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第1章
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「恋人でもない人にこんな事されたくありません!」
なんとか逃れようと拒絶の言葉を口にする。だが、キリトは意にも介さず、私の額に唇を寄せ口付ける。
「こんな事ってどんな事かな。」
「ふざけないでください!」
そのまま唇が右頬を伝って唇のすぐ横にチュッと音を立てて口をつける。
「君が俺の気持ちを冗談なんていうから。」
確かに冗談と決めつけてなかった事にしようとしたのは、気持ちを踏みにじるようで悪かったかもしれないが。
「いきなり、そんな事を言われても本気になんてできません。」
「そうだね。そうかもしれないね。」
私の言葉に同意をするが、適当に合わせているだけに聞こえる。
キリトの唇は更に下に降りていき首筋をなぞる。くすぐったくて離れようとするが、体を押さえ込まれる。
「君は、いつも何処か無関心で冷めてるよね。」
そう言いながら私のカッターシャツのボタンを上から順に外していく。
「な、何やって!?」
慌てて手で抑えようとするが、手を掴まれる。おそらく奴の魔法だろう。そのまま手が頭上で縛られ固定される。
「でも、時折寂しそうな目をしてる時がある。」
第三ボタンまで開けられ胸元が開き素肌が露わになる。
露わになった肌の鎖骨をなぞるように口付けられる。
「…やっ」
思わず変な高い声が出てしまった。
きっと今私の顔は真っ赤だろう。
可愛い声だねといってキリトは鎖骨に更に強く唇を吸い付けた。
「……特にフォオナちゃんを見ている時の君は表情をコロコロ変える。」
「フィオナは私の大切な宝物だもの……。」
「そうみたいだね。君を観察していて分かったよ。君はフィオナちゃんに害をなそうとしているわけではないって。」
強く吸い付けた鎖骨を今度は優しく舌で舐める。ゾワッと背中が震える。
「ふっ……んん」
自分の声と思えない高い声が出て羞恥が増す。
キリトは満足そうな顔をして言葉を続けた。
「君がフィオナちゃんに害をなそうとしていないとわかっても、君の事をよく観察してた。」
やっぱりストーカー変質者じゃないか。
「無関心で冷めているように見えて、意外にも羞恥や驚きで表情を変えるのがかわいくてね。でも、時折見せる寂しげな表情が気になって。」
キリトが私の胸、心臓がある部分に口付ける。
「君はこの胸に何を悩んで何を隠しているの?」
ふとキリトの顔を見ると心配そうに自分を覗き込んでいた。その瞳は怪しげな輝きはなく本当に私を心配しているようだった。
「別にあなたに関係ないじゃない。」
でも素直じゃない私はそんな強がりを言って拒絶した。
「うーん、そっかぁ。言ってくれないか。当然だよね。」
予想済みだったのか少し棒読み加減でニコニコと言うキリト。
「うんうん、仕方ないね。じゃ、言ってくれるまで続きをしようか。」
「へ?」
彼はそう言って私のスカートの間に手を入れ太ももの内側をさすった。
「きゃあ!」
「どうする? 言わないとどんどん奥に触れるよ?」
「この変態! 鬼畜!」
彼の手が足を伝って上へと上がっていく。焦らすようにジワジワと。
「や、やめて。」
「俺は最後までしても良いけどね?」
クスクスと悪戯っぽく笑いながら手を進めていくキリト。
「や、やだ。最後までって何よ!」
「言って欲しいの?」
「言わなくていい!」
手がだんだんと際どい場所へ近付く。
こ、これ以上は無理だ。
「フィ、フィオナは」
私は少し上ずった声で言う。
「フィオナちゃんは?」
「私の双子の妹なの!」
「!」
彼の手が止まった。
「……彼女は一人娘なはずだけど。」
「あなたは知らないと思うわ。私は塔で軟禁状態だったもの。」
キリトは私の事を知らない。
記憶を思い出してから分かったが、私は幼い頃キリトを見かけたことがある。塔から。フィオナと二人で庭で遊んでいるのを見た。
「貴方とフィオナが小さい頃、庭で遊んでいたの知ってる。」
「そういえば、絶対に近づかないようにと言われた塔があったね。そうか、君はあそこにいたのか。」
納得したようにキリトが頷く。いつの間にか腕の拘束も解かれていた。
私は彼から勢いよく距離をとり乱された服を直した。
「そうよ。これで良いでしょ。ちゃんと話したわ。」
私は彼に向かって冷たく言い放つ。
最悪だ。こんな事をされて、重大な秘密を変態男に話してしまった。
「まだ、何か秘密がありそうだけどね?」
「少しくらい秘密が残っている方が良いわ。」
キリトは今の所それで満足したらしくこれ以上詰め寄る事はなかった。
「じゃあ、俺からはこれからの話をしようかな。君もここから出たいでしょう?」
私は少し複雑だった。
ここから出たいという気持ちはある。だが、フィオナに拒絶されたらどうしよう。いや、その前に私はゲームの中でラスボスなのだ。ルートがよくわからない事になっているので、どうなるか予測がつかないがフィオナを傷つけてしまう事には変わりない。それなら、ここで閉じこもっていた方が良いのでは考えてしまう自分がいるのも事実だった。
そんな私の心中を勘付いたのか
「ここから出たくないの? 俺はそれでも良いよ。」
キリトが意外な事を言った。
彼だって私の見張りでずっとこんな場所にいたくはないだろうに。
「俺は君が好きだからね。君がここに閉じこもってる方が都合が良い。」
「何でよ?」
「ここに君がいるならば、他の男に取られる心配もない。……ここにいて俺だけを見て、俺しかいないのなら。君は俺を好きにならざるを得ないよね?」
ゾクッ
背筋が震えた。
そうだ、彼はヤンデレキャラ。自分にとって大切なものしか興味がないんだ。
ゲームでフィオナに執着したキリトがシェリアを殺害する画面が思い出された。
彼はなぜか私に興味を抱いている。本来ならフィオナの立ち位置に私がいる。
い、いやだ。こんな怖い人と死ぬまで一緒なんて私には無理だ。
「いえ、頑張ってこの場所から出ようと努力をしようと思います。」
私は即座にそう宣言した。
キリトは残念だなあと言っていたが、何処まで本気なのかわからなくて対応に困る。
こうして、キリトとの生活が始まったのである。
なんとか逃れようと拒絶の言葉を口にする。だが、キリトは意にも介さず、私の額に唇を寄せ口付ける。
「こんな事ってどんな事かな。」
「ふざけないでください!」
そのまま唇が右頬を伝って唇のすぐ横にチュッと音を立てて口をつける。
「君が俺の気持ちを冗談なんていうから。」
確かに冗談と決めつけてなかった事にしようとしたのは、気持ちを踏みにじるようで悪かったかもしれないが。
「いきなり、そんな事を言われても本気になんてできません。」
「そうだね。そうかもしれないね。」
私の言葉に同意をするが、適当に合わせているだけに聞こえる。
キリトの唇は更に下に降りていき首筋をなぞる。くすぐったくて離れようとするが、体を押さえ込まれる。
「君は、いつも何処か無関心で冷めてるよね。」
そう言いながら私のカッターシャツのボタンを上から順に外していく。
「な、何やって!?」
慌てて手で抑えようとするが、手を掴まれる。おそらく奴の魔法だろう。そのまま手が頭上で縛られ固定される。
「でも、時折寂しそうな目をしてる時がある。」
第三ボタンまで開けられ胸元が開き素肌が露わになる。
露わになった肌の鎖骨をなぞるように口付けられる。
「…やっ」
思わず変な高い声が出てしまった。
きっと今私の顔は真っ赤だろう。
可愛い声だねといってキリトは鎖骨に更に強く唇を吸い付けた。
「……特にフォオナちゃんを見ている時の君は表情をコロコロ変える。」
「フィオナは私の大切な宝物だもの……。」
「そうみたいだね。君を観察していて分かったよ。君はフィオナちゃんに害をなそうとしているわけではないって。」
強く吸い付けた鎖骨を今度は優しく舌で舐める。ゾワッと背中が震える。
「ふっ……んん」
自分の声と思えない高い声が出て羞恥が増す。
キリトは満足そうな顔をして言葉を続けた。
「君がフィオナちゃんに害をなそうとしていないとわかっても、君の事をよく観察してた。」
やっぱりストーカー変質者じゃないか。
「無関心で冷めているように見えて、意外にも羞恥や驚きで表情を変えるのがかわいくてね。でも、時折見せる寂しげな表情が気になって。」
キリトが私の胸、心臓がある部分に口付ける。
「君はこの胸に何を悩んで何を隠しているの?」
ふとキリトの顔を見ると心配そうに自分を覗き込んでいた。その瞳は怪しげな輝きはなく本当に私を心配しているようだった。
「別にあなたに関係ないじゃない。」
でも素直じゃない私はそんな強がりを言って拒絶した。
「うーん、そっかぁ。言ってくれないか。当然だよね。」
予想済みだったのか少し棒読み加減でニコニコと言うキリト。
「うんうん、仕方ないね。じゃ、言ってくれるまで続きをしようか。」
「へ?」
彼はそう言って私のスカートの間に手を入れ太ももの内側をさすった。
「きゃあ!」
「どうする? 言わないとどんどん奥に触れるよ?」
「この変態! 鬼畜!」
彼の手が足を伝って上へと上がっていく。焦らすようにジワジワと。
「や、やめて。」
「俺は最後までしても良いけどね?」
クスクスと悪戯っぽく笑いながら手を進めていくキリト。
「や、やだ。最後までって何よ!」
「言って欲しいの?」
「言わなくていい!」
手がだんだんと際どい場所へ近付く。
こ、これ以上は無理だ。
「フィ、フィオナは」
私は少し上ずった声で言う。
「フィオナちゃんは?」
「私の双子の妹なの!」
「!」
彼の手が止まった。
「……彼女は一人娘なはずだけど。」
「あなたは知らないと思うわ。私は塔で軟禁状態だったもの。」
キリトは私の事を知らない。
記憶を思い出してから分かったが、私は幼い頃キリトを見かけたことがある。塔から。フィオナと二人で庭で遊んでいるのを見た。
「貴方とフィオナが小さい頃、庭で遊んでいたの知ってる。」
「そういえば、絶対に近づかないようにと言われた塔があったね。そうか、君はあそこにいたのか。」
納得したようにキリトが頷く。いつの間にか腕の拘束も解かれていた。
私は彼から勢いよく距離をとり乱された服を直した。
「そうよ。これで良いでしょ。ちゃんと話したわ。」
私は彼に向かって冷たく言い放つ。
最悪だ。こんな事をされて、重大な秘密を変態男に話してしまった。
「まだ、何か秘密がありそうだけどね?」
「少しくらい秘密が残っている方が良いわ。」
キリトは今の所それで満足したらしくこれ以上詰め寄る事はなかった。
「じゃあ、俺からはこれからの話をしようかな。君もここから出たいでしょう?」
私は少し複雑だった。
ここから出たいという気持ちはある。だが、フィオナに拒絶されたらどうしよう。いや、その前に私はゲームの中でラスボスなのだ。ルートがよくわからない事になっているので、どうなるか予測がつかないがフィオナを傷つけてしまう事には変わりない。それなら、ここで閉じこもっていた方が良いのでは考えてしまう自分がいるのも事実だった。
そんな私の心中を勘付いたのか
「ここから出たくないの? 俺はそれでも良いよ。」
キリトが意外な事を言った。
彼だって私の見張りでずっとこんな場所にいたくはないだろうに。
「俺は君が好きだからね。君がここに閉じこもってる方が都合が良い。」
「何でよ?」
「ここに君がいるならば、他の男に取られる心配もない。……ここにいて俺だけを見て、俺しかいないのなら。君は俺を好きにならざるを得ないよね?」
ゾクッ
背筋が震えた。
そうだ、彼はヤンデレキャラ。自分にとって大切なものしか興味がないんだ。
ゲームでフィオナに執着したキリトがシェリアを殺害する画面が思い出された。
彼はなぜか私に興味を抱いている。本来ならフィオナの立ち位置に私がいる。
い、いやだ。こんな怖い人と死ぬまで一緒なんて私には無理だ。
「いえ、頑張ってこの場所から出ようと努力をしようと思います。」
私は即座にそう宣言した。
キリトは残念だなあと言っていたが、何処まで本気なのかわからなくて対応に困る。
こうして、キリトとの生活が始まったのである。
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