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第2章 ADAGIO
op.08 おもちゃの交響曲(4)
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いよいよ収穫祭当日になった。
村は活気に溢れていて、村の外からもちらほら人が来ているようだった。
村の女性は伝統工芸である色とりどりの刺繍をあしらった衣装を身につけていたし、男性も刺繍のあしらった小物を身につけている。
リートとリリコの分も、あらかじめアガタが用意していたのだろう。
朝食を終えると、きちんと衣装の場所を聞いていたリリコが、お揃いの刺繍をあしらった衣装を二人分引っ張り出してきた。
「どう? 似合う? リチェルお姉ちゃん」
クルリとその場で回ると赤い生地のスカートがフワリと広がった。繊細な刺繍が施された衣装は緻密で、リチェルは『とっても綺麗!』と手放しで褒めた。
リートの方はベストに同じ刺繍をあしらっている。普段着ている服よりも、刺繍の模様は繊細だった。
今日のためにみんな一年かけて少しずつ作ってるのよ、とリリコが教えてくれる。
「あたしとリートのはね、お母さんが作ってくれたの!」
「うん。すっごく似合ってるわ、リリコちゃんもリート君も」
「さいきんは村の外の人もたくさん呼んでるんだって。そうやって『かいつけ』の数を増やすんだって、村長さんが言ってた」
キリッとしてリートが口にした言葉に、リチェルは『そ、そうなの』と感心の声をこぼす。
「リート君は商売に興味があるの?」
「うん」
興味本位で尋ねてみると、リートは事もなげに頷いた。
「うちはお父さんがいないし、ガスパロのじいちゃんとこみたいに畑もないし、貯金が出来るほど楽じゃないでしょ。ガスパロのじいちゃんの畑の手伝いがなかったら、ご飯がないこともあるもん。ぼくが稼げるようになったら、もっとお母さんに楽させてあげれると思うんだ。お母さんの刺繍は綺麗だから、町に行けばもっと高く買ってくれるお店があるかもしれないし」
六歳とは思えない台詞を、リートが当然のように口にする。
「あたしも大きくなったら町に出たい! 村の中の仕事なんて針仕事か畑だし、もっとキラキラした事がしてみたいの! そうしたら可愛い服たくさん着れるし、お母さんにも買ってあげられるでしょ?」
リチェルお姉ちゃんみたいに歌手でもいいけど! とリリコが胸を張った。
こんな小さいのにそんな先のことまで考えているのか、と感心してしまう。
「……リチェルお姉ちゃん、無理だと思ってる?」
「ううん。全然! そんなことないの。二人ともすごいな、って思ったのよ」
リチェルの沈黙を呆れていると受け取ったのか唇を尖らせたリリコに、リチェルは素直に口にする。
リチェルが六歳の時は孤児院にいて、毎日礼拝をして、決められた規律通りの生活をしていた。
将来のことなんて考えられなくて、十二、三歳になったらいつか他の子達と同じように外へ仕事に行くのだと漠然と考えていた。
だけど、リートやリリコは、リチェルよりもずっと先の事を考えて生きているのだ。
そうする事が当然のように、未来のことを考えているのだ。
「わたしは二人みたいに先のことを考えて生きては来なかったから、二人はわたしよりずっと大人なのねって」
リチェルの言葉にリートとリリコが顔を見合わせて、次には嬉しそうに笑う。でしょう? と得意げにリリコが笑う。
「リチェルお姉ちゃんがどうしても、って言うなら、リリコがやりたいことたくさん教えてあげる! 今日のお歌が終わったら聞いて!」
「あ、ぼくも!」
「うん。ぜひ聞かせてちょうだい」
リートとリリコに両手を引っ張られながら、外に出る。ヴィオお兄ちゃんのところに行かなくっちゃ、とリリコが張り切った声を上げた。
(この先──)
あまり考えた事がなかった。
今はヴィオについて旅をしていて、リチェルは自分が生活をしていた孤児院を目指している。そこで母親について、たとえば何か分かったのだとしたら、その先は──。
(ううん。それだって今から一ヶ月かそれくらいの話だわ)
それこそ、いつかヴィオとも別れなきゃいけない。そうしたら──。
自分は一体どんなふうに生きていくのだろう。そう、生まれて初めて、リチェルは思った。
リチェルたちの出番は昼からで、朝少し練習した後はリートとリリコに連れ出されてみんなで少し収穫祭の様子を見て回った。
ルフテンフェルトは刺繍による伝統工芸もあるが、村の人たちの主体は農業だ。今日は祭りで、お金を払わなくても、あちこちで料理を振舞ってくれた。少し浮世離れした賑やかな雰囲気も、衣装に身を包んだ村人の姿もリチェルには物珍しくて仕方がない。
「ハムもあるからパンにのせて食べてごらん。美味しいよ」
「わぁ、ありがとう!」
「いっただきまーす!」
通りで差し出されたパンをリートとリリコが喜んでもらうと、かぶりつく。どうぞみなさんも、とパンを差し出され、リチェル達も礼を言って受け取った。
「わ、美味しいなぁ。すごく味がしっかりしてる」
「春の終わりから長いこと熟成してるんだよ。今日に合わせて出してきたんだ」
「へぇ~。ちょっと炙っても美味しそうだな……パスタが欲しい……」
アルが興味津々と言うようにハムを口にして唸っている。ヴィオが『美味しい』と呟くのを聞いて、リチェルも口に運んだ。ハムは少し独特な香ばしい匂いがする。
「旅人さん達には珍しいかもね。美味しいだろう?」
食事を振る舞っている女性がふっくらとした身体を揺らして快活に笑う。
「もう少し南へ下るとりんごや葡萄なんかも作ってるんだけど、うちの村はもっぱら麦だからねぇ。もうすぐ今年の刈り手が最後の麦を収穫するんじゃないかな」
「刈り手というのは?」
ヴィオが尋ねるとそうそう、と女性が説明してくれる。
「祭りのメインでね。残しておいた麦を毎年村で成人する子が刈り手となって収穫して、今年の恵みに感謝を捧げて来年も豊作である事を祈るんだ。その年に成人する子がいなければ村長が選ぶんだけど、今年はちょうど村長の三男が成人するからね」
「三男? 村長のお子さんは二人だと聞いているんですが、もう一人いらっしゃるんですか?」
一瞬女性がマズいという表情を浮かべた。
リチェルもキョトンとする。村長の家の子どもは長男とテオの二人だと認識していた。成人というなら多分テオがそうなのだろう。長男は見かけたことがあるだけだが、テオの方は練習の度に応対してくれたので顔馴染みだ。
「ごめんごめん、言い間違えた。次男だよ」
「そうですか」
ヴィオも特に深くは聞く気がないようだったので、リチェルも気にしないことにした。『見に行くか?』とヴィオが声をかけてくれたので、せっかくだからとリチェルはこくりと頷いた。
「まだ時間はあるか?」
「私たちの出番はもう少し後ですからな。十分見る時間はあるでしょう」
ソルヴェーグの言葉にそれならいいか、とヴィオがこぼす。リチェルは必要ないが、ヴィオやソルヴェーグは事前に調律の確認もするから、少し時間に余裕を持ちたいのだろう。
それからしばらくはみんなで祭を見て回った。
リートとリリコは自分達が案内できるのが楽しくて仕方ないようで、張り切ってヴィオ達を連れ回してくれた。
刈り入れの儀式には、儀礼用の衣装を身につけたテオが参加していて、目が合うと少し恥ずかしそうに手を振ってくれた。
そうして儀式が終わると、いよいよリチェル達の出番が近づいてきた。
村は活気に溢れていて、村の外からもちらほら人が来ているようだった。
村の女性は伝統工芸である色とりどりの刺繍をあしらった衣装を身につけていたし、男性も刺繍のあしらった小物を身につけている。
リートとリリコの分も、あらかじめアガタが用意していたのだろう。
朝食を終えると、きちんと衣装の場所を聞いていたリリコが、お揃いの刺繍をあしらった衣装を二人分引っ張り出してきた。
「どう? 似合う? リチェルお姉ちゃん」
クルリとその場で回ると赤い生地のスカートがフワリと広がった。繊細な刺繍が施された衣装は緻密で、リチェルは『とっても綺麗!』と手放しで褒めた。
リートの方はベストに同じ刺繍をあしらっている。普段着ている服よりも、刺繍の模様は繊細だった。
今日のためにみんな一年かけて少しずつ作ってるのよ、とリリコが教えてくれる。
「あたしとリートのはね、お母さんが作ってくれたの!」
「うん。すっごく似合ってるわ、リリコちゃんもリート君も」
「さいきんは村の外の人もたくさん呼んでるんだって。そうやって『かいつけ』の数を増やすんだって、村長さんが言ってた」
キリッとしてリートが口にした言葉に、リチェルは『そ、そうなの』と感心の声をこぼす。
「リート君は商売に興味があるの?」
「うん」
興味本位で尋ねてみると、リートは事もなげに頷いた。
「うちはお父さんがいないし、ガスパロのじいちゃんとこみたいに畑もないし、貯金が出来るほど楽じゃないでしょ。ガスパロのじいちゃんの畑の手伝いがなかったら、ご飯がないこともあるもん。ぼくが稼げるようになったら、もっとお母さんに楽させてあげれると思うんだ。お母さんの刺繍は綺麗だから、町に行けばもっと高く買ってくれるお店があるかもしれないし」
六歳とは思えない台詞を、リートが当然のように口にする。
「あたしも大きくなったら町に出たい! 村の中の仕事なんて針仕事か畑だし、もっとキラキラした事がしてみたいの! そうしたら可愛い服たくさん着れるし、お母さんにも買ってあげられるでしょ?」
リチェルお姉ちゃんみたいに歌手でもいいけど! とリリコが胸を張った。
こんな小さいのにそんな先のことまで考えているのか、と感心してしまう。
「……リチェルお姉ちゃん、無理だと思ってる?」
「ううん。全然! そんなことないの。二人ともすごいな、って思ったのよ」
リチェルの沈黙を呆れていると受け取ったのか唇を尖らせたリリコに、リチェルは素直に口にする。
リチェルが六歳の時は孤児院にいて、毎日礼拝をして、決められた規律通りの生活をしていた。
将来のことなんて考えられなくて、十二、三歳になったらいつか他の子達と同じように外へ仕事に行くのだと漠然と考えていた。
だけど、リートやリリコは、リチェルよりもずっと先の事を考えて生きているのだ。
そうする事が当然のように、未来のことを考えているのだ。
「わたしは二人みたいに先のことを考えて生きては来なかったから、二人はわたしよりずっと大人なのねって」
リチェルの言葉にリートとリリコが顔を見合わせて、次には嬉しそうに笑う。でしょう? と得意げにリリコが笑う。
「リチェルお姉ちゃんがどうしても、って言うなら、リリコがやりたいことたくさん教えてあげる! 今日のお歌が終わったら聞いて!」
「あ、ぼくも!」
「うん。ぜひ聞かせてちょうだい」
リートとリリコに両手を引っ張られながら、外に出る。ヴィオお兄ちゃんのところに行かなくっちゃ、とリリコが張り切った声を上げた。
(この先──)
あまり考えた事がなかった。
今はヴィオについて旅をしていて、リチェルは自分が生活をしていた孤児院を目指している。そこで母親について、たとえば何か分かったのだとしたら、その先は──。
(ううん。それだって今から一ヶ月かそれくらいの話だわ)
それこそ、いつかヴィオとも別れなきゃいけない。そうしたら──。
自分は一体どんなふうに生きていくのだろう。そう、生まれて初めて、リチェルは思った。
リチェルたちの出番は昼からで、朝少し練習した後はリートとリリコに連れ出されてみんなで少し収穫祭の様子を見て回った。
ルフテンフェルトは刺繍による伝統工芸もあるが、村の人たちの主体は農業だ。今日は祭りで、お金を払わなくても、あちこちで料理を振舞ってくれた。少し浮世離れした賑やかな雰囲気も、衣装に身を包んだ村人の姿もリチェルには物珍しくて仕方がない。
「ハムもあるからパンにのせて食べてごらん。美味しいよ」
「わぁ、ありがとう!」
「いっただきまーす!」
通りで差し出されたパンをリートとリリコが喜んでもらうと、かぶりつく。どうぞみなさんも、とパンを差し出され、リチェル達も礼を言って受け取った。
「わ、美味しいなぁ。すごく味がしっかりしてる」
「春の終わりから長いこと熟成してるんだよ。今日に合わせて出してきたんだ」
「へぇ~。ちょっと炙っても美味しそうだな……パスタが欲しい……」
アルが興味津々と言うようにハムを口にして唸っている。ヴィオが『美味しい』と呟くのを聞いて、リチェルも口に運んだ。ハムは少し独特な香ばしい匂いがする。
「旅人さん達には珍しいかもね。美味しいだろう?」
食事を振る舞っている女性がふっくらとした身体を揺らして快活に笑う。
「もう少し南へ下るとりんごや葡萄なんかも作ってるんだけど、うちの村はもっぱら麦だからねぇ。もうすぐ今年の刈り手が最後の麦を収穫するんじゃないかな」
「刈り手というのは?」
ヴィオが尋ねるとそうそう、と女性が説明してくれる。
「祭りのメインでね。残しておいた麦を毎年村で成人する子が刈り手となって収穫して、今年の恵みに感謝を捧げて来年も豊作である事を祈るんだ。その年に成人する子がいなければ村長が選ぶんだけど、今年はちょうど村長の三男が成人するからね」
「三男? 村長のお子さんは二人だと聞いているんですが、もう一人いらっしゃるんですか?」
一瞬女性がマズいという表情を浮かべた。
リチェルもキョトンとする。村長の家の子どもは長男とテオの二人だと認識していた。成人というなら多分テオがそうなのだろう。長男は見かけたことがあるだけだが、テオの方は練習の度に応対してくれたので顔馴染みだ。
「ごめんごめん、言い間違えた。次男だよ」
「そうですか」
ヴィオも特に深くは聞く気がないようだったので、リチェルも気にしないことにした。『見に行くか?』とヴィオが声をかけてくれたので、せっかくだからとリチェルはこくりと頷いた。
「まだ時間はあるか?」
「私たちの出番はもう少し後ですからな。十分見る時間はあるでしょう」
ソルヴェーグの言葉にそれならいいか、とヴィオがこぼす。リチェルは必要ないが、ヴィオやソルヴェーグは事前に調律の確認もするから、少し時間に余裕を持ちたいのだろう。
それからしばらくはみんなで祭を見て回った。
リートとリリコは自分達が案内できるのが楽しくて仕方ないようで、張り切ってヴィオ達を連れ回してくれた。
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