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第一章
鬼上司、愛情を知る
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花森沙穂、配属3日目の夜ーー。
東御八雲は自宅マンションでお気に入りのMuTube動画を流していた。
それはドジ犬の映像が延々と流れた後、ドジ猫の映像が延々と流れるループ動画で、東御の一日の中で唯一の癒しとなっている。
シャワーを浴びた後、缶ビールを片手に観るドジ犬の可愛らしさは異常だ。
そして、ひと息つくとドジ猫の映像が流れる。これだけで白米が3杯は行ける、が、今はビールなので白米は止めておく。
東御のマンションは3LDKのファミリータイプで、都心では珍しい低層型だった。
ペットを飼うことも可能なので、エレベーターに同乗させる際はペットボタンを押して知らせるルールがある。動物と同乗したくない住人にも快適に過ごせる配慮がされていた。
東御はあえてペットボタンが押されたエレベーターを待って乗ることも多い。小型犬などは東御のような男性を見ると警戒をするので、そんな姿を見るのが密かな楽しみだった。
「ペットを飼おうと思っていたんだがな……」
ぼそりと呟いて、東御は昼間に一緒だった花森を思い出す。
どこかドジ犬のような、自分の身に起きたことが理解できないようなドジ猫のような、そんな顔をして信じられない失敗をやらかしてしまう花森。
いつの間にか、ペットを飼いたい欲が収まっていることに気付く。
「今日は書類をぶちまけていたな。部長が書類まみれになっている惨状が実に味わい深かった……」
ただ書類を運ぶだけでも事件を起こす。あの様子だと、家でまともに生活ができているのかも怪しい。今も彼女は家で何かを落としたりしたのだろうかと自然と口元が緩んで心が温かくなった。
東御は家でも花森を眺めていたいと強く思う。
そうか、これが恋なのかーー。
清々しい気分で空になった缶を捨てた。
こんなことは初めてだ。仕事以上に会社が楽しい。
*
再び、花森配属31日目。パーティ会場から移動、人気レストランにてーー。
「うわあ……お洒落度が高い……」
席に着いた花森が、周囲をきょろきょろと見回しながら目を丸くしている。
この店は飲食店ビルのワンフロアにあり、入口でフォーマルな格好をしていないと中に入れないようになっていた。
上質なスーツを着ている東御と今日に限ってはハイブランドのドレスに包まれている花森は、難なくその関門をクリアして席に着くことができている。
細かいファイバー状のLED照明が色を変化させながら光の演出をしており、いくつもの個室を備える大人の空間。
勿論この日は東御の抜かりない配慮によって個室に通されていた。
花森が座っているベルベット製の椅子は肌触りが良く、テーブルの上、天井から下がるイタリア製のシャンデリアがひと際華やかだ。シャンデリアに使われているクリスタルガラスと真鍮が、華やかさと落ち着きを同時に演出している。
「東御さん、このお店にはよく来るんですか?」
「よくは来ないが、幼馴染が好きな店だ」
「幼馴染! 女の人ですか?」
「まあそうだな」
女性と一緒にいる東御が想像できないが、幼馴染というのだから長年一緒にいることができる気の置けない関係なのだろう。
一体どんな会話をしているのか想像もつかない。
そんなことを考えていると、花森は目の前の席から送られる熱い視線に気づく。
「……私、顔に何かついてますか?」
「真っ先に疑うのがそれか」
東御は吹き出しながら肩を震わせている。
花森は何が面白いの分からない。東御が笑いをこらえていると、席に一杯目のスパークリングが到着した。
「あ、これはロゼではなく白ですね」
小さな泡がフルートグラスの中で生まれては消える。
花森は細かくパチパチとした音が立っているグラス内を、うっとりと見つめていた。
「乾杯をしようか」
東御に言われて我に返った花森が「はい」と答える。二人はフルートグラスを軽く掲げてそれを飲んだ。
「んーー。さっきのよりも、アルコールっぽいですーー」
「貧相な感想だな」
呆れたように笑いながら、東御はもう一度中の液体を口に含んでみる。
泡の立つワインはあまり頼まないのだが、どうしてか花森とはこれが良いと思った。
この店のシャンパンは格の高いものばかりを季節ごとに1銘柄だけ選んで提供される。
ワインには「格」があり格付けのランクは流通での共通指標だ。市場では人気の銘柄や年代で金額が変わることも多いが、「格」はぶどう農園の土地や伝統、栽培方法や貯蔵方法などから出される。
料理は決して高い店ではないのだが、ワインだけは格の高いものしか仕入れない。この店のこだわりらしい。
そんな格の高いシャンパンをその辺のジュースの様に飲む花森を眺め、やはり面白いなと東御は目を細める。
高価な赤いドレスを着て高いシャンパンを一気飲みする女を見たのは人生初かもしれない。
*
「ご馳走さまでした。大人の世界に来られて楽しかったです」
「これで明日の仕事も頑張れるだろう」
「……あはははは」
「笑って誤魔化すんじゃない」
花森はこんな場で仕事の話を出す東御に失笑してわざとらしく笑ったのだが、東御には通じなかったらしい。不満そうに一度むすっとしたが、気を取り直して赤ワインを飲み始める。
「酒はほどほどにするんだぞ」
「飲ませておいてよく言いますね」
口の減らなさが普段の花森だ。東御はそんなことに安心をして小さく笑う。
どうせ今日も一人で家に帰す気などない。そんなことをしたら簡単に車に轢かれそうだ。
「まあいい。大切なお姫様を無事に送り届けるのが男の仕事だからな」
「よく言いますね。馬車馬だと思ってるくせに」
花森は鼻で笑っていたが、東御は冗談を言ったのではなく本心だった。
「馬車馬はドレスを着て男を魅了したりしない」
「……」
東御の視線に熱がこもっている気がして、花森はずっと落ち着かない。
よりによって、どうして東御はパーティの場にいても、こういった店にいても様になってしまうのか。花森は誤魔化すように酒に手を伸ばす。
初めて飲んだ数々のワインが、目の前の世界を変えているのかもしれない。
花森は東御を直視するのは止めた。大体のことは気のせいだ。
東御八雲は自宅マンションでお気に入りのMuTube動画を流していた。
それはドジ犬の映像が延々と流れた後、ドジ猫の映像が延々と流れるループ動画で、東御の一日の中で唯一の癒しとなっている。
シャワーを浴びた後、缶ビールを片手に観るドジ犬の可愛らしさは異常だ。
そして、ひと息つくとドジ猫の映像が流れる。これだけで白米が3杯は行ける、が、今はビールなので白米は止めておく。
東御のマンションは3LDKのファミリータイプで、都心では珍しい低層型だった。
ペットを飼うことも可能なので、エレベーターに同乗させる際はペットボタンを押して知らせるルールがある。動物と同乗したくない住人にも快適に過ごせる配慮がされていた。
東御はあえてペットボタンが押されたエレベーターを待って乗ることも多い。小型犬などは東御のような男性を見ると警戒をするので、そんな姿を見るのが密かな楽しみだった。
「ペットを飼おうと思っていたんだがな……」
ぼそりと呟いて、東御は昼間に一緒だった花森を思い出す。
どこかドジ犬のような、自分の身に起きたことが理解できないようなドジ猫のような、そんな顔をして信じられない失敗をやらかしてしまう花森。
いつの間にか、ペットを飼いたい欲が収まっていることに気付く。
「今日は書類をぶちまけていたな。部長が書類まみれになっている惨状が実に味わい深かった……」
ただ書類を運ぶだけでも事件を起こす。あの様子だと、家でまともに生活ができているのかも怪しい。今も彼女は家で何かを落としたりしたのだろうかと自然と口元が緩んで心が温かくなった。
東御は家でも花森を眺めていたいと強く思う。
そうか、これが恋なのかーー。
清々しい気分で空になった缶を捨てた。
こんなことは初めてだ。仕事以上に会社が楽しい。
*
再び、花森配属31日目。パーティ会場から移動、人気レストランにてーー。
「うわあ……お洒落度が高い……」
席に着いた花森が、周囲をきょろきょろと見回しながら目を丸くしている。
この店は飲食店ビルのワンフロアにあり、入口でフォーマルな格好をしていないと中に入れないようになっていた。
上質なスーツを着ている東御と今日に限ってはハイブランドのドレスに包まれている花森は、難なくその関門をクリアして席に着くことができている。
細かいファイバー状のLED照明が色を変化させながら光の演出をしており、いくつもの個室を備える大人の空間。
勿論この日は東御の抜かりない配慮によって個室に通されていた。
花森が座っているベルベット製の椅子は肌触りが良く、テーブルの上、天井から下がるイタリア製のシャンデリアがひと際華やかだ。シャンデリアに使われているクリスタルガラスと真鍮が、華やかさと落ち着きを同時に演出している。
「東御さん、このお店にはよく来るんですか?」
「よくは来ないが、幼馴染が好きな店だ」
「幼馴染! 女の人ですか?」
「まあそうだな」
女性と一緒にいる東御が想像できないが、幼馴染というのだから長年一緒にいることができる気の置けない関係なのだろう。
一体どんな会話をしているのか想像もつかない。
そんなことを考えていると、花森は目の前の席から送られる熱い視線に気づく。
「……私、顔に何かついてますか?」
「真っ先に疑うのがそれか」
東御は吹き出しながら肩を震わせている。
花森は何が面白いの分からない。東御が笑いをこらえていると、席に一杯目のスパークリングが到着した。
「あ、これはロゼではなく白ですね」
小さな泡がフルートグラスの中で生まれては消える。
花森は細かくパチパチとした音が立っているグラス内を、うっとりと見つめていた。
「乾杯をしようか」
東御に言われて我に返った花森が「はい」と答える。二人はフルートグラスを軽く掲げてそれを飲んだ。
「んーー。さっきのよりも、アルコールっぽいですーー」
「貧相な感想だな」
呆れたように笑いながら、東御はもう一度中の液体を口に含んでみる。
泡の立つワインはあまり頼まないのだが、どうしてか花森とはこれが良いと思った。
この店のシャンパンは格の高いものばかりを季節ごとに1銘柄だけ選んで提供される。
ワインには「格」があり格付けのランクは流通での共通指標だ。市場では人気の銘柄や年代で金額が変わることも多いが、「格」はぶどう農園の土地や伝統、栽培方法や貯蔵方法などから出される。
料理は決して高い店ではないのだが、ワインだけは格の高いものしか仕入れない。この店のこだわりらしい。
そんな格の高いシャンパンをその辺のジュースの様に飲む花森を眺め、やはり面白いなと東御は目を細める。
高価な赤いドレスを着て高いシャンパンを一気飲みする女を見たのは人生初かもしれない。
*
「ご馳走さまでした。大人の世界に来られて楽しかったです」
「これで明日の仕事も頑張れるだろう」
「……あはははは」
「笑って誤魔化すんじゃない」
花森はこんな場で仕事の話を出す東御に失笑してわざとらしく笑ったのだが、東御には通じなかったらしい。不満そうに一度むすっとしたが、気を取り直して赤ワインを飲み始める。
「酒はほどほどにするんだぞ」
「飲ませておいてよく言いますね」
口の減らなさが普段の花森だ。東御はそんなことに安心をして小さく笑う。
どうせ今日も一人で家に帰す気などない。そんなことをしたら簡単に車に轢かれそうだ。
「まあいい。大切なお姫様を無事に送り届けるのが男の仕事だからな」
「よく言いますね。馬車馬だと思ってるくせに」
花森は鼻で笑っていたが、東御は冗談を言ったのではなく本心だった。
「馬車馬はドレスを着て男を魅了したりしない」
「……」
東御の視線に熱がこもっている気がして、花森はずっと落ち着かない。
よりによって、どうして東御はパーティの場にいても、こういった店にいても様になってしまうのか。花森は誤魔化すように酒に手を伸ばす。
初めて飲んだ数々のワインが、目の前の世界を変えているのかもしれない。
花森は東御を直視するのは止めた。大体のことは気のせいだ。
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