5 / 42
第1章 一夜の過ちの相手と再会!?
5.デブじゃない
しおりを挟む
「おわっ、たー」
時計はいつの間にか八時を過ぎていた。
まだ残っていた下畑さんに声をかけて帰る。
今日の晩ごはんはコンビニでサラダを買って済ませよう。
「おっせーぞ」
私が出てきたことに気づき、男が壁に寄りかかって見ていた携帯から顔を上げる。
そのままつかつかと勢いよくその長い足を動かし、あっという間に距離を詰めてきた。
「……ハイ?」
なんで、あなたがここに?
他の方たちと飲んでいるはずでは?
あたまの中がクエスチョンマークで埋め尽くされていく。
そんな私にかまわず男――ミツミさんは私の腕を掴んだ。
「冷えたし腹減ってんだ。
待たせるな」
なんだか自分勝手なことを言いながら、私の腕を掴んだまま強引に歩いていく。
状況が掴めないまま彼に連れられて歩いた。
「ここでいいか」
いいともなんとも言っていないのに、適当に見えてきたビアバーに連れ込まれた。
「ヴァイツェンと……お前は?」
「えっと……。
ビール、詳しくなくて」
メニューを一目見ただけで注文している彼とは違い、いくら見たところで呪文が並んでいるようにしか見えない。
「ビールは得意な方?」
「そんなに……」
はっきり言ってしまえばあまり好きじゃない。
ただ、苦いだけで。
「ふーん。
じゃ、アップルエールで」
「かしこまりました」
店員が下がってふたりきりになってしまう。
どうしよう、なんて戸惑う間もなく。
「お前さー、LINEブロックすることねーだろ」
ミツミさんが口を開いた。
「うっ」
手を拭いたおしぼりを、彼がテーブルの上に投げ捨てる。
「連絡できねーからクソ寒い中、あんなとこで待つ羽目になったし」
「うっ」
いや、これは私が責められることなのか?
ミツミさんが私を待っていたのは彼の勝手だ。
「で、でも、DM……」
「馬鹿か、お前は。
週末、ヤリ逃げされた件でお話ししたいんですが、とか会社のアカウント使ってDMしていいのか?」
「ううっ」
それは、マズい。
定期的に上司がDMもチェックしているのに。
「だって……」
「お待たせしましたー」
口を開きかけたら、店員が頼んだビールを運んできた。
「ま、とりあえず乾杯しようや」
「え、えっと……」
「素晴らしき再会に。
乾杯」
「……乾杯」
少しだけグラスを掲げたミツミさんにあわせて、私も渋々グラスを少しだけ持ち上げる。
ごくごく一気に飲み干す彼をぼーっと見ていた。
「飲まないの?」
「の、飲みます!」
私がグラスに口を付けている間に、彼は店員を呼び止めて新しいビールを頼んだ。
「おいしい……!」
どうせビールなんて、と思って飲んだアップルエールは、口の中で林檎の香りと甘酸っぱさが広がって飲みやすい。
「そりゃよかった」
届いたビールを一口のみ、ミツミさんがメニューを開く。
「なんか食うだろ。
俺、腹が減ってさー」
「って、皆さんと飲んでたんじゃないんですか」
それに参加できなくて、私は悔しい思いをしたのだ。
なのにそこにいるはずのミツミさんがなんでここに?
「一杯だけ付き合って小泉さんに押し付けてきた。
橋川、子供が熱出したから帰るとか言うしさ。
俺ひとりで丹沢姐サンの相手なんかできねーし」
忌々しげにミツミさんがグラスを煽る。
「ひとりって三阪屋さんは……?」
「あの人はおろおろするばっかりでなんもなんないの!」
それは……なんとなく想像できる。
「どうせお前も来るだろうし、そのあと捕まえて週末の話をしようと思ったのに来ないとか言うし」
再びメニューに目を落としたまま、さらっとミツミさんは嫌みを言ってくる。
「だ、だって、仕事だから仕方ないですよね!」
「うん、知ってる。
だから大変でストレス溜まってるっていうのも。
んで、なに食うよ?」
顔を上げたミツミさんが、眼鏡の奥でにぱっと笑う。
その顔はとても優しそうに見えた。
「えっと……シーザーサラダ、で」
「そんだけ?」
「はい」
正直言えば、お腹は激しく空腹を訴えている。
お昼はプロテインバー一本、そのあとは十キロも歩いた。
お腹は空いて当たり前。
「もしかしてやっぱ、太ってるとか気にしてる?」
びくん、とメニューを閉じようとしていた手が大きく震えた。
「合コンもほとんど食ってなかった。
少し痩せたいっていうならかまわないと思う。
でも、無理なダイエットは身体を壊すだけだ」
視線はメニューに向いたまま、さらっと言うミツミさんの言葉がドスッ、と胸に刺さってくる。
「とりあえず今日は食え。
おっ、ラムステーキがあるじゃねーか。
ラムは低カロリーでダイエット向きなんだぞー」
店員を呼んで彼はサラダにラムステーキ、あとは自家製ソーセージとたこのアヒージョにバケットを頼んだ。
「……あなたになにがわかるっていうんですか」
仕事が忙しいからクリスマスは一緒に過ごせない、そう言われたあたりからつい先日まで付き合っていた彼、英人の態度が変わった。
『茉理乃はデブだな』
それまでは冗談めかしてそう言うときに愛を感じていたのに、同じ言葉でも悪意しかなくなった。
痩せなきゃと焦る一方でそれが仕事とのストレスと相まってドカ食い。
年が明けたら二キロも太っていた。
『お前みたいなデブ、誰が好きなるかよっ!』
吐き捨てるように言って去っていった英人の言葉はいまでも耳にこびりついて離れない。
痩せなきゃ。
痩せなきゃ、痩せなきゃ、痩せなきゃ。
強迫観念のように追い詰められ、次第に食べなくなっていった。
それでも今回の会に参加するために頑張っている間は、なにも考えずに済んだ。
やっと許可が下りた週末、張り詰めていたものが切れた私は、急激に襲ってくるなにかが怖くて、逃げるのに必死だった。
友人に片っ端から会えないか連絡する。
急だったのでほとんど断られたがひとり、合コンに空きがあるからこないかと誘ってくれ、それに乗った。
その結果が……あれだ。
「……うん。
俺にはわからない」
ミツミさんの静かな声が、すーっと心に染みた。
「好きな奴からデブって振られたお前の気持ちはわからない。
でもひとつ言えるのは、俺がその場にいたらそいつをぶん殴ってたってことだな。
お前、デブじゃないし」
にかっと笑い、ミツミさんがグラスのビールを口に運ぶ。
「……うっ」
出てきそうになった涙を慌てて拭う。
こんなに優しい言葉をかけてもらったのはひさしぶりだ。
「とりあえず今日は食え。
腹が減ってたらどんどん悲しくなるだけだ」
「……はい」
ずびっと鼻を啜ってフォークを掴む。
ラムステーキを刺して口に頬張った。
「旨いか」
「……はい」
眼鏡の向こうで目尻を下げて笑う彼に笑い返す。
どうしてか妙にしょっぱいこのラムステーキの味を、忘れないような気がした。
時計はいつの間にか八時を過ぎていた。
まだ残っていた下畑さんに声をかけて帰る。
今日の晩ごはんはコンビニでサラダを買って済ませよう。
「おっせーぞ」
私が出てきたことに気づき、男が壁に寄りかかって見ていた携帯から顔を上げる。
そのままつかつかと勢いよくその長い足を動かし、あっという間に距離を詰めてきた。
「……ハイ?」
なんで、あなたがここに?
他の方たちと飲んでいるはずでは?
あたまの中がクエスチョンマークで埋め尽くされていく。
そんな私にかまわず男――ミツミさんは私の腕を掴んだ。
「冷えたし腹減ってんだ。
待たせるな」
なんだか自分勝手なことを言いながら、私の腕を掴んだまま強引に歩いていく。
状況が掴めないまま彼に連れられて歩いた。
「ここでいいか」
いいともなんとも言っていないのに、適当に見えてきたビアバーに連れ込まれた。
「ヴァイツェンと……お前は?」
「えっと……。
ビール、詳しくなくて」
メニューを一目見ただけで注文している彼とは違い、いくら見たところで呪文が並んでいるようにしか見えない。
「ビールは得意な方?」
「そんなに……」
はっきり言ってしまえばあまり好きじゃない。
ただ、苦いだけで。
「ふーん。
じゃ、アップルエールで」
「かしこまりました」
店員が下がってふたりきりになってしまう。
どうしよう、なんて戸惑う間もなく。
「お前さー、LINEブロックすることねーだろ」
ミツミさんが口を開いた。
「うっ」
手を拭いたおしぼりを、彼がテーブルの上に投げ捨てる。
「連絡できねーからクソ寒い中、あんなとこで待つ羽目になったし」
「うっ」
いや、これは私が責められることなのか?
ミツミさんが私を待っていたのは彼の勝手だ。
「で、でも、DM……」
「馬鹿か、お前は。
週末、ヤリ逃げされた件でお話ししたいんですが、とか会社のアカウント使ってDMしていいのか?」
「ううっ」
それは、マズい。
定期的に上司がDMもチェックしているのに。
「だって……」
「お待たせしましたー」
口を開きかけたら、店員が頼んだビールを運んできた。
「ま、とりあえず乾杯しようや」
「え、えっと……」
「素晴らしき再会に。
乾杯」
「……乾杯」
少しだけグラスを掲げたミツミさんにあわせて、私も渋々グラスを少しだけ持ち上げる。
ごくごく一気に飲み干す彼をぼーっと見ていた。
「飲まないの?」
「の、飲みます!」
私がグラスに口を付けている間に、彼は店員を呼び止めて新しいビールを頼んだ。
「おいしい……!」
どうせビールなんて、と思って飲んだアップルエールは、口の中で林檎の香りと甘酸っぱさが広がって飲みやすい。
「そりゃよかった」
届いたビールを一口のみ、ミツミさんがメニューを開く。
「なんか食うだろ。
俺、腹が減ってさー」
「って、皆さんと飲んでたんじゃないんですか」
それに参加できなくて、私は悔しい思いをしたのだ。
なのにそこにいるはずのミツミさんがなんでここに?
「一杯だけ付き合って小泉さんに押し付けてきた。
橋川、子供が熱出したから帰るとか言うしさ。
俺ひとりで丹沢姐サンの相手なんかできねーし」
忌々しげにミツミさんがグラスを煽る。
「ひとりって三阪屋さんは……?」
「あの人はおろおろするばっかりでなんもなんないの!」
それは……なんとなく想像できる。
「どうせお前も来るだろうし、そのあと捕まえて週末の話をしようと思ったのに来ないとか言うし」
再びメニューに目を落としたまま、さらっとミツミさんは嫌みを言ってくる。
「だ、だって、仕事だから仕方ないですよね!」
「うん、知ってる。
だから大変でストレス溜まってるっていうのも。
んで、なに食うよ?」
顔を上げたミツミさんが、眼鏡の奥でにぱっと笑う。
その顔はとても優しそうに見えた。
「えっと……シーザーサラダ、で」
「そんだけ?」
「はい」
正直言えば、お腹は激しく空腹を訴えている。
お昼はプロテインバー一本、そのあとは十キロも歩いた。
お腹は空いて当たり前。
「もしかしてやっぱ、太ってるとか気にしてる?」
びくん、とメニューを閉じようとしていた手が大きく震えた。
「合コンもほとんど食ってなかった。
少し痩せたいっていうならかまわないと思う。
でも、無理なダイエットは身体を壊すだけだ」
視線はメニューに向いたまま、さらっと言うミツミさんの言葉がドスッ、と胸に刺さってくる。
「とりあえず今日は食え。
おっ、ラムステーキがあるじゃねーか。
ラムは低カロリーでダイエット向きなんだぞー」
店員を呼んで彼はサラダにラムステーキ、あとは自家製ソーセージとたこのアヒージョにバケットを頼んだ。
「……あなたになにがわかるっていうんですか」
仕事が忙しいからクリスマスは一緒に過ごせない、そう言われたあたりからつい先日まで付き合っていた彼、英人の態度が変わった。
『茉理乃はデブだな』
それまでは冗談めかしてそう言うときに愛を感じていたのに、同じ言葉でも悪意しかなくなった。
痩せなきゃと焦る一方でそれが仕事とのストレスと相まってドカ食い。
年が明けたら二キロも太っていた。
『お前みたいなデブ、誰が好きなるかよっ!』
吐き捨てるように言って去っていった英人の言葉はいまでも耳にこびりついて離れない。
痩せなきゃ。
痩せなきゃ、痩せなきゃ、痩せなきゃ。
強迫観念のように追い詰められ、次第に食べなくなっていった。
それでも今回の会に参加するために頑張っている間は、なにも考えずに済んだ。
やっと許可が下りた週末、張り詰めていたものが切れた私は、急激に襲ってくるなにかが怖くて、逃げるのに必死だった。
友人に片っ端から会えないか連絡する。
急だったのでほとんど断られたがひとり、合コンに空きがあるからこないかと誘ってくれ、それに乗った。
その結果が……あれだ。
「……うん。
俺にはわからない」
ミツミさんの静かな声が、すーっと心に染みた。
「好きな奴からデブって振られたお前の気持ちはわからない。
でもひとつ言えるのは、俺がその場にいたらそいつをぶん殴ってたってことだな。
お前、デブじゃないし」
にかっと笑い、ミツミさんがグラスのビールを口に運ぶ。
「……うっ」
出てきそうになった涙を慌てて拭う。
こんなに優しい言葉をかけてもらったのはひさしぶりだ。
「とりあえず今日は食え。
腹が減ってたらどんどん悲しくなるだけだ」
「……はい」
ずびっと鼻を啜ってフォークを掴む。
ラムステーキを刺して口に頬張った。
「旨いか」
「……はい」
眼鏡の向こうで目尻を下げて笑う彼に笑い返す。
どうしてか妙にしょっぱいこのラムステーキの味を、忘れないような気がした。
1
あなたにおすすめの小説
私が死んで満足ですか?
マチバリ
恋愛
王太子に婚約破棄を告げられた伯爵令嬢ロロナが死んだ。
ある者は面倒な婚約破棄の手続きをせずに済んだと安堵し、ある者はずっと欲しかった物が手に入ると喜んだ。
全てが上手くおさまると思っていた彼らだったが、ロロナの死が与えた影響はあまりに大きかった。
書籍化にともない本編を引き下げいたしました
数合わせから始まる俺様の独占欲
日矩 凛太郎
恋愛
アラサーで仕事一筋、恋愛経験ほぼゼロの浅見結(あさみゆい)。
見た目は地味で控えめ、社内では「婚期遅れのお局」と陰口を叩かれながらも、仕事だけは誰にも負けないと自負していた。
そんな彼女が、ある日突然「合コンに来てよ!」と同僚の女性たちに誘われる。
正直乗り気ではなかったが、数合わせのためと割り切って参加することに。
しかし、その場で出会ったのは、俺様気質で圧倒的な存在感を放つイケメン男性。
彼は浅見をただの数合わせとしてではなく、特別な存在として猛烈にアプローチしてくる。
仕事と恋愛、どちらも慣れていない彼女が、戸惑いながらも少しずつ心を開いていく様子を描いた、アラサー女子のリアルな恋愛模様と成長の物語。
冷酷総長は、彼女を手中に収めて溺愛の檻から逃さない
彩空百々花
恋愛
誰もが恐れ、羨み、その瞳に映ることだけを渇望するほどに高貴で気高い、今世紀最強の見目麗しき完璧な神様。
酔いしれるほどに麗しく美しい女たちの愛に溺れ続けていた神様は、ある日突然。
「今日からこの女がおれの最愛のひと、ね」
そんなことを、言い出した。
【完結】傷モノ令嬢は冷徹辺境伯に溺愛される
中山紡希
恋愛
父の再婚後、絶世の美女と名高きアイリーンは意地悪な継母と義妹に虐げられる日々を送っていた。
実は、彼女の目元にはある事件をキッカケに痛々しい傷ができてしまった。
それ以来「傷モノ」として扱われ、屋敷に軟禁されて過ごしてきた。
ある日、ひょんなことから仮面舞踏会に参加することに。
目元の傷を隠して参加するアイリーンだが、義妹のソニアによって仮面が剥がされてしまう。
すると、なぜか冷徹辺境伯と呼ばれているエドガーが跪まずき、アイリーンに「結婚してください」と求婚する。
抜群の容姿の良さで社交界で人気のあるエドガーだが、実はある重要な秘密を抱えていて……?
傷モノになったアイリーンが冷徹辺境伯のエドガーに
たっぷり愛され甘やかされるお話。
このお話は書き終えていますので、最後までお楽しみ頂けます。
修正をしながら順次更新していきます。
また、この作品は全年齢ですが、私の他の作品はRシーンありのものがあります。
もし御覧頂けた際にはご注意ください。
※注意※他サイトにも別名義で投稿しています。
婚約者に裏切られたその日、出逢った人は。
紬 祥子(まつやちかこ)
恋愛
……一夜限りの思い出、のはずだった。
婚約者と思っていた相手に裏切られた朝海。
傷心状態で京都の町をさまよっていた時、ひょんな事から身なりの良いイケメン・聡志と知り合った。
靴をダメにしたお詫び、と言われて服までプレゼントされ、挙句に今日一日付き合ってほしいと言われる。
乞われるままに聡志と行動を共にした朝海は、流れで彼と一夜を過ごしてしまう。
大阪に戻った朝海は数か月後、もう会うことはないと思っていた聡志と、仕事で再会する──
【表紙作成:canva】
叱られた冷淡御曹司は甘々御曹司へと成長する
花里 美佐
恋愛
冷淡財閥御曹司VS失業中の華道家
結婚に興味のない財閥御曹司は見合いを断り続けてきた。ある日、祖母の師匠である華道家の孫娘を紹介された。面と向かって彼の失礼な態度を指摘した彼女に興味を抱いた彼は、自分の財閥で花を活ける仕事を紹介する。
愛を知った財閥御曹司は彼女のために冷淡さをかなぐり捨て、甘く変貌していく。
君に何度でも恋をする
明日葉
恋愛
いろいろ訳ありの花音は、大好きな彼から別れを告げられる。別れを告げられた後でわかった現実に、花音は非常識とは思いつつ、かつて一度だけあったことのある翔に依頼をした。
「仕事の依頼です。個人的な依頼を受けるのかは分かりませんが、婚約者を演じてくれませんか」
「ふりなんて言わず、本当に婚約してもいいけど?」
そう答えた翔の真意が分からないまま、婚約者の演技が始まる。騙す相手は、花音の家族。期間は、残り少ない時間を生きている花音の祖父が生きている間。
溺愛のフリから2年後は。
橘しづき
恋愛
岡部愛理は、ぱっと見クールビューティーな女性だが、中身はビールと漫画、ゲームが大好き。恋愛は昔に何度か失敗してから、もうするつもりはない。
そんな愛理には幼馴染がいる。羽柴湊斗は小学校に上がる前から仲がよく、いまだに二人で飲んだりする仲だ。実は2年前から、湊斗と愛理は付き合っていることになっている。親からの圧力などに耐えられず、酔った勢いでついた嘘だった。
でも2年も経てば、今度は結婚を促される。さて、そろそろ偽装恋人も終わりにしなければ、と愛理は思っているのだが……?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる