217 / 369
番外編その2 サフィル・アルベリーニの悔恨
18話
しおりを挟む
殿下の勢いに促されて、なし崩し的に邸宅を飛び出した私達だったが。
王宮の方は巫子様の事でてんやわんやで、誰もが慌ただしくしていた為、地下牢への侵入はそれほど難しくはなかった。
それに、警備兵が居ても、ジーノがいとも容易く対処してくれたのだ。
……幻惑の虜。
気化させたコレを相手に吸い込ませる事で、まさかそんなものを散布されるとは露程にも思っていない相手は簡単に引っ掛かり。
軽くめまいを起こした隙に、侵入出来た。
そして、地下へと向かおうとした矢先。
今まで見た事の無い様な虚ろな目をしたユリウス王太子が、城へと戻ろうとしている所を目にし。
(……もしかして、シリル様と会われたのか?)
そのガックリと力なく目を伏せている様を目にし。
私は益々焦燥感を滲ませて。
飛び出しそうになる私を押さえた殿下は、ジーノに目配せすると。
ユリウス王太子と入れ替わる様に地下へ戻ろうとする警備兵たちへ向け、一段と濃いアレをばらまいて。
屈強な男どもがいとも簡単に倒れていく様は、面白いとすら思えた。
そうして、ようやく相まみえたシリル様は。
高貴なあの方には全くもって似つかわしくない、汚れた冷たい床に。
頑丈な柵格子の向こうで、背を丸めて横たわっておられたから。
私は、とても自分の目の前の光景が信じられなかった。
巫子の毒殺未遂容疑とはいえ。
彼は、この国の由緒ある公爵家……クレイン公爵家のれっきとした嫡子でいらっしゃるんだぞ。
それなのに、こんな何も無いぞんざいな床に、ただ転がせておくなんて。
いくら大罪だとしても、まだ成年にも至っていない子供に対して、この様な扱いをするなんて。
私がシリル様に対するこの処遇に憤りを感じていると、その横から殿下が。
「へー!もっと暴れててもおかしくない筈なのに、随分大人しいじゃないか!」
まるでシリル様を小馬鹿にする様に、楽し気に声を上げて。
その声にシリル様は、驚かれたのかビクッと肩を震わせて身じろぎをされる。
「殿下、あまり時間はありません。急がれませんと。」
テンションがおかしくなっている殿下に対し、ジーノは冷静に釘を刺すが。
「うるさいな、そう急かすなよ。こんな面白そうな事、そうそう逃したくないんだからさ。」
ニヤリと嫌に嗤う殿下を目にし、シリル様はとても怪訝な顔で見つめて来られた。
「貴方は……ロレンツォ殿下?」
長時間横たわっておられた所為か、声が掠れてしまわれている。
いや、それ以上に。
ぐったりと横たわったまま、目線だけをこちらに寄越されたシリル様は。
私がお慕いしてやまない、美しいその御方は。
瞳の色は翳り、透き通る様に白い筈のその頬も、砂埃ですっかり汚れてしまわれていて。
こんな姿、こんな扱い、公爵家のご嫡男がされていい訳が無い。
なんて酷い!
思わず溢れそうになる涙をこらえるので、私は精一杯だった。
だが、対するシリル様は、覇気のない目でただぼんやりと、私の方を見つめていて。
その様子が、迷子の子供みたいに心許ない表情で。
目が離せなかった。
けれど。
ガチャガチャと金物がぶつかる音が響いて、彼の視線はそちらの方へ向いてしまって。
「えっ?」
それは、ジーノがこの地下牢の鍵に手を掛けて、少し弄ると直ぐに解錠してしまった。
「さっすが、ジーノ!あっという間だな。」
「なっ…どうし———うっ!」
ジーノの手際の良さを褒めた殿下だが、牢の中へ侵入すると、目にも止まらぬ速さでシリル様の元へ寄り、そして、彼の顎を強引に掴み上げたのだ。
愕然とする私に対し、殿下は酷薄な笑みを浮かべて、更に酷い言葉を吐いた。
「フハハッ!救世の巫子を殺そうとした大罪人が、こんな可愛い顔をしていたなんてなぁ!なぁ、そう思わないか、サフィル」
「う…うぐ…」
「……そう…ですね。」
殿下は、心底楽しそうに。
気でも触れたのかと思う程、愉快な様子で、私にそう……言って来る。
でも、目はちっとも笑っていない。
まるで私を試す様に、煽って来られる。
苦しそうに呻くシリル様を見せつけられて、此処で殿下を糾弾しても、余計に彼を苦しめてしまわれそうで、私は情けなくも殿下に頷くしかない。
けれど、殿下は私の想いを知ってらっしゃる筈なのに。
どうして、そんなにも彼を苦しめるのか。
私はこんな非道な事を平然と行う殿下と、その殿下を止める事も出来ない愚かな自分が、どうにも情けなく……許せなくて。
ねめつける様に殿下を見やると。
「アハハッ!そう、その顔!最っ高!その屈辱に満ちた顔。あー、久々に本当にイイもん見れたわ~。」
……と。
悪意に満ちた事を、実に無邪気に笑って……言われて。
まさか、殿下は……本当に私を試しているのか?
忠誠心の無かった私に、本気でシリル様を助けて欲しければ、一体どこまで……耐えられるのか。
それほどまでに、信用されていないのか?
……どうすればいい?
どうすれば。
私が酷く焦りを感じていると。
「もう少し抵抗しろよ。詰まらん奴だなっ」
「いっ!」
「っ」
殿下は急に熱の冷めた顔になり、掴み上げていたシリル様を投げ捨てられた。
放り投げられて呻くシリル様を目にして、私は目の色を変えて殿下を睨むが、殿下は。
ゾッとする様な冷ややかな顔で、私の方を見やって。
間違いない。
完全に、試されている。
『お前がそこまで言うならやってやろうじゃねぇか。………ただし、絶対に俺のする事に反抗すんなよ?全て受け入れるってんなら、協力してやろうか。』
……そういう事だったのか。
王宮の方は巫子様の事でてんやわんやで、誰もが慌ただしくしていた為、地下牢への侵入はそれほど難しくはなかった。
それに、警備兵が居ても、ジーノがいとも容易く対処してくれたのだ。
……幻惑の虜。
気化させたコレを相手に吸い込ませる事で、まさかそんなものを散布されるとは露程にも思っていない相手は簡単に引っ掛かり。
軽くめまいを起こした隙に、侵入出来た。
そして、地下へと向かおうとした矢先。
今まで見た事の無い様な虚ろな目をしたユリウス王太子が、城へと戻ろうとしている所を目にし。
(……もしかして、シリル様と会われたのか?)
そのガックリと力なく目を伏せている様を目にし。
私は益々焦燥感を滲ませて。
飛び出しそうになる私を押さえた殿下は、ジーノに目配せすると。
ユリウス王太子と入れ替わる様に地下へ戻ろうとする警備兵たちへ向け、一段と濃いアレをばらまいて。
屈強な男どもがいとも簡単に倒れていく様は、面白いとすら思えた。
そうして、ようやく相まみえたシリル様は。
高貴なあの方には全くもって似つかわしくない、汚れた冷たい床に。
頑丈な柵格子の向こうで、背を丸めて横たわっておられたから。
私は、とても自分の目の前の光景が信じられなかった。
巫子の毒殺未遂容疑とはいえ。
彼は、この国の由緒ある公爵家……クレイン公爵家のれっきとした嫡子でいらっしゃるんだぞ。
それなのに、こんな何も無いぞんざいな床に、ただ転がせておくなんて。
いくら大罪だとしても、まだ成年にも至っていない子供に対して、この様な扱いをするなんて。
私がシリル様に対するこの処遇に憤りを感じていると、その横から殿下が。
「へー!もっと暴れててもおかしくない筈なのに、随分大人しいじゃないか!」
まるでシリル様を小馬鹿にする様に、楽し気に声を上げて。
その声にシリル様は、驚かれたのかビクッと肩を震わせて身じろぎをされる。
「殿下、あまり時間はありません。急がれませんと。」
テンションがおかしくなっている殿下に対し、ジーノは冷静に釘を刺すが。
「うるさいな、そう急かすなよ。こんな面白そうな事、そうそう逃したくないんだからさ。」
ニヤリと嫌に嗤う殿下を目にし、シリル様はとても怪訝な顔で見つめて来られた。
「貴方は……ロレンツォ殿下?」
長時間横たわっておられた所為か、声が掠れてしまわれている。
いや、それ以上に。
ぐったりと横たわったまま、目線だけをこちらに寄越されたシリル様は。
私がお慕いしてやまない、美しいその御方は。
瞳の色は翳り、透き通る様に白い筈のその頬も、砂埃ですっかり汚れてしまわれていて。
こんな姿、こんな扱い、公爵家のご嫡男がされていい訳が無い。
なんて酷い!
思わず溢れそうになる涙をこらえるので、私は精一杯だった。
だが、対するシリル様は、覇気のない目でただぼんやりと、私の方を見つめていて。
その様子が、迷子の子供みたいに心許ない表情で。
目が離せなかった。
けれど。
ガチャガチャと金物がぶつかる音が響いて、彼の視線はそちらの方へ向いてしまって。
「えっ?」
それは、ジーノがこの地下牢の鍵に手を掛けて、少し弄ると直ぐに解錠してしまった。
「さっすが、ジーノ!あっという間だな。」
「なっ…どうし———うっ!」
ジーノの手際の良さを褒めた殿下だが、牢の中へ侵入すると、目にも止まらぬ速さでシリル様の元へ寄り、そして、彼の顎を強引に掴み上げたのだ。
愕然とする私に対し、殿下は酷薄な笑みを浮かべて、更に酷い言葉を吐いた。
「フハハッ!救世の巫子を殺そうとした大罪人が、こんな可愛い顔をしていたなんてなぁ!なぁ、そう思わないか、サフィル」
「う…うぐ…」
「……そう…ですね。」
殿下は、心底楽しそうに。
気でも触れたのかと思う程、愉快な様子で、私にそう……言って来る。
でも、目はちっとも笑っていない。
まるで私を試す様に、煽って来られる。
苦しそうに呻くシリル様を見せつけられて、此処で殿下を糾弾しても、余計に彼を苦しめてしまわれそうで、私は情けなくも殿下に頷くしかない。
けれど、殿下は私の想いを知ってらっしゃる筈なのに。
どうして、そんなにも彼を苦しめるのか。
私はこんな非道な事を平然と行う殿下と、その殿下を止める事も出来ない愚かな自分が、どうにも情けなく……許せなくて。
ねめつける様に殿下を見やると。
「アハハッ!そう、その顔!最っ高!その屈辱に満ちた顔。あー、久々に本当にイイもん見れたわ~。」
……と。
悪意に満ちた事を、実に無邪気に笑って……言われて。
まさか、殿下は……本当に私を試しているのか?
忠誠心の無かった私に、本気でシリル様を助けて欲しければ、一体どこまで……耐えられるのか。
それほどまでに、信用されていないのか?
……どうすればいい?
どうすれば。
私が酷く焦りを感じていると。
「もう少し抵抗しろよ。詰まらん奴だなっ」
「いっ!」
「っ」
殿下は急に熱の冷めた顔になり、掴み上げていたシリル様を投げ捨てられた。
放り投げられて呻くシリル様を目にして、私は目の色を変えて殿下を睨むが、殿下は。
ゾッとする様な冷ややかな顔で、私の方を見やって。
間違いない。
完全に、試されている。
『お前がそこまで言うならやってやろうじゃねぇか。………ただし、絶対に俺のする事に反抗すんなよ?全て受け入れるってんなら、協力してやろうか。』
……そういう事だったのか。
43
あなたにおすすめの小説
「自由に生きていい」と言われたので冒険者になりましたが、なぜか旦那様が激怒して連れ戻しに来ました。
キノア9g
BL
「君に義務は求めない」=ニート生活推奨!? ポジティブ転生者と、言葉足らずで愛が重い氷の伯爵様の、全力すれ違い新婚ラブコメディ!
あらすじ
「君に求める義務はない。屋敷で自由に過ごしていい」
貧乏男爵家の次男・ルシアン(前世は男子高校生)は、政略結婚した若き天才当主・オルドリンからそう告げられた。
冷徹で無表情な旦那様の言葉を、「俺に興味がないんだな! ラッキー、衣食住保証付きのニート生活だ!」とポジティブに解釈したルシアン。
彼はこっそり屋敷を抜け出し、偽名を使って憧れの冒険者ライフを満喫し始める。
「旦那様は俺に無関心」
そう信じて、半年間ものんきに遊び回っていたルシアンだったが、ある日クエスト中に怪我をしてしまう。
バレたら怒られるかな……とビクビクしていた彼の元に現れたのは、顔面蒼白で息を切らした旦那様で――!?
「君が怪我をしたと聞いて、気が狂いそうだった……!」
怒鳴られるかと思いきや、折れるほど強く抱きしめられて困惑。
えっ、放置してたんじゃなかったの? なんでそんなに必死なの?
実は旦那様は冷徹なのではなく、ルシアンが好きすぎて「嫌われないように」と身を引いていただけの、超・奥手な心配性スパダリだった!
「君を守れるなら、森ごと消し飛ばすが?」
「過保護すぎて冒険になりません!!」
Fランク冒険者ののんきな妻(夫)×国宝級魔法使いの激重旦那様。
すれ違っていた二人が、甘々な「週末冒険者夫婦」になるまでの、勘違いと溺愛のハッピーエンドBL。
【完結】愛されたかった僕の人生
Kanade
BL
✯オメガバース
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
お見合いから一年半の交際を経て、結婚(番婚)をして3年。
今日も《夫》は帰らない。
《夫》には僕以外の『番』がいる。
ねぇ、どうしてなの?
一目惚れだって言ったじゃない。
愛してるって言ってくれたじゃないか。
ねぇ、僕はもう要らないの…?
独りで過ごす『発情期』は辛いよ…。
【完結】それ以上近づかないでください。
ぽぽ
BL
「誰がお前のことなんか好きになると思うの?」
地味で冴えない小鳥遊凪は、ずっと憧れていた蓮見馨に勢いで告白してしまう。
するとまさかのOK。夢みたいな日々が始まった……はずだった。
だけど、ある出来事をきっかけに二人の関係はあっけなく終わる。
過去を忘れるために転校した凪は、もう二度と馨と会うことはないと思っていた。
ところが、ひょんなことから再会してしまう。
しかも、久しぶりに会った馨はどこか様子が違っていた。
「今度は、もう離さないから」
「お願いだから、僕にもう近づかないで…」
やっと退場できるはずだったβの悪役令息。ワンナイトしたらΩになりました。
毒島醜女
BL
目が覚めると、妻であるヒロインを虐げた挙句に彼女の運命の番である皇帝に断罪される最低最低なモラハラDV常習犯の悪役夫、イライ・ロザリンドに転生した。
そんな最期は絶対に避けたいイライはヒーローとヒロインの仲を結ばせつつ、ヒロインと円満に別れる為に策を練った。
彼の努力は実り、主人公たちは結ばれ、イライはお役御免となった。
「これでやっと安心して退場できる」
これまでの自分の努力を労うように酒場で飲んでいたイライは、いい薫りを漂わせる男と意気投合し、彼と一夜を共にしてしまう。
目が覚めると罪悪感に襲われ、すぐさま宿を去っていく。
「これじゃあ原作のイライと変わらないじゃん!」
その後体調不良を訴え、医師に診てもらうととんでもない事を言われたのだった。
「あなた……Ωになっていますよ」
「へ?」
そしてワンナイトをした男がまさかの国の英雄で、まさかまさか求愛し公開プロポーズまでして来て――
オメガバースの世界で運命に導かれる、強引な俺様α×頑張り屋な元悪役令息の元βのΩのラブストーリー。
悪役令息を改めたら皆の様子がおかしいです?
* ゆるゆ
BL
王太子から伴侶(予定)契約を破棄された瞬間、前世の記憶がよみがえって、悪役令息だと気づいたよ! しかし気づいたのが終了した後な件について。
悪役令息で断罪なんて絶対だめだ! 泣いちゃう!
せっかく前世を思い出したんだから、これからは心を入れ替えて、真面目にがんばっていこう! と思ったんだけど……あれ? 皆やさしい? 主人公はあっちだよー?
ご感想欄 、うれしくてすぐ承認を押してしまい(笑)ネタバレ 配慮できないので、ご覧になる時は、お気をつけください!
ユィリと皆の動画つくりました! お話にあわせて、ちょこちょこあがる予定です。
インスタ @yuruyu0 絵もあがります
Youtube @BL小説動画 アカウントがなくても、どなたでもご覧になれます
プロフのWebサイトから、両方に飛べるので、もしよかったら!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
ブラコンすぎて面倒な男を演じていた平凡兄、やめたら押し倒されました
あと
BL
「お兄ちゃん!人肌脱ぎます!」
完璧公爵跡取り息子許嫁攻め×ブラコン兄鈍感受け
可愛い弟と攻めの幸せのために、平凡なのに面倒な男を演じることにした受け。毎日の告白、束縛発言などを繰り広げ、上手くいきそうになったため、やめたら、なんと…?
攻め:ヴィクター・ローレンツ
受け:リアム・グレイソン
弟:リチャード・グレイソン
pixivにも投稿しています。
ひよったら消します。
誤字脱字はサイレント修正します。
また、内容もサイレント修正する時もあります。
定期的にタグも整理します。
批判・中傷コメントはお控えください。
見つけ次第削除いたします。
冤罪で追放された王子は最果ての地で美貌の公爵に愛し尽くされる 凍てついた薔薇は恋に溶かされる
尾高志咲/しさ
BL
旧題:凍てついた薔薇は恋に溶かされる
🌟2025年11月アンダルシュノベルズより刊行🌟
ロサーナ王国の病弱な第二王子アルベルトは、突然、無実の罪状を突きつけられて北の果ての離宮に追放された。王子を裏切ったのは幼い頃から大切に想う宮中伯筆頭ヴァンテル公爵だった。兄の王太子が亡くなり、世継ぎの身となってからは日々努力を重ねてきたのに。信頼していたものを全て失くし向かった先で待っていたのは……。
――どうしてそんなに優しく名を呼ぶのだろう。
お前に裏切られ廃嫡されて最北の離宮に閉じ込められた。
目に映るものは雪と氷と絶望だけ。もう二度と、誰も信じないと誓ったのに。
ただ一人、お前だけが私の心を凍らせ溶かしていく。
執着攻め×不憫受け
美形公爵×病弱王子
不憫展開からの溺愛ハピエン物語。
◎書籍掲載は、本編と本編後の四季の番外編:春『春の来訪者』です。
四季の番外編:夏以降及び小話は本サイトでお読みいただけます。
なお、※表示のある回はR18描写を含みます。
🌟第10回BL小説大賞にて奨励賞を頂戴しました。応援ありがとうございました。
🌟本作は旧Twitterの「フォロワーをイメージして同人誌のタイトルつける」タグで貴宮あすかさんがくださったタイトル『凍てついた薔薇は恋に溶かされる』から思いついて書いた物語です。ありがとうございました。
殿下に婚約終了と言われたので城を出ようとしたら、何かおかしいんですが!?
krm
BL
「俺達の婚約は今日で終わりにする」
突然の婚約終了宣言。心がぐしゃぐしゃになった僕は、荷物を抱えて城を出る決意をした。
なのに、何故か殿下が追いかけてきて――いやいやいや、どういうこと!?
全力すれ違いラブコメファンタジーBL!
支部の企画投稿用に書いたショートショートです。前後編二話完結です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる