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連載2
感謝と謝罪2
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「あの子?」
次の瞬間。真っ白な空間の中から、一人の女の子が現れる。
月を溶かしたような、白銀の髪。
夜明け前の空のような、ダークブルーの瞳。
今にも泣き出しそうな表情で、私を見つめているのは……。
「……アシュリナ!」
私がその名を呼んだ瞬間、ダークブルーの瞳は決壊して、ぼろぼろと大粒の涙が流れ落ちた。
「ディアナ……ごめんなさい。私、ずっとあなたに謝りたかったの」
「……謝る?」
「ずっとあなたの中で、見ていたわ。私が使命を果たせずに、記憶を引き継がせてしまったせいで、あなたがずっと苦しんできたのを」
しゃくりあげながら、アシュリナは両手で顔を覆おった。
「ごめんなさい……ごめんなさい、ディアナ……私がこんな駄目な聖女じゃなければ、あなたが苦しむことはなかったのに……あなたが全てを背負うこともなかったのに……ごめんなさい」
震える声で、謝罪を繰り返すアシュリナの姿に胸が締め付けられた。
聖女の役目にも、アシュリナの記憶にも苦しめられなかったといえば嘘になる。
でも……。
「……アシュリナは、駄目な聖女なんかじゃないよ」
泣くアシュリナに駆け寄り、その体を抱きしめる。
「だってアシュリナは自分を犠牲にしながら、たくさんの人を救ってきたでしょう? 他の人の為にあんなに頑張ってきたでしょう?」
夢であるはずなのに、アシュリナの温かい体温が伝わって来て、それだけで泣いてしまいそうになった。
けして叶わない願いだとはわかっていたけど……アシュリナの過去の記憶を見る度に、本当はずっとこの体を抱き締めたいと思っていた。
私が口にできるめいっぱいの温かい言葉をかけてあげたいと思っていた。
「私はあなたが私の前世であることを、誇りに思う
よ」
人の為に身を削って尽くしてきたのに、最後は助けた人々に裏切られて短い生涯を終えたアシュリナが、泣きたいくらいに愛おしかったから。
「誰があなたを否定しても、あなた自身が自分を認められなくても、私は、私だけはあなたを肯定するよ。あなたは素晴らしい人だったって、言い続けるよ。だって私はあなた以外では、他の誰よりあなたのことを知っているから」
「…………」
「だから、謝らないで。アシュリナ。泣かないで。……私、あなたの笑顔が見たいの」
次の瞬間。真っ白な空間の中から、一人の女の子が現れる。
月を溶かしたような、白銀の髪。
夜明け前の空のような、ダークブルーの瞳。
今にも泣き出しそうな表情で、私を見つめているのは……。
「……アシュリナ!」
私がその名を呼んだ瞬間、ダークブルーの瞳は決壊して、ぼろぼろと大粒の涙が流れ落ちた。
「ディアナ……ごめんなさい。私、ずっとあなたに謝りたかったの」
「……謝る?」
「ずっとあなたの中で、見ていたわ。私が使命を果たせずに、記憶を引き継がせてしまったせいで、あなたがずっと苦しんできたのを」
しゃくりあげながら、アシュリナは両手で顔を覆おった。
「ごめんなさい……ごめんなさい、ディアナ……私がこんな駄目な聖女じゃなければ、あなたが苦しむことはなかったのに……あなたが全てを背負うこともなかったのに……ごめんなさい」
震える声で、謝罪を繰り返すアシュリナの姿に胸が締め付けられた。
聖女の役目にも、アシュリナの記憶にも苦しめられなかったといえば嘘になる。
でも……。
「……アシュリナは、駄目な聖女なんかじゃないよ」
泣くアシュリナに駆け寄り、その体を抱きしめる。
「だってアシュリナは自分を犠牲にしながら、たくさんの人を救ってきたでしょう? 他の人の為にあんなに頑張ってきたでしょう?」
夢であるはずなのに、アシュリナの温かい体温が伝わって来て、それだけで泣いてしまいそうになった。
けして叶わない願いだとはわかっていたけど……アシュリナの過去の記憶を見る度に、本当はずっとこの体を抱き締めたいと思っていた。
私が口にできるめいっぱいの温かい言葉をかけてあげたいと思っていた。
「私はあなたが私の前世であることを、誇りに思う
よ」
人の為に身を削って尽くしてきたのに、最後は助けた人々に裏切られて短い生涯を終えたアシュリナが、泣きたいくらいに愛おしかったから。
「誰があなたを否定しても、あなた自身が自分を認められなくても、私は、私だけはあなたを肯定するよ。あなたは素晴らしい人だったって、言い続けるよ。だって私はあなた以外では、他の誰よりあなたのことを知っているから」
「…………」
「だから、謝らないで。アシュリナ。泣かないで。……私、あなたの笑顔が見たいの」
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