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「さあ、本屋だ。好きな本を、好きなだけ買ってやる。選べ」
「ありがとうございます!」
 玲衣の年齢だ。
 コミックでも選びに行くかと哲哉は考えていたが、彼はすぐに画集のコーナーへ向かった。
 美しい写真や、博物。絵画の揃った、重厚なハードカバーの本。
 玲衣は目を輝かせて、それらを大切にめくっている。

「君は、美術に興味が?」
「はい。哲哉さまに、影響を受けました」
「それは光栄なことだ」
「お屋敷の図書室でも、画集をよく眺めます」
 そして、時間をかけて玲衣は、選りすぐりの一冊を手にした。
「もしよろしければ、これを買ってください」
「一冊でいいのか? いくらでも買えるぞ」
「結構なお値段ですし、重いので」
「そうか。解った」
 玲衣がそう言うのなら。
 哲哉は、彼から本を受け取った。
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