両親や妹に我慢を強いられ、心が疲弊しきっていましたが、前世で結ばれることが叶わなかった運命の人にやっと巡り会えたので幸せです
ジスカールという国で、雑草の中の雑草と呼ばれる花が咲いていた。その国でしか咲くことがない花として有名だが、他国の者たちはその花を世界で一番美しい花と呼んでいた。それすらジスカールの多くの者は馬鹿にし続けていた。
その花にまつわる話がまことしやかに囁かれるようになったが、その真実を知っている者は殆どいなかった。
そんな花に囲まれながら、家族に冷遇されて育った女の子がいた。彼女の名前はリュシエンヌ・エヴル。伯爵家に生まれながらも、妹のわがままに振り回され、そんな妹ばかりを甘やかす両親。更には、婚約者や周りに誤解され、勘違いされ、味方になってくれる人が側にいなくなってしまったことで、散々な目にあい続けて心が壊れてしまう。
その頃には、花のことも、自分の好きな色も、何もかも思い出せなくなってしまっていたが、それに気づいた時には、リュシエンヌは養子先にいた。
そこからリュシエンヌの運命が大きく回り出すことになるとは、本人は思ってもみなかった。
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