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しおりを挟む「待たせたな。私だ」
『加瀬さん、若い者を出してくださいますか?』
「ああ。小綺麗な格好をさせて、ホテルのラウンジでコーヒーでも飲ませておく」
『えっ?』
小茂田は、困惑した。
一般客に紛れ込ませておく、という加瀬の策では、章や志乃に威圧感を与えることはできない。
「興味がある。この、志乃の男に」
『興味、でございますか』
「ああ。ぜひ一度、面を拝んでみたい」
『いえ、加瀬さんのお手を煩わせるような事では……!』
「面談には、私も同席する。細かい日時などが決まったら、知らせてくれ」
小茂田は電話口で何か続けていたが、加瀬は通話を切った。
「三日後が、楽しみだ」
やはり、ふっ、と軽く笑い、電話を置いた。
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