涙)
ーーちなみにオリビアは、ノアの実家を知らない‼︎ーー
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