201 / 369
番外編その2 サフィル・アルベリーニの悔恨
2話
しおりを挟む
普通科の時とは違う、専学科の学習内容はより詳細で専門的になっていき。
ロレンツォ殿下は実に淡々とこなされていたが、対して自分は。
日々の授業に付いて行くだけでいっぱいいっぱいになっていた。
元々、何の期待もされていなかったアルベリーニ家の4男坊だ。
殿下と出会うまでは、騎士団に入った3男の兄上をカッコいいな~と。
その背中に憧れながら、邸宅の庭で棒切れを振り回して遊んでいただけの、呑気な坊ちゃんでしかなかったのだ。
いずれ実家を継ぐ事が決まっていた為、次期子爵としての教育を施されていた長兄と違い。
私もいずれは3兄上の様に騎士団に入って、一介の騎士になれればいいな、くらいにしか考えていなかった。
それなのに。
3兄上にお願いして、自分も騎士団に入団する為に兄上に稽古をつけて頂いていた矢先に、それは起きて。
第2王子の失脚、第1側妃様のご実家の侯爵家の衰退、そして、我がアルベリーニ子爵家まで。
当時13歳になったばかりの私は、訳も分からない内に、父が子爵の座を退き、長兄がすぐに入れ替わって子爵家を継いで。
いずれ継ぐ事は分かっていたが、それでも、こんな政争の只中での慌ただしい継承は。
周囲からも家族内でも、全く祝う事も出来ず、戸惑いと悔しさが滲んた表情を隠せない長兄が、気の毒で仕方なかったが。
それがまさか。
自分ももろに被る事になるとは。
幸い、第2王子派閥でありながら、派閥筆頭の侯爵とは何かと対立してしまっていた父上は、自身の引責で、うちの家での事態は最小限に食い止めてくれたものの。
瞬く間に権威が失墜してしまった我が家は。
これからどうすれば…と途方に暮れていた矢先。
一番身分の低い側妃の一人息子である第5王子……ロレンツォ殿下の目に止まり。
かの殿下も、母君の家族が同じ第2王子派閥だった為に、粛清の対象にされてしまい。
互いに生き残りを賭けた同盟として手を組み。
その殿下から将来側近となる者を希望され、歳が一つ違いの私が差し出されたのだった。
それまで目上の高貴な御方に仕えるなんて、した事もなければ、まるで想像もしていなかっただけに。
私は自分には貴人に対する礼儀や配慮なんて、とてもじゃないが出来る気がしない。と、父上に泣きついたが。
父上は。
「……なら、家族全員を殺すといい。」
と、冷たく言い放った。
今となっては、敢えて冷たく突き離す事で、私の甘えを叱咤されたのだろうが。
当時のまだ幼かった私は、どうして自分だけ?と、自身の不運を呪ったものだ。
何故なら、その当時から第5王子の破天荒で横暴な様は漏れ伝わって来ていたから。
それまでのほほんと生きて来た自分などが、とても対峙出来る筈が無いと悲観していた。
だが、実際にお会いして実感した殿下は。
やんちゃな顔で笑う、私と変わらない……いや、私以上に粗野で腕白な子供そのものだった。
王族だから、という気位の高さを感じさせない、良く言えば気さく、悪く言えば…やっぱり粗野な御方だった。
元々のんびりしている自分を小突いて意地悪く嗤ってくる事もあったが、勉強が得意でなく苦戦していると、からかいながらも手伝ってくれた。
このエウリルス王立学院へ留学する際もそうだった。
そうして、今も。
授業に付いて行くのが辛く感じ始めた私に溜息をつきながらも、放課後に学院の図書室やエウリルスの邸宅にて、付きっきりで予習を手伝ってもらったりもしていた。
必ず嫌味の一つは飛んでくるが、それを受け流せるくらいにまでは、私も殿下の口の悪さには慣れて来ていたのだった。
好きか嫌いかと言われれば、正直あまり好きな御方ではない。意地悪だし。
それでも、なんだかんだ言って協力下さる殿下は、そんなに周囲が噂するほど悪い御方でもないかな、と思いかけていた矢先。
妹が殿下と婚約する運びとなって。
妹は殿下を憎からず思っている様だったが、それなりの年月を共に過ごして来た私としては、個人的にはあまり手放しでは喜べなかった。
(もっと優しい人と結ばれて欲しかったのに。)
なんて、思ってしまったものだ。
そんな、もやもやとしていた矢先の事だった。
かの御方を目にしたのは。
その後も時折、学院内でその姿を拝見しては、足を止めて見惚れてしまっている私に対して、殿下は面白く無さそうに揶揄される事が多かった。
護衛のジーノも殿下と一緒になって、私を呆けた間抜けと毒舌を吐いていたが。
私はそんなものには全く気に留める事も無く、相も変わらず見惚れているものだから。
遂には殿下もジーノも根負けして。
「そんなに目で追うほど、よっぽど好きなんだな、クレイン卿の事。」
「え?!」
「え、じゃねえだろ。何を今更。」
「殿下の言う通りですよ、馬鹿の一つ覚えみたいにあの公子の事見やって。」
……ジーノまで。
殿下至上主義のこの護衛騎士は、きっと殿下が真っ青な空を指して、酷い雨だ。と言い張れば、何の抵抗も無く、はいそうです。と言いそうだ。
だから、彼に何と言われようと、私は気にする事は無い。
でも。
クレイン公子様の事は……もちろん素敵な御方だとは思うのだが。
子爵家の4男坊の自分などとは違い、将来クレイン公爵家を継がれる嫡子でいらっしゃって。
あまりの身分の違いに、そんな恐れ多い事、考える余地もない。
「お姿を拝見出来るだけでいいんです。辛い留学生活の癒しなんですから。」
なんて、口にすれば。
「なんだよ、ソレ。勉強手伝ってやってるこっちの身にもなれよなっ」
と、相変わらずな返事が返って来るのだった。
ロレンツォ殿下は実に淡々とこなされていたが、対して自分は。
日々の授業に付いて行くだけでいっぱいいっぱいになっていた。
元々、何の期待もされていなかったアルベリーニ家の4男坊だ。
殿下と出会うまでは、騎士団に入った3男の兄上をカッコいいな~と。
その背中に憧れながら、邸宅の庭で棒切れを振り回して遊んでいただけの、呑気な坊ちゃんでしかなかったのだ。
いずれ実家を継ぐ事が決まっていた為、次期子爵としての教育を施されていた長兄と違い。
私もいずれは3兄上の様に騎士団に入って、一介の騎士になれればいいな、くらいにしか考えていなかった。
それなのに。
3兄上にお願いして、自分も騎士団に入団する為に兄上に稽古をつけて頂いていた矢先に、それは起きて。
第2王子の失脚、第1側妃様のご実家の侯爵家の衰退、そして、我がアルベリーニ子爵家まで。
当時13歳になったばかりの私は、訳も分からない内に、父が子爵の座を退き、長兄がすぐに入れ替わって子爵家を継いで。
いずれ継ぐ事は分かっていたが、それでも、こんな政争の只中での慌ただしい継承は。
周囲からも家族内でも、全く祝う事も出来ず、戸惑いと悔しさが滲んた表情を隠せない長兄が、気の毒で仕方なかったが。
それがまさか。
自分ももろに被る事になるとは。
幸い、第2王子派閥でありながら、派閥筆頭の侯爵とは何かと対立してしまっていた父上は、自身の引責で、うちの家での事態は最小限に食い止めてくれたものの。
瞬く間に権威が失墜してしまった我が家は。
これからどうすれば…と途方に暮れていた矢先。
一番身分の低い側妃の一人息子である第5王子……ロレンツォ殿下の目に止まり。
かの殿下も、母君の家族が同じ第2王子派閥だった為に、粛清の対象にされてしまい。
互いに生き残りを賭けた同盟として手を組み。
その殿下から将来側近となる者を希望され、歳が一つ違いの私が差し出されたのだった。
それまで目上の高貴な御方に仕えるなんて、した事もなければ、まるで想像もしていなかっただけに。
私は自分には貴人に対する礼儀や配慮なんて、とてもじゃないが出来る気がしない。と、父上に泣きついたが。
父上は。
「……なら、家族全員を殺すといい。」
と、冷たく言い放った。
今となっては、敢えて冷たく突き離す事で、私の甘えを叱咤されたのだろうが。
当時のまだ幼かった私は、どうして自分だけ?と、自身の不運を呪ったものだ。
何故なら、その当時から第5王子の破天荒で横暴な様は漏れ伝わって来ていたから。
それまでのほほんと生きて来た自分などが、とても対峙出来る筈が無いと悲観していた。
だが、実際にお会いして実感した殿下は。
やんちゃな顔で笑う、私と変わらない……いや、私以上に粗野で腕白な子供そのものだった。
王族だから、という気位の高さを感じさせない、良く言えば気さく、悪く言えば…やっぱり粗野な御方だった。
元々のんびりしている自分を小突いて意地悪く嗤ってくる事もあったが、勉強が得意でなく苦戦していると、からかいながらも手伝ってくれた。
このエウリルス王立学院へ留学する際もそうだった。
そうして、今も。
授業に付いて行くのが辛く感じ始めた私に溜息をつきながらも、放課後に学院の図書室やエウリルスの邸宅にて、付きっきりで予習を手伝ってもらったりもしていた。
必ず嫌味の一つは飛んでくるが、それを受け流せるくらいにまでは、私も殿下の口の悪さには慣れて来ていたのだった。
好きか嫌いかと言われれば、正直あまり好きな御方ではない。意地悪だし。
それでも、なんだかんだ言って協力下さる殿下は、そんなに周囲が噂するほど悪い御方でもないかな、と思いかけていた矢先。
妹が殿下と婚約する運びとなって。
妹は殿下を憎からず思っている様だったが、それなりの年月を共に過ごして来た私としては、個人的にはあまり手放しでは喜べなかった。
(もっと優しい人と結ばれて欲しかったのに。)
なんて、思ってしまったものだ。
そんな、もやもやとしていた矢先の事だった。
かの御方を目にしたのは。
その後も時折、学院内でその姿を拝見しては、足を止めて見惚れてしまっている私に対して、殿下は面白く無さそうに揶揄される事が多かった。
護衛のジーノも殿下と一緒になって、私を呆けた間抜けと毒舌を吐いていたが。
私はそんなものには全く気に留める事も無く、相も変わらず見惚れているものだから。
遂には殿下もジーノも根負けして。
「そんなに目で追うほど、よっぽど好きなんだな、クレイン卿の事。」
「え?!」
「え、じゃねえだろ。何を今更。」
「殿下の言う通りですよ、馬鹿の一つ覚えみたいにあの公子の事見やって。」
……ジーノまで。
殿下至上主義のこの護衛騎士は、きっと殿下が真っ青な空を指して、酷い雨だ。と言い張れば、何の抵抗も無く、はいそうです。と言いそうだ。
だから、彼に何と言われようと、私は気にする事は無い。
でも。
クレイン公子様の事は……もちろん素敵な御方だとは思うのだが。
子爵家の4男坊の自分などとは違い、将来クレイン公爵家を継がれる嫡子でいらっしゃって。
あまりの身分の違いに、そんな恐れ多い事、考える余地もない。
「お姿を拝見出来るだけでいいんです。辛い留学生活の癒しなんですから。」
なんて、口にすれば。
「なんだよ、ソレ。勉強手伝ってやってるこっちの身にもなれよなっ」
と、相変わらずな返事が返って来るのだった。
59
あなたにおすすめの小説
【完結】それ以上近づかないでください。
ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」
地味で冴えない小鳥遊凪は、ずっと憧れていた蓮見馨に勢いで告白してしまう。
するとまさかのOK。夢みたいな日々が始まった……はずだった。
だけど、ある出来事をきっかけに二人の関係はあっけなく終わる。
過去を忘れるために転校した凪は、もう二度と馨と会うことはないと思っていた。
ところが、ひょんなことから再会してしまう。
しかも、久しぶりに会った馨はどこか様子が違っていた。
「今度は、もう離さないから」
「お願いだから、僕にもう近づかないで…」
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
キュートなモブ令息に転生したボク。可愛さと前世の知識で悪役令息なお義兄さまを守りますっ!
をち。「もう我慢なんて」書籍発売中
BL
これは、あざと可愛い悪役令息の義弟VS.あざと主人公のおはなし。
ボクの名前は、クリストファー。
突然だけど、ボクには前世の記憶がある。
ジルベスターお義兄さまと初めて会ったとき、そのご尊顔を見て
「あああ!《《この人》》、知ってるう!悪役令息っ!」
と思い出したのだ。
あ、この人ゲームの悪役じゃん、って。
そう、俺が今いるこの世界は、ゲームの中の世界だったの!
そして、ボクは悪役令息ジルベスターの義弟に転生していたのだ!
しかも、モブ。
繰り返します。ボクはモブ!!「完全なるモブ」なのだ!
ゲームの中のボクには、モブすぎて名前もキャラデザもなかった。
どおりで今まで毎日自分の顔をみてもなんにも思い出さなかったわけだ!
ちなみに、ジルベスターお義兄さまは悪役ながら非常に人気があった。
その理由の第一は、ビジュアル!
夜空に輝く月みたいにキラキラした銀髪。夜の闇を思わせる深い紺碧の瞳。
涼やかに切れ上がった眦はサイコーにクール!!
イケメンではなく美形!ビューティフル!ワンダフォー!
ありとあらゆる美辞麗句を並び立てたくなるくらいに美しい姿かたちなのだ!
当然ながらボクもそのビジュアルにノックアウトされた。
ネップリももちろんコンプリートしたし、アクスタももちろん手に入れた!
そんなボクの推しジルベスターは、その無表情のせいで「人を馬鹿にしている」「心がない」「冷酷」といわれ、悪役令息と呼ばれていた。
でもボクにはわかっていた。全部誤解なんだって。
ジルベスターは優しい人なんだって。
あの無表情の下には確かに温かなものが隠れてるはずなの!
なのに誰もそれを理解しようとしなかった。
そして最後に断罪されてしまうのだ!あのピンク頭に惑わされたあんぽんたんたちのせいで!!
ジルベスターが断罪されたときには悔し涙にぬれた。
なんとかジルベスターを救おうとすべてのルートを試し、ゲームをやり込みまくった。
でも何をしてもジルベスターは断罪された。
ボクはこの世界で大声で叫ぶ。
ボクのお義兄様はカッコよくて優しい最高のお義兄様なんだからっ!
ゲームの世界ならいざしらず、このボクがついてるからには断罪なんてさせないっ!
最高に可愛いハイスぺモブ令息に転生したボクは、可愛さと前世の知識を武器にお義兄さまを守りますっ!
⭐︎⭐︎⭐︎
ご拝読頂きありがとうございます!
コメント、エール、いいねお待ちしております♡
「もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!」書籍発売中!
連載続いておりますので、そちらもぜひ♡
魔王の息子を育てることになった俺の話
お鮫
BL
俺が18歳の時森で少年を拾った。その子が将来魔王になることを知りながら俺は今日も息子としてこの子を育てる。そう決意してはや数年。
「今なんつった?よっぽど死にたいんだね。そんなに俺と離れたい?」
現在俺はかわいい息子に殺害予告を受けている。あれ、魔王は?旅に出なくていいの?とりあえず放してくれません?
魔王になる予定の男と育て親のヤンデレBL
BLは初めて書きます。見ずらい点多々あるかと思いますが、もしありましたら指摘くださるとありがたいです。
BL大賞エントリー中です。
殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?
krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」
突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。
なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!?
全力すれ違いラブコメファンタジーBL!
支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる