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ルアナ先生とのご対面1

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 学食でたらふく食べた僕とぷるんくんは、芝生で日光を浴びてから授業を受けた。

 気を引き締めて勉強に集中していたら、あっという間に放課後となった。

 これから僕はぷるん君と共にルアナ先生のところへいかなければならない。

 ぷるんくんが入っているカバンを引っ提げてクラスを出ようとしたら、カリナ様と目が合った。
 
 彼女は目力を込めて軽く頷いた。

 どうやら頑張ってと言っているようだ。

 なので、僕も頷き返してクラスを後にした。
 
 外に出た僕はカバンを開けた。

 そしたら、

「ぷりゅん!」

 ぷるんくんがジャンプをして、僕を見上げてきた。

「お疲れ様!窮屈だったよな」

 僕の問いにぷるんくんは一回ジャンプをして、明るい表情を向ける。

 どうやら『私は大丈夫うううあるじいいいい』と言っているようだ。

 なので、僕はサムズアップしてから歩き始める。

 ぷるんくんはカタツムリのように這って僕の後ろをついてきた。

 ルアナ先生の研究室。

 それは本館から結構離れたところにある研究棟の隅に位置している。

 研究棟はマホニア魔法学院を卒業した人が研究員となって働くところであり、ここを拠点とした学術会には様々な論文が発表され、諸国の研究者たちも参加しているという。
 
 僕が王立中央図書館にはし繁く通っていたときは、魔王の知識を深めるべく、マホニア魔法学院の論文をよく読んでいたものだ。

「本館に匹敵するほどの大きな建物だな……しかもめっちゃ作り込まれている……」
「ぷりゅん……」

 あまり行く機会がなかったので、まるで別の世界に足を踏み入れたような気持ちだ。

 とりあえず中に入ろうではないか。

 中に入った僕たちはルアナ先生の研究室に向かう。

 研究員らしき人々はぷるんくんの姿をみて不思議そうにしていたが、『あっ、例の決闘の時の!』と言って、笑顔を向けながら手を振ってくれた。

 なので、僕も笑顔を向けてお辞儀した。

 3階に上がって奥深いところに進むと、ルアナ先生の研究室が現れる。

 僕は固唾を飲んでドアをノックした。

 そしたら、ルアナ先生の「入れ」と言う声が聞こえた。

 僕はゆっくりといった感じでドアノブをひねって中に入る。

「ぷるんくんも入って」
「ん」

 ずっとドアの前で待機していたぷるんくんに声をかけると、ぷるんくんは体をぷるんとさせてからまたカタツムリのように体を動かして僕についてきた。

 先生の研究室だ。

 斜陽が窓越しで入ってきて埃は星々のようにキラキラしている。

 研究室自体は一人の研究員が使うにしてはやや広い方ではあるが、机や地面に置かれている書類の山を見ていたら、狭く感じられてしまう。

 書類だけではない。

 結構な数の魔道具も置かれている。

 そして、

 なぜか、いい匂いがした。

「あ、レオ君、ぷるんくんと適当に座ってくれ」
「は、はい」

 灰色の長い髪を靡かせ、白衣を身に纏った彼女はクラスで見た時とは違う印象を抱かせる。

 生徒たちの前だと、眉間に皺を寄せたり、怒り気味だったりするが、今のルアナ先生は落ち着いている。

 でも、座れって言われたけど、書類と魔道具が多すぎて、どこに座ればいいかわからない。
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