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絶対不可侵中立国アルカンと第一次勇者戦争

平和な国と意外な再会②

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前回のあらすじ 

 やべぇ変態が帰ってきた!!



 シルクさんが来るならまだしも、なぜクリスさんも来るのだろうか?

 この人一応ギルドマスターだろ?引き継ぎとか色々めんどくさそうな事があると思うんだけど。

「なんでクリスさんも来たの?」

 地雷だったら土下座しようと思いながら、クリスさんに聞いてみる。

「シルクは昔私の命の恩人よ?この子の為にするのは当たり前でしょ?」

 いや、そんな過去話初耳なんですが。

「命の恩人ってなんですか?」

 ナイスだ、アヴェ。

 私も知りたい。

「ん?あぁ。ちょっとやんちゃしてな。1回死にかけたんだよ。その時にシルクが助けてくれてな。本当に感謝しているんだ。20年ぐらい前か?シルクが7、8歳ぐらいだったよな?」

「ちょっと!!ギルドマスター!!私の年齢がバレルじゃないですか!!」

 シルクさんがクリスさんに噛み付く。

 ド変態でも年齢は気にするんだな。

「はっはっはっ!!別にいいだろ?多分私の年齢もあのバカが話してるから、バレてるだろうしな!!」

 64ですね、何度見ても64には見えねぇ。

「うん、ノアとアヴェの反応からあのバカは話したようだな。よし、今度会った時ぶち殺す」

 逃げて!!アクアさん超逃げて!!

「けどそんなことがあったんだね。知らなかったよ」

 年齢の話は切り上げた。

 だってボロが出そうだもん。

「まぁ、自分が強いと勘違いした若気の至りだな。あるだろう?お前達も」

「あるな」

「ないです。私の師匠はご主人様です。ご主人様に勝てない限り私は強くありません」

 アヴェはそうだな。

 自分より強いやつが、少なくとも近くに2人いるからな。

 ゲームやってた頃『神へノ反逆者』になった時に、あのジジイに挑んでフルボッコ。

 自分がいかに弱いか思い知らされた。

 それからジジイを倒すためにジジイに弟子入り。

 修行を積んで『終焉ヲ望ム者』になった。

 それでも勝てなかった。

 そこから無謀に無謀を重ねてジジイに勝った時、ジジイに言われた。

「お前は強いが弱い。忘れるなよ」

 取り敢えず顔がムカついたからぶん殴ったけど。

 あっ、別にジジイを殺してはないよ。

 序列戦で勝っただけだから。

「あの時の私は自分に叶うやつがいないと思ってたからなぁ」

 クリスさんが懐かしそうに呟く。

(我が主もそうでしたな!!師匠に挑んでフルボッコだドンされてましたな!!)

 やめて、普通に恥ずかしい。

「さっ、今日は再開したお祝いよ。私が奢ってあげるからみんなで飲みましょ」

 結局、朝までシルクさんから逃げながら飲んでた。

 シルクさん酔うともっと酷くなるみたいだわ。
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