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第1章
21話 子供達は癒し
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その日の夕食、僕は実に暗い顔をして席に着いたが。
叔父だけでなく叔母も、何と言うか……テンションが高かった。
「シリルさん。聞きましたよ、明日、あの救世の巫子様がうちにお泊りになるのだそうね。」
「……はい。その件では叔母様にもご迷惑をお掛けする事になり、本当に申し訳ありません。」
「迷惑だなんてそんな!とても楽しみにしているわ。なんて光栄な事なのかしら。」
「本当にそうだよなぁ?それなのに、シリルときたら、帰って来てからずっとこの調子なんだ。」
朗らかに笑う叔母と叔父とは対照的に、僕はもう、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「叔父様、叔母様。巫子のカイトはその…決して悪い奴ではないのですが、なにぶん元々平民の出なので、こちらが常識だと思っている事が全く通用しない事が多々あります。もし彼が何か失礼な事を仕出かしても、それは悪意からではなく無知からなので、どうか、広い心でお見守り頂けないでしょうか?あんまりだったら僕がしっかり注意しますのでっ」
これでもかという程心配して先に許しを請う僕に、叔母は可笑しそうに笑った。
「まぁ、シリルさんったら。大丈夫。異世界から来られた方ですもの。我々とは違う感覚をお持ちなのだろうという事は理解していますから。少しでも楽しんで下さればいいわね。」
フフフと優雅に笑う叔母に、本当にこんな立派な貴夫人の前に出して大丈夫かと心配は尽きないが。
「兄さま、明日巫子様が来たら、一緒に遊んでも良いって本当?」
僕の隣の席に座る従弟のリチャードが、伺う様に僕を見上げて来る。
待ってくれ。
僕はその目に弱いんだ。
「もちろんだよ。寧ろ、遊び相手になってやって欲しいんだ。構わないか?」
「うん!!僕楽しみです!早くお会いしたいなぁ!」
嬉しそうに言ってくれるから、僕もホッとした。
可愛いなぁ。
「ロティーも!ロティーも、あそぶのー!!」
リチャードの向かいの席に座る従妹のシャーロットも、仲間に入れろと身を乗り出してくる。
「ロティー、もちろんだよ。そうだ、巫子様にこの間教わってたレディーのお辞儀を見せてあげるといいよ。きっと凄いとビックリさせられるんじゃないかな。」
そう言うと、シャーロットはぱぁ!と明るい顔になった。
「ほんとー?!上手って言ってくれるかなぁ?」
「もちろんだとも。アイツはそういうの本当に学ぼうとしないから、ロティーが教えてあげたらアイツも見習うんじゃないかな。」
お世辞ではなく、本心からそう言うと、シャーロットはめちゃくちゃ張り切っている。
横から、「明日巫子様にキチンとご挨拶するのよ。」と叔母に言われると、シャーロットは俄然やる気になっていた。
本当に可愛い。
……良かった。
皆、了承してくれて。
何とか明日一日を無事に乗り越えねば!
僕はそれだけを決意したのだった。
叔父だけでなく叔母も、何と言うか……テンションが高かった。
「シリルさん。聞きましたよ、明日、あの救世の巫子様がうちにお泊りになるのだそうね。」
「……はい。その件では叔母様にもご迷惑をお掛けする事になり、本当に申し訳ありません。」
「迷惑だなんてそんな!とても楽しみにしているわ。なんて光栄な事なのかしら。」
「本当にそうだよなぁ?それなのに、シリルときたら、帰って来てからずっとこの調子なんだ。」
朗らかに笑う叔母と叔父とは対照的に、僕はもう、申し訳ない気持ちでいっぱいだった。
「叔父様、叔母様。巫子のカイトはその…決して悪い奴ではないのですが、なにぶん元々平民の出なので、こちらが常識だと思っている事が全く通用しない事が多々あります。もし彼が何か失礼な事を仕出かしても、それは悪意からではなく無知からなので、どうか、広い心でお見守り頂けないでしょうか?あんまりだったら僕がしっかり注意しますのでっ」
これでもかという程心配して先に許しを請う僕に、叔母は可笑しそうに笑った。
「まぁ、シリルさんったら。大丈夫。異世界から来られた方ですもの。我々とは違う感覚をお持ちなのだろうという事は理解していますから。少しでも楽しんで下さればいいわね。」
フフフと優雅に笑う叔母に、本当にこんな立派な貴夫人の前に出して大丈夫かと心配は尽きないが。
「兄さま、明日巫子様が来たら、一緒に遊んでも良いって本当?」
僕の隣の席に座る従弟のリチャードが、伺う様に僕を見上げて来る。
待ってくれ。
僕はその目に弱いんだ。
「もちろんだよ。寧ろ、遊び相手になってやって欲しいんだ。構わないか?」
「うん!!僕楽しみです!早くお会いしたいなぁ!」
嬉しそうに言ってくれるから、僕もホッとした。
可愛いなぁ。
「ロティーも!ロティーも、あそぶのー!!」
リチャードの向かいの席に座る従妹のシャーロットも、仲間に入れろと身を乗り出してくる。
「ロティー、もちろんだよ。そうだ、巫子様にこの間教わってたレディーのお辞儀を見せてあげるといいよ。きっと凄いとビックリさせられるんじゃないかな。」
そう言うと、シャーロットはぱぁ!と明るい顔になった。
「ほんとー?!上手って言ってくれるかなぁ?」
「もちろんだとも。アイツはそういうの本当に学ぼうとしないから、ロティーが教えてあげたらアイツも見習うんじゃないかな。」
お世辞ではなく、本心からそう言うと、シャーロットはめちゃくちゃ張り切っている。
横から、「明日巫子様にキチンとご挨拶するのよ。」と叔母に言われると、シャーロットは俄然やる気になっていた。
本当に可愛い。
……良かった。
皆、了承してくれて。
何とか明日一日を無事に乗り越えねば!
僕はそれだけを決意したのだった。
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