いざ出陣!! 南相馬高校 野馬追部!

七日町 糸

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本編

幕間 野馬追のんびりラジオ

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とある日、どこかのラジオスタジオにて・・・・

カチッ

春峰あさひ(以下あさひ)「あさひと!」
高澤結那(以下結那)「結那と!」
狼森優太朗(以下狼森)「部長の!」

三人『野馬追のんびりラジオ~!!』

~軽快なBGMと重厚な法螺貝の音色~

あさひ「さて、このコーナーは、わたしたちが野馬追の事からメタ的な話まで、何でも話すラジオ番組です!」
結那「この作者は何と考えてるんでしょうか?」
作者(「特に考えもなしに書いてた」というカンペを出す)
あさひ「はい、この作者は後で吊るします。次行きましょう」

狼森「まずは、作中で散々ぼかされてきた南相馬高校と野馬追部の諸々について質問をいただいているので、それに回答していこうかと思う」

あさひ「まず、広島県在住、初霜実さんからの質問『そもそも南相馬高校はどれくらいの規模なんですか?野馬追部が使っているスペースはどれくらいなんですか?』」
結那「う~ん、高校自体の規模は一学年五クラス。一クラスだいたい二十人だから、一学年で百人。全校生徒合わせると三百人くらいにはなるね。構内は結構広くて、だいたい三十五ヘクタール。校舎が一つに体育館が二つ。プールもあるよ」

狼森「野馬追部については、俺が答えます。まずはこの図をご覧ください」

狼森「うちの学校は、校内がこんな感じ。野馬追部が使っている厩舎やパドックは校舎から離れた端の方にある。で、学校の敷地内を囲むように馬道があって、駐車場に直結しています。入厩、退厩したり、外乗に出る馬は、駐車場から入ってこの馬道を通って厩舎エリアに向かう形です」
結那「ちなみに、校舎とか体育館がある場所と、校庭とか厩舎がある場所は5メートルくらいの高低差があるから、馬道はちょっとした坂路トレーニングコースになってます。馬場はダートですね」
狼森「実は一時期、ウッドチップとかニューポリトラックに変えようって言う話もあったんだけどね。予算がなくて頓挫したんだよ」

あさひ「そういえば、読者の方からの質問でもあったんですけど、なんで野馬追部って、学校からの予算が少ないんですか?」
狼森「あ~・・・・・」(遠い目)
結那「その節は大変申し訳ございませんでした・・・・・」
狼森「え~っと、結那が入学する前から、鬼鹿毛は野馬追部に預託されてたんだけど・・・・・」
あさひ「鬼鹿毛が何かやらかしたんですか?」
狼森「そう。あさひ、野馬追部の柵って全部鉄パイプでできてるだろ?」
あさひ「そうですね・・・」
狼森「あれって、前は全部木製だったんだよ。で、ある日虫の居所が悪かった鬼鹿毛が暴れてそれを体で折った」
結那「で、脱走した挙句暴れまわったんですよね・・・・」
狼森「授業時間中だったから対応が遅れてな。園芸部の花壇を踏み荒らすわ体育館の窓ガラスを割るわ、挙句の果てに校長先生の車を蹴ってドアをへこませて修理工場送りにするわ・・・・。校外に出なかっただけでも良かったけど、その被害は計り知れず・・・・・・」
結那「そのおかげで、野馬追部の予算は減りに減らされたんです・・・・」
狼森「今の野馬追部厩舎の馬栓棒とか、埒が全部鉄パイプなのも、鬼鹿毛に破壊されないようにした結果だな」
あさひ「・・・・・・」


結那「まあ、その話はほどほどにして、次の話題行きましょう!」
あさひ「次の話題はこちら!」
狼森「野馬追部の馬の血統とか来歴についてですね」
あさひ「ここの馬って、やっぱり元競走馬が多いですね」
結那「まあ、バックにいるのが社台やクールモア、ゴドルフィンとタメ張れるくらいのオーナーブリーダー団体だしね」(狼森を見る)
狼森「ウチで使ってた馬が案外多い印象だな。例外はオーディルルドくらいか?」

あさひ「天照は、狼森牧場産で、狼森隆之介名義で中央で走った後、別の馬主にわたって地方に移籍してましたよね」
狼森「あ~、親父の個人所有だった馬な。親父、地方でのあの馬主にすごい怒ってたな・・・・」
あさひ「何かあったんですか?冴子お姉ちゃんから、厩務員がよくなかったってのは聞いてるんですけど」
狼森「え~っとね、今ここで言っちゃっていいのかな・・・・・」
作者(「ヤバい場合は後でカットします」とカンペを出す)
狼森「じゃあ、言うね。元々、天照が地方で結果を出せなかった場合、引退後は狼森牧場に返すっていう約束で譲ったの」
あさひ「なるほど・・・」
狼森「だけど、その地方で引退するって時になって、その馬主が返さないって言いだしてな。で、勝手に別のとこに売っちゃったのよ。で、最終的には裁判にまでもつれ込んで、ウチが勝訴して、天照は狼森牧場に戻ったわけ」
あさひ「そんなことがあったんですか・・・・。あれ?でも天照って、今は狼森牧場じゃなくて、春峰家の所有ですよね?」
狼森「え~っとね、天照は、狼森牧場が始める予定だった『競走馬再調教販売プロジェクト』の試験台になる予定だったんだよ。具体的には、結果を出せなかった競走馬を乗馬に転向する再調教をして、販売するってプロジェクト」
結那「で、試験台になって、そのあと春峰家に売られたと?」
狼森「そうそう。最初は知り合いの方がいいって言うんで、春峰さんのとこに引き取ってもらったの」
あさひ「で、ウチに来たという訳ですか」
狼森「そうそう。最初は春峰のおじいさんが乗るっていうんで譲って、たまに冴子さんも乗ったりした後、おじいさんが老いてきて世話できないって言うんで野馬追部に預託してもらってる感じだね」
あさひ「で、この前わたしが入部して、それ以来わたしの馬になってますよね」


作者(「そろそろ時間です」のカンペを出す)
あさひ「え~、大変残念ですが、お別れの時間が近づいてまいりました」
結那「次回は、あさひと光太、友里恵、小梅ちゃんの四人でお送りいたします」
あさひ「では、読者の皆様」

三人『また次回~』

~エンディングBGM~
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