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第一章 定食屋で育って
父と娘 1
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「はい、『定食まなべ』です。はい、富雄(とみお)は私の父ですが……」
『実は、真鍋富雄さんが病院に運ばれまして。できればご家族の方にお越しいただきたく』
「えっ……?」
『ゴルフ場で倒れたんです。私は斉藤と言います。今、真鍋さんは精密検査中で』
「父は、大丈夫なんでしょうか?」
私が電話口で言ったのを聞いた祥太が、焦って私の隣に来て一緒に話を聞こうとしている。
『今は検査中ですので何とも申し上げられませんが、お越しいただくことは可能ですか?』
「あ、はい。すいません。どちらの病院ですか?」
聞くと、場所はかなり離れた隣の県だった。お父さんはゴルフ中に倒れたのだからそれもそのはずだ。ゴルフ場の近くに搬送されたのだろう。
私が動揺しているのに気付いた祥太が、私に代わって受話器を持つ。
「すいません、これからタクシーで向かいます。はい、はい……。分かりました。ありがとうございます」
私の代わりに電話口に出た祥太は、いつものしっかりした感じは残しつつもかなり焦っているのが分かった。
電話をしながら病院の名前と電話番号をメモしていたので、それを持って近所の個人タクシーに電話をかけている。
「日曜にすいません、坂井です。はい、そう、祥太です。実は真鍋のおじさんが倒れたみたいで今からタクシーお願いしたくて。ええ、病院の名前と電話番号は控えてます。はい。あと15分後ですね。ありがとうございます。真鍋の家から利津と乗ります。よろしくお願いします」
電話が終わった後、私の顔を見て祥太は「大丈夫だよ、あのおじさんはしぶといから」と言って無理をした笑顔を作った。
「祥太も、来てくれるの……?」
「当たり前だろ。おじさんが倒れたって聞いて、利津ひとりで遠くの病院に向かわせるわけない」
「でも、お店は? 日曜の美容室、忙しいでしょ?」
「気にすんな、そんなの、なんとかなるから」
正直、ひとりだったら不安に押しつぶされていたと思う。祥太は自宅にいるらしきおばさんに電話をして、事の次第と私について病院に行くから、とだけ言っていた。
「利津にしっかりついててやれって。もうすぐタクシー来るだろうから外に出ていようか」
「ごめん、祥太」
「それできれば、謝るんじゃなくて礼にして」
「ありがと、祥太」
「ん」
祥太は私の頭をワシワシと荒く撫でた。
そして一緒に店の外に出る。すぐに白い個人タクシーが店の前に来て、「おーい! 祥太! りっちゃん! 急ごう!」と、よく知った近所のおじさんがタクシーの運転席から声を上げた。
*
「倒れたって、おじさん何か持病あった?」
「分かんない……」
残念ながら、お父さんの不調など把握していなかった。
きっとどこか悪いところがあったのかもしれないのに。
知ろうとしなかったのは、ただ怖かったのかもしれない。
この家で、私がひとりになってしまうことが。
本当だったら、父ひとり娘ひとりで生活をしているのだから、私が健康管理をしてあげなければいけなかったのに。
「利津、自分を責めるなよ」
「でも……」
「人間、誰だってどこでどうなるか分からない。おじさんが倒れたのは利津のせいじゃない」
私は無言で頷いた。今、私のせいだと思ったところで何かが変わるわけじゃない。祥太の言う通り、今日たまたま倒れただけだ。
「そうだね」
タクシーは、最短距離を選んで高速道路を飛ばしている。運転手のおじさんは「途中でメーター止めるから」と言っていた。
そこは仕事で商売なんだからちゃんと払います、という私に、「いいんだよ、こういう時に頼ってもらえて嬉しいから」とおじさんはミラー越しにこっちを見て言った。
こういう時に、頼れる人たちが近くにいて良かった。
ひとりきりだったら、きっと慌てるだけで何もできなかったに違いない。
「ありがとうございます……」
お礼を言ったら涙が出てきて、そんな私の頭を祥太が抱える。
私は祥太の腕に抱きかかえられるようになっていて、でも、それを振りほどけるほど私は強くなかった。
こんなところ、運転手のおじさんに見られていていいのだろうか。
祥太とこんなに距離が近いのは、いつぶりだろう。
祥太が本当の兄妹じゃないと思い知ってからは、気軽に手を繋いだりもしなくなった。
これから倒れたお父さんのところに行くのだと思うと、祥太の存在が心強くてありがたい。
やっぱり、私にとって祥太は家族だ。
*
病院へは、タクシーで40分ほど飛ばして到着した。日曜日の朝で比較的下りの道路が空いていたから早く着いたらしい。
初めての大きな総合病院で、夜間休日救急センターと書かれている入口を目指す。
裏口のようなそこは、私たち以外にも多くの家族が待合スペースにひしめき合っていた。
きっと、この人たちも救急車で連れられて来た人の家族だったりするのだろう。
私は電話をくれた斉藤さんを探そうと、お父さんと同じくらいの年齢の男性を探した。
「すいません、真鍋です。斉藤さんはいらっしゃいますか?」
声を上げると、返事がない。祥太に促されて待合のソファに腰かけた。
「おじさんの友達、会えたら連絡先聞いて、解放してあげなきゃな」
「うん……」
お父さんのゴルフに付き合ったことで、まさか病院にくることになるとは思わなかっただろう。斉藤さん、本当に申し訳ない。
暫く待合スペースに座っていると、診察室らしきところから出て来た60歳くらいの男性がいた。
なんとなく斉藤さんだろうかと思った私と祥太は、その人の元に駆け付ける。
「あの……真鍋です」
「ああ、あなたが娘さんの! 今、軽く説明を受けてきたところです。富雄さんは意識が戻っていますし、今のところ大きな問題もなく元気そうですよ」
今のところ、という言葉と大きな問題、という点が妙に引っかかる。
そりゃそうだ、突然失神するような人が、健康なわけがない。
「大変ご迷惑をおかけしました……。あの、あとは私が父に付き添いますので……」
「ああ、でも病院を出る時に挨拶できないと、富雄さん恐縮しちゃうでしょう。僕はもともとゴルフで1日空けていましたし、車もありますし、病院を出るまでいさせてくれませんか?」
申し訳ない、と思ったけどこう言われてしまうと断るのも悪い気がする。
私が戸惑っていたら、祥太が「何から何まで本当にありがとうございます」と頭を下げた。斉藤さんは「お互い様ですよ」と笑う。
斉藤さんは私たちと一緒に待合スペースのソファに座り、これまでに何が起きたかを教えてくれた。
「真鍋さんと、朝食もゴルフ場で取ろうなんて言って早朝に出て来たんです。僕が真鍋さんの家に立ち寄って、僕の車でですね。真鍋さんは普段から毎日仕事でご飯を作っていらっしゃるから、ゴルフ場で食事をとるのが好きなんだそうです。それで今日もいつもと同じように食事をしたんですが、急に真鍋さんが倒れて意識を失われて……。ゴルフ場から救急車を呼んで、僕は車で病院に来ました。仲間があと2人いたんですが、彼らはゴルフどころじゃないだろうけど大勢来ても仕方ないからと置いてきまして」
斉藤さんがひとりでずっと病院のあれこれに対応してくれていたのだと思うと、本当に頭が下がる。私と祥太はずっと斉藤さんにお礼を言い続けていた。
「真鍋のおじさんは、失神する前に何か変わったこともなかったんですよね?」
「ああ、そうですね。いつも通りでした」
祥太は本当に突然だったんだな、と呟いて心配しているようだった。
そこで、診察室の引き戸が開いて「真鍋さーん」と声が響く。
「呼ばれました。僕よりもご家族が優先だと思いますので、富雄さんのところに行ってあげてください」
斉藤さんがそう言ったので、私と祥太はその診察室を目指した。
『実は、真鍋富雄さんが病院に運ばれまして。できればご家族の方にお越しいただきたく』
「えっ……?」
『ゴルフ場で倒れたんです。私は斉藤と言います。今、真鍋さんは精密検査中で』
「父は、大丈夫なんでしょうか?」
私が電話口で言ったのを聞いた祥太が、焦って私の隣に来て一緒に話を聞こうとしている。
『今は検査中ですので何とも申し上げられませんが、お越しいただくことは可能ですか?』
「あ、はい。すいません。どちらの病院ですか?」
聞くと、場所はかなり離れた隣の県だった。お父さんはゴルフ中に倒れたのだからそれもそのはずだ。ゴルフ場の近くに搬送されたのだろう。
私が動揺しているのに気付いた祥太が、私に代わって受話器を持つ。
「すいません、これからタクシーで向かいます。はい、はい……。分かりました。ありがとうございます」
私の代わりに電話口に出た祥太は、いつものしっかりした感じは残しつつもかなり焦っているのが分かった。
電話をしながら病院の名前と電話番号をメモしていたので、それを持って近所の個人タクシーに電話をかけている。
「日曜にすいません、坂井です。はい、そう、祥太です。実は真鍋のおじさんが倒れたみたいで今からタクシーお願いしたくて。ええ、病院の名前と電話番号は控えてます。はい。あと15分後ですね。ありがとうございます。真鍋の家から利津と乗ります。よろしくお願いします」
電話が終わった後、私の顔を見て祥太は「大丈夫だよ、あのおじさんはしぶといから」と言って無理をした笑顔を作った。
「祥太も、来てくれるの……?」
「当たり前だろ。おじさんが倒れたって聞いて、利津ひとりで遠くの病院に向かわせるわけない」
「でも、お店は? 日曜の美容室、忙しいでしょ?」
「気にすんな、そんなの、なんとかなるから」
正直、ひとりだったら不安に押しつぶされていたと思う。祥太は自宅にいるらしきおばさんに電話をして、事の次第と私について病院に行くから、とだけ言っていた。
「利津にしっかりついててやれって。もうすぐタクシー来るだろうから外に出ていようか」
「ごめん、祥太」
「それできれば、謝るんじゃなくて礼にして」
「ありがと、祥太」
「ん」
祥太は私の頭をワシワシと荒く撫でた。
そして一緒に店の外に出る。すぐに白い個人タクシーが店の前に来て、「おーい! 祥太! りっちゃん! 急ごう!」と、よく知った近所のおじさんがタクシーの運転席から声を上げた。
*
「倒れたって、おじさん何か持病あった?」
「分かんない……」
残念ながら、お父さんの不調など把握していなかった。
きっとどこか悪いところがあったのかもしれないのに。
知ろうとしなかったのは、ただ怖かったのかもしれない。
この家で、私がひとりになってしまうことが。
本当だったら、父ひとり娘ひとりで生活をしているのだから、私が健康管理をしてあげなければいけなかったのに。
「利津、自分を責めるなよ」
「でも……」
「人間、誰だってどこでどうなるか分からない。おじさんが倒れたのは利津のせいじゃない」
私は無言で頷いた。今、私のせいだと思ったところで何かが変わるわけじゃない。祥太の言う通り、今日たまたま倒れただけだ。
「そうだね」
タクシーは、最短距離を選んで高速道路を飛ばしている。運転手のおじさんは「途中でメーター止めるから」と言っていた。
そこは仕事で商売なんだからちゃんと払います、という私に、「いいんだよ、こういう時に頼ってもらえて嬉しいから」とおじさんはミラー越しにこっちを見て言った。
こういう時に、頼れる人たちが近くにいて良かった。
ひとりきりだったら、きっと慌てるだけで何もできなかったに違いない。
「ありがとうございます……」
お礼を言ったら涙が出てきて、そんな私の頭を祥太が抱える。
私は祥太の腕に抱きかかえられるようになっていて、でも、それを振りほどけるほど私は強くなかった。
こんなところ、運転手のおじさんに見られていていいのだろうか。
祥太とこんなに距離が近いのは、いつぶりだろう。
祥太が本当の兄妹じゃないと思い知ってからは、気軽に手を繋いだりもしなくなった。
これから倒れたお父さんのところに行くのだと思うと、祥太の存在が心強くてありがたい。
やっぱり、私にとって祥太は家族だ。
*
病院へは、タクシーで40分ほど飛ばして到着した。日曜日の朝で比較的下りの道路が空いていたから早く着いたらしい。
初めての大きな総合病院で、夜間休日救急センターと書かれている入口を目指す。
裏口のようなそこは、私たち以外にも多くの家族が待合スペースにひしめき合っていた。
きっと、この人たちも救急車で連れられて来た人の家族だったりするのだろう。
私は電話をくれた斉藤さんを探そうと、お父さんと同じくらいの年齢の男性を探した。
「すいません、真鍋です。斉藤さんはいらっしゃいますか?」
声を上げると、返事がない。祥太に促されて待合のソファに腰かけた。
「おじさんの友達、会えたら連絡先聞いて、解放してあげなきゃな」
「うん……」
お父さんのゴルフに付き合ったことで、まさか病院にくることになるとは思わなかっただろう。斉藤さん、本当に申し訳ない。
暫く待合スペースに座っていると、診察室らしきところから出て来た60歳くらいの男性がいた。
なんとなく斉藤さんだろうかと思った私と祥太は、その人の元に駆け付ける。
「あの……真鍋です」
「ああ、あなたが娘さんの! 今、軽く説明を受けてきたところです。富雄さんは意識が戻っていますし、今のところ大きな問題もなく元気そうですよ」
今のところ、という言葉と大きな問題、という点が妙に引っかかる。
そりゃそうだ、突然失神するような人が、健康なわけがない。
「大変ご迷惑をおかけしました……。あの、あとは私が父に付き添いますので……」
「ああ、でも病院を出る時に挨拶できないと、富雄さん恐縮しちゃうでしょう。僕はもともとゴルフで1日空けていましたし、車もありますし、病院を出るまでいさせてくれませんか?」
申し訳ない、と思ったけどこう言われてしまうと断るのも悪い気がする。
私が戸惑っていたら、祥太が「何から何まで本当にありがとうございます」と頭を下げた。斉藤さんは「お互い様ですよ」と笑う。
斉藤さんは私たちと一緒に待合スペースのソファに座り、これまでに何が起きたかを教えてくれた。
「真鍋さんと、朝食もゴルフ場で取ろうなんて言って早朝に出て来たんです。僕が真鍋さんの家に立ち寄って、僕の車でですね。真鍋さんは普段から毎日仕事でご飯を作っていらっしゃるから、ゴルフ場で食事をとるのが好きなんだそうです。それで今日もいつもと同じように食事をしたんですが、急に真鍋さんが倒れて意識を失われて……。ゴルフ場から救急車を呼んで、僕は車で病院に来ました。仲間があと2人いたんですが、彼らはゴルフどころじゃないだろうけど大勢来ても仕方ないからと置いてきまして」
斉藤さんがひとりでずっと病院のあれこれに対応してくれていたのだと思うと、本当に頭が下がる。私と祥太はずっと斉藤さんにお礼を言い続けていた。
「真鍋のおじさんは、失神する前に何か変わったこともなかったんですよね?」
「ああ、そうですね。いつも通りでした」
祥太は本当に突然だったんだな、と呟いて心配しているようだった。
そこで、診察室の引き戸が開いて「真鍋さーん」と声が響く。
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