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もちろん私も望みます!婚約破棄からはじめた溺愛婚(待望)

8.これが男のロマンってやつね?

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「ふふ、こんなにふかふかのベッドでバルフと眠れるなんて」
「俺まで泊まらせて貰ってちょっと申し訳ないな」

 大事を取ってこのままベルハルトの貴賓室に泊まったらどうかと言ってくれたのは他でもないベルハルトの王太子でありセラの夫であるレイモンド殿下だった。

“お言葉に甘えてしまったけれど、本当にふかふかで気持ちいいベッドだわ”

 流石王宮。
 公爵家でも一級品のベッドを使っているはずだが、それでもやはり比べ物にならないほど良質なそのベッドはまるで雲のようで、そしてとても広々としていたけれど。


「ふふっ、あったかいわ!」

 バルフの腕にぎゅうっとしがみつくと、反対の手で私の髪を鋤くように撫でてくれた。


「本当は今晩、このランジェリーでバルフを誘惑するはずだったのに」
「ランジェリー?」
「そう!」

 今日クラリスと買った、体を締め付けず分厚く暖かいふわりとしたランジェリーを身につけた私をバルフがじっと見つめ――


「……ランジェリー?」
「ら、ランジェリーよ!」
「普通の夜着にしか見えないんだけど」
「それはその、まぁ、私にもそうなんだけど」

 悩殺する予定だったこのランジェリーは、夜着すらも通り越して室内なら問題ないドレスに近いほど。

“体を冷やさないようにって選ばれたのだから仕方ないけれど”

 セクシーな下着で誘うつもりだった私としては少しだけ不満でもあったのだが。


「まぁ、シエラは何を着ても可愛いからな。あんまり煽らないでくれる方が俺としてはありがたいよ」

 少し照れながら伝えられたその一言に、一瞬で機嫌を直してしまった。


“でも、そうよね。子供が産まれるまではバルフもお預けになるのよね……”

 医師には体調を考慮しながら、そして激しすぎないなら問題ないとは言われたけれど――

 チラッとバルフの様子を窺うように見上げると、目があったバルフがにこにこと微笑みながらそっと私の額に口付けを落とす。

“バルフは絶対しなさそうだわ”

 私とは違い、どちらかといえば慎重で心配性なバルフは、万が一の可能性がある以上絶対にしないだろう。


“クラリスが、やたらとバルフと可哀想って言っていた意味も今ならわかるわ”

 絶対にヤらないと私のために決めてくれているバルフに対し、理由を知らない私はバルフに触れてくれないと怒りつつ誘惑までして。

 まさかバルフも、私が私自身の体のことに気付いてないなんて思っていなかったことを考えると、何故こんなに試すようなことをされるのか意味がわからなかったはず。

“確かに可哀想だったかも”


 しみじみとクラリスの言葉を思い出しつつ実感していた私は、そんなクラリスが言っていたある言葉を思い出した。


『どうしても、というならその大きなおっぱいで挟んであげればいいのでは?』

“そうよ、男のロマン……!”


 それくらいならば今の私にも出来るだろう。

「バルフ、私、いいことを思い付いたの!」
「ごめん、嫌な予感しかしないから寝てくれる?」

 少し焦った様子のバルフを見ながら起き上がった私はそのままずりずりと移動し、ふわりとした自称ランジェリーの胸元のボタンを外した。

 
「し、シエラ!?」
“……挟むって、どうしたらいいのかしら”

 
 焦ったようなバルフの声を聞きながら、挟むためには勃たせて出さなくてはととりあえずバルフのソコへ手を伸ばす。

 視覚の効果があったのか、バルフのソコは既に芯を持ちはじめていて。

「ふふ、良かったわ。この間揉んだ時よりも固いもの」
「この間揉んだってなに!?」
「寝てる時にちょっと」
「寝てる時になにしてるの!?」
「まさにこれよ!」

 精一杯キリッとした顔をするが、何故かそんな私を見てバルフが吹き出して。

「もう! 私は真面目なのにっ」
「ぅわっ」

 そんな彼への意趣返しのような気持ちで思い切り服をずり下げると、ぶるりと目の前にバルフのモノが飛び出した。

“こうやってまじまじと見るの、すっごく久しぶりじゃない……?”

 いや、久しぶりどころか初めてかもしれない。
 そもそも最近がご無沙汰だったのだ。

 こうやって改めて彼の欲を見せつけられると、それだけできゅんと下腹部が切なくなった。


“このまま挟めばいいのかしら?”

 そういえばあまりやったことがなかったな、ととりあえず言葉の通り胸で挟む。
 むにゅ、と包むとバルフが一瞬息を呑んだが、そこから彼のモノを扱こうとすると上手く出来ないことに気がついた。

 
「これ、どうすればいいのかしら……」
「ん、もう俺は十分だからそこまででいいよ?」

“そうは言われても”

 明らかに我慢してくれている様子のバルフに少し意地になる。
 どうすれば上手く滑らせられるのかを考えて。


「ちょ、シエラっ」
「ん、これなら、どうかしら」

 滑りを良くするために彼のモノをぱくりと口に含む。
 慌てるバルフを見上げながらちゅぱちゅぱと先端に吸い付き舌を這わせると、バルフの息が少し荒くなったことに気がついた。

「!」

 それだけで私まで満たされた気持ちになって。

“ここからが本番なんだから!”

 舐めて濡らし、滑りをよくしたバルフのソコを胸で挟む。
 そのお陰か、今度は突っかかることなく扱くことが出来た。

「んっ、ど、どうかしら……!?」

 むにゅむにゅと動かすと、私の胸の隙間から彼の先端がチロチロと出入りし顔を覗かせて。

“これ、一緒に舐めたらバルフはもっと喜んでくれる……?”

 ドキドキと鼓動を高鳴らせながら、その先端をペロリと舐めた。

「ん、シエラそれっ」
「ひもちいい?」

 口の中に含むことは出来ないが、先端が顔を覗かせる度に口付けるように先端に唇を這わせる。
 緩急をつけて胸で扱きながらそっと舌を這わせていると、いつの間に固く反り返ったバルフのソコがピクピクと反応して。

「出したい時に出していいわよ?」
「ッ、」

 そう声をかけると、きゅっとバルフが目を瞑る。
 そんな堪えてる顔が可愛く、そして段々と楽しくなった私はここぞとばかりに胸を動かし、我慢汁が滲んだ先端を強く吸った。

「――ッ!」

 ビクッとバルフのが跳ね、ビュルッと口の中にバルフの劣情が放たれる。

「ご、ごめ……っ」
「ん、んっ」

 口の中を粘つくそれは決して美味しくはなく、飲み込もうにも喉に引っかかり嚥下出来なくて。

「出して、ほら早くっ」

 慌てたバルフが近くに置いてあった、いつ嘔吐しても大丈夫なようにとセラが用意してくれていた布を私の口元へ当てて背中を撫でてくれる。


「ほら、今飲むのは本当に無茶だから!」

 吐き出すのを躊躇っていた私だったが、確かにバルフの言う通りだと思いそっと布を受け取った。


 一緒に用意してくれていた水で口をゆすぐと、少しレモンが混ざっていたのかすぐに口の中がサッパリとして。

「ほら、無理しないで?」
「……えぇ、わかったわ」

 眉を下げて心配そうなバルフと目が合った。
 
  
“平和だわ”

 少し前まで、もうこの先が長くないと嘆いていたことが信じられないほど穏やかな気持ちに包まれる。

“これからもずっと、そしてもっともっとバルフと一緒にいれるんだわ”

 二人の新しい家族と一緒に。


「飲み込むのは、産んでからにするわ!」
「いやほんと、飲まなくていいから……」

 困った様子のバルフを見ながらふふっと笑みが溢れる。

 きっとこんな時間も、私たちの大切な日常だから。


「早くバルフに思いっきり抱かれたいわ」
「だからそうやって煽るのやめてくれる?」

 もう、と照れ隠しで少し怒ったような表情を作るバルフを見ながら、再び私は彼の胸に飛び込んだのだった。
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