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彼女が出来た
初キス
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「小野っち、大丈夫?汗すごいよ!」
僕の異変に気がついたのか、波多野が顔を覗きこんで心配そうな表情をしている。
「いや、何だかメチャクチャ喉乾いた!暑くてヘロヘロだ…」
暑さのせいにしておこう。
「あそこで少し休もうよ。アタシ何か買ってくるから、小野っち何飲む?」
椅子に座るとグッタリだ。
「んじゃコーラで。オレが出すからいいよ」
財布から小銭を出した。
「いいってば!アタシ買ってくるから、少し待ってて」
早足で売店に向かった。
「あぁ、やっぱムリだな…この手の乗り物は好きになれない」
はぁ~っと深いため息をついた。
しばらくして、波多野が紙コップを持ってこっちに向かって来る。
「小野っち、これで少し汗拭いた方がいいよ」
水で濡らしたハンカチを差し出す。
「あ、サンキュ。あぁ…気持ちいい」
濡れたハンカチを目元に当てる。ヒンヤリして気持ちいい。
「小野っち、ホントに大丈夫?」
まさか、絶叫系が苦手だなんて言えない…恥ずかしくて。
暑さでヒンヤリしていたハンカチが徐々に熱を帯びる。
ハンカチを取り、氷がいっぱい入ったコーラを一気に飲んだ。
「しかし暑いな…なんか、凄く喉渇いて…この暑さにやられたのかなぁ」
あくまでも暑さのせいにする。
「あ!ちょうどお昼だから、ごはん食べようよ」
バッグから二つの弁当箱を出した。
「はい!これ小野っちの好きなおにぎりと唐揚げ。お腹空いてるのも原因なんじゃないの?」
おにぎりと割りばしを渡してくれた。
「あぁ、これ美味そうじゃん!あれ、またサラダ持ってきたの?」
もう一つの弁当箱には唐揚げや卵焼き、サラダが入っていた。
勿論トマトもあった。
トマトにこだわるなぁ…
「うん、食べようよ。それじゃ、いただきます」
「…いただきます」
僕はおにぎりを食べ、唐揚げをつまんだ。
「あっ、これシャケじゃん!このシャケ、おにぎりに合うよ」
「どう、美味しい?」
今度は卵焼きを食べる。
「美味い、美味いよこれ!特に唐揚げが美味しい」
波多野は嬉しそうな顔をした。
やっぱり笑顔が似合う女子っていいよね。
「ありがと。小野っちサラダも食べて」
サラダにはプチトマトが多く入っていた。
「あ、プチトマトも食おう」
おにぎりの次は唐揚げや卵焼き、サラダと一気に口の中に放り込む。
「小野っち、トマトそんなに好きじゃないんだよね?でも、アタシが毎回トマト出る度にあげてたから、トマト大好物だと思ってた」
この前、姉が言ってたのを思い出したのだろう。
「んなことないよ。キライじゃないけど、トマト出されたらフツーに食えるよ」
「やだぁ!小野っち、口の周りにごはん粒ついてるよ」
「えっそうなの?」
僕の口の周りに付いた、ごはん粒を取って食べた
「小野っち、まだ付いてるってば」
えっ!と思い、口の周りに手をやった。
「違う、そこじゃなくアゴのとこだよ。ちょっとこっち向いて」
アゴ?そんなとこに付いてんのか?
僕は波多野の方にアゴを向けた。
波多野は顔を近づけ、アゴに付いたごはん粒を食べた。
次の瞬間、ぽっぺたが柔らかい感触に包まれた。
…っ!僕の頬にキスをした。
一瞬何の事だかわからなかったが、その柔らかい感触が唇だと感じ、呆気にとられた。
波多野は恥ずかしそうに下を向いてる。
(これはキスだよな、そうだよな?初キスか?)
僕も照れくさくて何も言えず、ただおにぎりを食べた。
…この静けさ。間がもたない!
「あー、酸っぱい!これ梅干しだ!」
大袈裟に言った。
「だって、梅干し入ったおにぎり食べたいって言ったじゃん?」
「そうだよね?オレ梅干しって言ったよね。うん、この酸っぱさが好き」
笑ってごまかしながら、梅干しのおにぎり食べた。
二人ともぎこちない。
それにしても、波多野がキスをしてくるなんて…
僕の異変に気がついたのか、波多野が顔を覗きこんで心配そうな表情をしている。
「いや、何だかメチャクチャ喉乾いた!暑くてヘロヘロだ…」
暑さのせいにしておこう。
「あそこで少し休もうよ。アタシ何か買ってくるから、小野っち何飲む?」
椅子に座るとグッタリだ。
「んじゃコーラで。オレが出すからいいよ」
財布から小銭を出した。
「いいってば!アタシ買ってくるから、少し待ってて」
早足で売店に向かった。
「あぁ、やっぱムリだな…この手の乗り物は好きになれない」
はぁ~っと深いため息をついた。
しばらくして、波多野が紙コップを持ってこっちに向かって来る。
「小野っち、これで少し汗拭いた方がいいよ」
水で濡らしたハンカチを差し出す。
「あ、サンキュ。あぁ…気持ちいい」
濡れたハンカチを目元に当てる。ヒンヤリして気持ちいい。
「小野っち、ホントに大丈夫?」
まさか、絶叫系が苦手だなんて言えない…恥ずかしくて。
暑さでヒンヤリしていたハンカチが徐々に熱を帯びる。
ハンカチを取り、氷がいっぱい入ったコーラを一気に飲んだ。
「しかし暑いな…なんか、凄く喉渇いて…この暑さにやられたのかなぁ」
あくまでも暑さのせいにする。
「あ!ちょうどお昼だから、ごはん食べようよ」
バッグから二つの弁当箱を出した。
「はい!これ小野っちの好きなおにぎりと唐揚げ。お腹空いてるのも原因なんじゃないの?」
おにぎりと割りばしを渡してくれた。
「あぁ、これ美味そうじゃん!あれ、またサラダ持ってきたの?」
もう一つの弁当箱には唐揚げや卵焼き、サラダが入っていた。
勿論トマトもあった。
トマトにこだわるなぁ…
「うん、食べようよ。それじゃ、いただきます」
「…いただきます」
僕はおにぎりを食べ、唐揚げをつまんだ。
「あっ、これシャケじゃん!このシャケ、おにぎりに合うよ」
「どう、美味しい?」
今度は卵焼きを食べる。
「美味い、美味いよこれ!特に唐揚げが美味しい」
波多野は嬉しそうな顔をした。
やっぱり笑顔が似合う女子っていいよね。
「ありがと。小野っちサラダも食べて」
サラダにはプチトマトが多く入っていた。
「あ、プチトマトも食おう」
おにぎりの次は唐揚げや卵焼き、サラダと一気に口の中に放り込む。
「小野っち、トマトそんなに好きじゃないんだよね?でも、アタシが毎回トマト出る度にあげてたから、トマト大好物だと思ってた」
この前、姉が言ってたのを思い出したのだろう。
「んなことないよ。キライじゃないけど、トマト出されたらフツーに食えるよ」
「やだぁ!小野っち、口の周りにごはん粒ついてるよ」
「えっそうなの?」
僕の口の周りに付いた、ごはん粒を取って食べた
「小野っち、まだ付いてるってば」
えっ!と思い、口の周りに手をやった。
「違う、そこじゃなくアゴのとこだよ。ちょっとこっち向いて」
アゴ?そんなとこに付いてんのか?
僕は波多野の方にアゴを向けた。
波多野は顔を近づけ、アゴに付いたごはん粒を食べた。
次の瞬間、ぽっぺたが柔らかい感触に包まれた。
…っ!僕の頬にキスをした。
一瞬何の事だかわからなかったが、その柔らかい感触が唇だと感じ、呆気にとられた。
波多野は恥ずかしそうに下を向いてる。
(これはキスだよな、そうだよな?初キスか?)
僕も照れくさくて何も言えず、ただおにぎりを食べた。
…この静けさ。間がもたない!
「あー、酸っぱい!これ梅干しだ!」
大袈裟に言った。
「だって、梅干し入ったおにぎり食べたいって言ったじゃん?」
「そうだよね?オレ梅干しって言ったよね。うん、この酸っぱさが好き」
笑ってごまかしながら、梅干しのおにぎり食べた。
二人ともぎこちない。
それにしても、波多野がキスをしてくるなんて…
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