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嵐のちメイド服
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髪を撫でられ頬をスリスリされ固まる私の脳内には給料3倍という文字が回っていた。
「ん~もうっ!せなちゃん可愛いい~~!!」
ピンク色のツインテールのカツラに紫のリボンゴシックロリータファンションのベリーさんは見た目からして女にしか見えないが、中身はしっかりとした男である。
「…ベリーさん、離してください」
完全に抱きつかれてスリスリされる行為に引き気味に言うが、それも逆効果で…
「んもうっ!照れちゃって!可愛いんだからっ♪」
意味無いです。
あからさまに嫌そうな顔をしているとそれを隠れて見ている同じく被害者の後輩ホストは励ましか分からない拳を目の前で握りしめ口パクでファイト!と言っていた。
お前ら絶対俺を売っただろ!覚えとけよ…
…と口パクと視線で投げかけるとすぐさま姿を消しその場から逃げていった。
「せなちゃ~ん!実は今日は頼み事があるんだけど~~…」
嫌な予感がする…
「お断りします!」
「やだもぅ~!まだ何も言ってないじゃないの~!それに、お客様のお願いを断るなんてホストのせなちゃんには出来ないわよね~?」
「うぐっ…」
「じゃあ、決定ね♪」
「…何をすればいいんです…か?」
恐る恐る問いかけるとベリーさんは何やら持って来ていた紙袋から藍色のリボンとフリルがゴリゴリのミニスカメイド服と金髪ロングのカツラと髪に付ける藍色のリボンを取り出した。
「そ、それは…?」
唖然とその装飾品を見ているとベリーさんは嬉しそうに爆弾を投下した。
「せなちゃんに…これを着てもらいま~す♪」
終わった…。
「何でこれを…?」
「新作のメイド服が完成したからせなちゃんにモデルになって貰おうと思って♪」
「モデルならメイドカフェの店員さんにやってもらえばいいじゃないですか!」
「ん~、それじゃつまんないのよね~…」
何じゃそりゃ…
「よし!じゃあ、さっそく着ちゃいましょ!私が着せてあ・げ・る♥」
投げキッスをしながらそういうベリーさんに一瞬にして血の気が引いた。
「い、いえ!自分で着替えますっ!」
慌ててベリーさんの持つ装飾品を持ち出し更衣室に走った。
*
「…何でこんな目に」
素が女だけあって着にくいメイド服もすんなりと着替え終わると残りのカツラを身につけていた。
「あと何つければ…ん?これはパット?」
コンコンッ
「せなちゃ~ん!着方分かるかしら~?あ、あと胸に入れるパットもあるからしっかりつけてね!」
鍵を閉めた更衣室の外でベリーさんの声がし、紙袋の中にあるパットを再度みる。
やっぱりか…ん~、このパットと素の胸感が変わらないんだがどうしたものか…
迷った末、パットを付けるのは諦め素のままの胸のまま行く事にした。
「リボンはこれでいいのかな?」
鏡で二つに結んだリボンを確かめ首を傾げる。
「せ~なちゃ~ん!もう出てこないならこっちから強行…」
ガチャ
「…すみません、遅くなりました」
「っ……!」
「あの…ベリーさん?どこか変でしたか?」
一応着てはみたけど、どこか変だったかな?
出てきた瞬間、無言で固まるベリーを不思議に思い自分の姿を見直す。
「…全然変じゃないわ。むしろ似合いすぎて萌えまくりよ!」
「は?」
パシッ
ベリーさんは固まる星那の腕を掴むと更に予想外の事を言い出した。
「皆にも見てもらいましょ!私一人だけ独占するなんて勿体ないもの♪」
「え、あの…ちょっ待って…!」
皆に見てもらうなんて身の危険しか感じないっ!
内心焦りまくりの星那の心境などお構い無しにベリーに引っ張られるまま客席に戻ると場は一瞬にして固まった。
「せな…なのか?」
隆二さんの言葉に無言で頷くと一斉に周りの人達の言葉が飛び交った。
お客様の反応は…
「可愛い~~!せなくん!」
「妹にした~い!可愛すぎる!」
「こっち向いて~~!撫でなでした~い!」
…と言ったような予想外の好評で、同僚のホスト達は…
「あれ本当にせなさんかよ…!?」
「男に見えねぇ…」
「可愛い…」
…などとふざけた事を言っている。
素は女なのだから女に見えて当然なのだけど男装して性別を偽っている以上、女に見える事は危機感しかない。
そして、蓮さん・隆二さん・豹はというと…
パリンッ
「っ……」
蓮さんは持っていた酒の入ったコップを落とし固まっていた。
「凄い変わりようだな…」
隆二さんは余りの変わりように開いた口が塞がらない状態である。
「明…?」
何故か頬を染め固まる明に首を傾げつつ、豹を探してみると一切こちらを見ることもなく一人フルーツを食べていた。
うん、豹はそうだと思った…。
「ん~もうっ!せなちゃん可愛いい~~!!」
ピンク色のツインテールのカツラに紫のリボンゴシックロリータファンションのベリーさんは見た目からして女にしか見えないが、中身はしっかりとした男である。
「…ベリーさん、離してください」
完全に抱きつかれてスリスリされる行為に引き気味に言うが、それも逆効果で…
「んもうっ!照れちゃって!可愛いんだからっ♪」
意味無いです。
あからさまに嫌そうな顔をしているとそれを隠れて見ている同じく被害者の後輩ホストは励ましか分からない拳を目の前で握りしめ口パクでファイト!と言っていた。
お前ら絶対俺を売っただろ!覚えとけよ…
…と口パクと視線で投げかけるとすぐさま姿を消しその場から逃げていった。
「せなちゃ~ん!実は今日は頼み事があるんだけど~~…」
嫌な予感がする…
「お断りします!」
「やだもぅ~!まだ何も言ってないじゃないの~!それに、お客様のお願いを断るなんてホストのせなちゃんには出来ないわよね~?」
「うぐっ…」
「じゃあ、決定ね♪」
「…何をすればいいんです…か?」
恐る恐る問いかけるとベリーさんは何やら持って来ていた紙袋から藍色のリボンとフリルがゴリゴリのミニスカメイド服と金髪ロングのカツラと髪に付ける藍色のリボンを取り出した。
「そ、それは…?」
唖然とその装飾品を見ているとベリーさんは嬉しそうに爆弾を投下した。
「せなちゃんに…これを着てもらいま~す♪」
終わった…。
「何でこれを…?」
「新作のメイド服が完成したからせなちゃんにモデルになって貰おうと思って♪」
「モデルならメイドカフェの店員さんにやってもらえばいいじゃないですか!」
「ん~、それじゃつまんないのよね~…」
何じゃそりゃ…
「よし!じゃあ、さっそく着ちゃいましょ!私が着せてあ・げ・る♥」
投げキッスをしながらそういうベリーさんに一瞬にして血の気が引いた。
「い、いえ!自分で着替えますっ!」
慌ててベリーさんの持つ装飾品を持ち出し更衣室に走った。
*
「…何でこんな目に」
素が女だけあって着にくいメイド服もすんなりと着替え終わると残りのカツラを身につけていた。
「あと何つければ…ん?これはパット?」
コンコンッ
「せなちゃ~ん!着方分かるかしら~?あ、あと胸に入れるパットもあるからしっかりつけてね!」
鍵を閉めた更衣室の外でベリーさんの声がし、紙袋の中にあるパットを再度みる。
やっぱりか…ん~、このパットと素の胸感が変わらないんだがどうしたものか…
迷った末、パットを付けるのは諦め素のままの胸のまま行く事にした。
「リボンはこれでいいのかな?」
鏡で二つに結んだリボンを確かめ首を傾げる。
「せ~なちゃ~ん!もう出てこないならこっちから強行…」
ガチャ
「…すみません、遅くなりました」
「っ……!」
「あの…ベリーさん?どこか変でしたか?」
一応着てはみたけど、どこか変だったかな?
出てきた瞬間、無言で固まるベリーを不思議に思い自分の姿を見直す。
「…全然変じゃないわ。むしろ似合いすぎて萌えまくりよ!」
「は?」
パシッ
ベリーさんは固まる星那の腕を掴むと更に予想外の事を言い出した。
「皆にも見てもらいましょ!私一人だけ独占するなんて勿体ないもの♪」
「え、あの…ちょっ待って…!」
皆に見てもらうなんて身の危険しか感じないっ!
内心焦りまくりの星那の心境などお構い無しにベリーに引っ張られるまま客席に戻ると場は一瞬にして固まった。
「せな…なのか?」
隆二さんの言葉に無言で頷くと一斉に周りの人達の言葉が飛び交った。
お客様の反応は…
「可愛い~~!せなくん!」
「妹にした~い!可愛すぎる!」
「こっち向いて~~!撫でなでした~い!」
…と言ったような予想外の好評で、同僚のホスト達は…
「あれ本当にせなさんかよ…!?」
「男に見えねぇ…」
「可愛い…」
…などとふざけた事を言っている。
素は女なのだから女に見えて当然なのだけど男装して性別を偽っている以上、女に見える事は危機感しかない。
そして、蓮さん・隆二さん・豹はというと…
パリンッ
「っ……」
蓮さんは持っていた酒の入ったコップを落とし固まっていた。
「凄い変わりようだな…」
隆二さんは余りの変わりように開いた口が塞がらない状態である。
「明…?」
何故か頬を染め固まる明に首を傾げつつ、豹を探してみると一切こちらを見ることもなく一人フルーツを食べていた。
うん、豹はそうだと思った…。
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