45 / 81
第45話 20連ガチャ再び、スキル成長 前編
しおりを挟む「はーい、ガチャ様、これで今日もフワフワになりましたよー」
アスターシアが、温風を出すドライヤーのような魔導具をリアリーさんから借りて、ガチャの身体をを乾かしていた。
「おー、フワフワにしてもらえたな」
目を閉じてガチャマシーンであるガチャに触れると、謎のモフモフ感を感じられる。
俺の心の目に浮かぶガチャは、ポメラニアン。
きっと、他人からは激カワなたぬき顔の黒いポメラニアンのはず。
いやでも、ガチャマシーンのガチャもカワイイ! うぉ、悩ましい選択だ! どっちがいいんだっ! ちくしょうめっ!
悩みながらも目を開けると、風呂上がりのブラッシングを終えたガチャは、ベッドの上でお腹側を見せて、完全に油断した姿を見せていた。
こっちも可愛いじゃねえかっ!
ガチャはモフモフらしいから、けっこう外を歩くと泥や砂が溜まるんだよな。
探索時の汚れを落とすためにも、泥や砂を落とすためだけは俺たちと一緒に毎日している。
管理人さんのトレンドさんもガチャにメロメロで、専用のたらい桶まで用意してくれているのだ。
ホーカムの街の住民は、みんないい人でよかったぜ。
「ヴェルデ様、わたしはこれから洗濯物をしてきますので、洗い物ありましたらお出しください」
「俺のは替えがあるから大丈夫。それよりもアスターシアは働きすぎだから、ゆっくりとしててもいいと思うが」
「いいえ、ヴェルデ様からお給金をもらっているわけですし、探索ではほとんどお役に立ててませんので、メイドとしての仕事をしっかりとしないといけませんので」
とはいえ、探索から戻ってきてリアリーさんの店の仕込みを手伝ってるし、ガチャのブラッシングもしてるわけだから、オーバーワークだと思う。
「これより、スキルガチャの儀式を行うので、アスターシアには見届け役を申し付ける。なので、ベッドに座ってガチャを抱えてくれ」
「え? あ、はい? ですが、洗濯物が」
「洗濯は明日帰ってきてから一緒にやろう。それに明日からは調査依頼も受けようと思うから、スキルの成長をさせときたいんだ」
「しょ、承知しました。ガチャ様、今からヴェルデ様がコインを出されますよ」
リラックスモードでくつろいでいるガチャをアスターシアが膝に抱え上げる。
コインがもらえると聞いたガチャが、勢いよくレバーを回して応えた。
「あれだけ食って、コインは別腹か?」
ガチャは頭をブンブンと上下に振る。
けっきょく、風呂でも客のみんなに愛想よくして、ちょこちょこおやつみたいなのもらってたからな。
食いすぎなんだよなー。丸々コロコロなガチャもそれはそれでカワイイかもしれないが――。
明日からのおやつ禁止は守らねば。
「よし、じゃあ、コイン投入するぞ」
ガチャのコイン投入口にダンジョン攻略褒賞のコインを投入し、次々にレバーを回す。
20個の色とりどりなカプセルを開け、スキルを鑑定した。
被ったのは10個。被っても取得しなかった物はポイズンと密偵の2個。
残り8個はレベルアップさせた。
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:ファイアⅢ→Ⅳ
種別:攻撃魔法
効果:火属性魔法ファイアを発動できるようになる
魔法威力:60
属性効果:火傷(累積ダメージ弱) 弱点属性への魔法威力3倍
クールタイム:15秒→10秒
消費MP:5
―――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:アイスⅡ→Ⅲ
種別:攻撃魔法
効果:氷属性魔法アイスを発動できるようになる
魔法威力:40→60
属性効果:凍結(足止め弱) 弱点属性への魔法威力3倍
クールタイム:15秒
消費MP:5
―――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:ヒーリングライトⅡ→Ⅲ
種別:回復魔法
効果:回復魔法ヒーリングライトを発動できるようになる
回復威力:40
回復効果:打撲、軽度の切り傷、軽度の噛み傷、軽度の擦過傷を即時回復
クールタイム:170秒→140秒
消費MP:5
―――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:ウインドⅡ→Ⅲ
種別:攻撃魔法
効果:風属性魔法ウィンドを発動できるようになる
魔法威力:40→60
属性効果:飛行系への魔法威力3倍 弱点属性への魔法威力3倍
クールタイム:15秒
消費MP:5
―――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:筋力増強Ⅰ→Ⅱ
種別:パッシブスキル
効果:最大筋力ステータス向上
ステータス補正量:STR10%アップ→20%アップ
―――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:魔力増強Ⅱ→Ⅲ
種別:パッシブスキル
効果:最大魔力が増える
ステータス補正量:MP20%アップ→30%アップ
―――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル:生命力強化Ⅰ→Ⅱ
種別:パッシブスキル
効果:生命力ステータス向上
ステータス補正量:VIT値10%アップ→20%アップ
―――――――――――――――――――――――
―――――――――――――――――――――
ランク:N
スキル名:キックⅠ→Ⅱ
種別:戦技スキル
効果:敵にダメージを与えつつ、気絶と吹き飛ばし効果発生。
必要装備:なし
クールタイム:300秒→250秒
技威力:STR能力値×2倍
―――――――――――――――――――――
とりあえず、魔法系が成長したのも嬉しい。
特にクールタイムが下がるのは助かる。魔法や戦技を使った後は、連撃を発動するか、通常攻撃をするか、回避でしのぐしか現状の選択肢はないからな。
強い攻撃である魔法や戦技をLVアップさせていけば、クールタイムも下がって効率よくダメージが出せそうだ。
――――――――――――――――
長いので2話に分けてます。
191
あなたにおすすめの小説
パーティーを追放されるどころか殺されかけたので、俺はあらゆる物をスキルに変える能力でやり返す
名無し
ファンタジー
パーティー内で逆境に立たされていたセクトは、固有能力取得による逆転劇を信じていたが、信頼していた仲間に裏切られた上に崖から突き落とされてしまう。近隣で活動していたパーティーのおかげで奇跡的に一命をとりとめたセクトは、かつての仲間たちへの復讐とともに、助けてくれた者たちへの恩返しを誓うのだった。
転生者は力を隠して荷役をしていたが、勇者パーティーに裏切られて生贄にされる。
克全
ファンタジー
第6回カクヨムWeb小説コンテスト中間選考通過作
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門日間ランキング51位
2020年11月4日「カクヨム」異世界ファンタジー部門週間ランキング52位
アイテムボックスの最も冴えた使い方~チュートリアル1億回で最強になったが、実力隠してアイテムボックス内でスローライフしつつ駄竜とたわむれる~
うみ
ファンタジー
「アイテムボックス発動 収納 自分自身!」
これしかないと思った!
自宅で休んでいたら突然異世界に拉致され、邪蒼竜と名乗る強大なドラゴンを前にして絶対絶命のピンチに陥っていたのだから。
奴に言われるがままステータスと叫んだら、アイテムボックスというスキルを持っていることが分かった。
得た能力を使って何とかピンチを逃れようとし、思いついたアイデアを咄嗟に実行に移したんだ。
直後、俺の体はアイテムボックスの中に入り、難を逃れることができた。
このまま戻っても捻りつぶされるだけだ。
そこで、アイテムボックスの中は時間が流れないことを利用し、チュートリアルバトルを繰り返すこと1億回。ついにレベルがカンストする。
アイテムボックスの外に出た俺はドラゴンの角を折り、危機を脱する。
助けた竜の巫女と共に彼女の村へ向かうことになった俺だったが――。
レベル1の時から育ててきたパーティメンバーに裏切られて捨てられたが、俺はソロの方が本気出せるので問題はない
あつ犬
ファンタジー
王国最強のパーティメンバーを鍛え上げた、アサシンのアルマ・アルザラットはある日追放され、貯蓄もすべて奪われてしまう。 そんな折り、とある剣士の少女に助けを請われる。「パーティメンバーを助けてくれ」! 彼の人生が、動き出す。
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
異世界に召喚されたが「間違っちゃった」と身勝手な女神に追放されてしまったので、おまけで貰ったスキルで凡人の俺は頑張って生き残ります!
椿紅颯
ファンタジー
神乃勇人(こうのゆうと)はある日、女神ルミナによって異世界へと転移させられる。
しかしまさかのまさか、それは誤転移ということだった。
身勝手な女神により、たった一人だけ仲間外れにされた挙句の果てに粗雑に扱われ、ほぼ投げ捨てられるようなかたちで異世界の地へと下ろされてしまう。
そんな踏んだり蹴ったりな、凡人主人公がおりなす異世界ファンタジー!
俺しか使えない『アイテムボックス』がバグってる
十本スイ
ファンタジー
俗にいう神様転生とやらを経験することになった主人公――札月沖長。ただしよくあるような最強でチートな能力をもらい、異世界ではしゃぐつもりなど到底なかった沖長は、丈夫な身体と便利なアイテムボックスだけを望んだ。しかしこの二つ、神がどういう解釈をしていたのか、特にアイテムボックスについてはバグっているのではと思うほどの能力を有していた。これはこれで便利に使えばいいかと思っていたが、どうも自分だけが転生者ではなく、一緒に同世界へ転生した者たちがいるようで……。しかもそいつらは自分が主人公で、沖長をイレギュラーだの踏み台だなどと言ってくる。これは異世界ではなく現代ファンタジーの世界に転生することになった男が、その世界の真実を知りながらもマイペースに生きる物語である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる