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しおりを挟む微笑ましい二人を、遠くの席から凝視している人物がいる。
「間違いない。白石 玲衣だ」
男は、一枚の写真を取り出した。
そこには、玲衣の顔が写っている。
彼は、ある人物からの依頼で玲衣の行方を捜している、探偵だった。
闇オークションで取引された人間は、基本その行き先を出品者に知らせない。
第三者が間に入り、情報をシャットアウトするのだ。
落札者の個人情報を守るための、策だった。
ところが、玲衣の行き先を知りたがった人間が、いる。
彼の、父親だった。
探偵は、玲衣の父親に依頼され、その行方を追っていた。
「白石さん。玲衣を発見しました。○○県中央区南町、スカイ・ショッピングモールのカフェです」
『本当か!? で、どうなんだ。そこから、連れだせそうか?』
「連れの男がいますので、今すぐには無理かと」
『後を付けて、居場所を突き止めてくれ』
「了解しました」
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