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第二章 新婚旅行は超ハードスケジュール!
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翌日からも過密スケジュールをこなした。
あまりの忙しさにホテルに帰ってきたときには疲れ切っている私とは違い、零士さんは平気そうだ。
まさか、この忙しさが日常……とか思いたくない。
その日のショーにはウェディングドレスが登場した。
「素敵……」
シンプルながら計算つくされたドレスはモデルを引き立て、とても美しかった。
いいな、私もあんなドレスを……。
隣に座る零士さんをちらり。
そういえば式はどうするんだろう?
籍は入れたけれど式は挙げていない。
そのうち、するのかな?
今日はそのショーが最後だったので、終わってホテルに帰る。
「ウェディングドレス、よかったな。
あそこで清華のドレスをオーダーするか」
ソファーに並んで座りながら、零士さんがうっとりと私の髪を撫でる。
「あー……。
素敵だったんです、けど……」
私には夢があるのだ。
でもこれを言うのは気が引ける。
「けど、なんだ?
他に希望があるならそっちにする」
「えっと……」
優しげに微笑んで零士さんはレンズの向こうから私を見ている。
言っても怒られないかな?
それに反対されるとしても、言うだけなら問題ない、はず。
「ウェディングドレスは自分で作りたいんです。
……なんて言うと呆れますか?」
そっと上目遣いで零士さんの反応をうかがう。
神鷹の妻として手作りドレスは……などと言われたら諦めるしかない。
「いいんじゃないか?」
「本当に?
いいんですか?」
まさかの許可が簡単に出て信じられない。
素人の……なんて言われると腹立たしいが、素人が趣味で作るようなドレスは、って渋い顔をされるんじゃないかと思っていた。
「ああ。
清華ならきっと、皆を驚かせられるドレスが作れるだろう。
清華の作るドレス、楽しみだ」
ちゅっと軽く、彼の唇が私の額に触れる。
「えっ、あっ、……はい。
頑張り、マス」
顔が熱い。
どきどきと速い心臓の鼓動が落ち着かない。
許可してくれて期待してくれるのも嬉しいけれど……それ以上に。
どうしてこの人はそんなに幸せそうに私の顔を見るのだろう?
あまりの忙しさにホテルに帰ってきたときには疲れ切っている私とは違い、零士さんは平気そうだ。
まさか、この忙しさが日常……とか思いたくない。
その日のショーにはウェディングドレスが登場した。
「素敵……」
シンプルながら計算つくされたドレスはモデルを引き立て、とても美しかった。
いいな、私もあんなドレスを……。
隣に座る零士さんをちらり。
そういえば式はどうするんだろう?
籍は入れたけれど式は挙げていない。
そのうち、するのかな?
今日はそのショーが最後だったので、終わってホテルに帰る。
「ウェディングドレス、よかったな。
あそこで清華のドレスをオーダーするか」
ソファーに並んで座りながら、零士さんがうっとりと私の髪を撫でる。
「あー……。
素敵だったんです、けど……」
私には夢があるのだ。
でもこれを言うのは気が引ける。
「けど、なんだ?
他に希望があるならそっちにする」
「えっと……」
優しげに微笑んで零士さんはレンズの向こうから私を見ている。
言っても怒られないかな?
それに反対されるとしても、言うだけなら問題ない、はず。
「ウェディングドレスは自分で作りたいんです。
……なんて言うと呆れますか?」
そっと上目遣いで零士さんの反応をうかがう。
神鷹の妻として手作りドレスは……などと言われたら諦めるしかない。
「いいんじゃないか?」
「本当に?
いいんですか?」
まさかの許可が簡単に出て信じられない。
素人の……なんて言われると腹立たしいが、素人が趣味で作るようなドレスは、って渋い顔をされるんじゃないかと思っていた。
「ああ。
清華ならきっと、皆を驚かせられるドレスが作れるだろう。
清華の作るドレス、楽しみだ」
ちゅっと軽く、彼の唇が私の額に触れる。
「えっ、あっ、……はい。
頑張り、マス」
顔が熱い。
どきどきと速い心臓の鼓動が落ち着かない。
許可してくれて期待してくれるのも嬉しいけれど……それ以上に。
どうしてこの人はそんなに幸せそうに私の顔を見るのだろう?
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