おっさん鍛冶屋の異世界探検記

モッチー

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20製造バトル

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なんでこ~なるの?
最近の俺流されまくってないか?
無事に?工房に連れ込まれなぜか武器を作らなくてはいけなくなってしまった。

ただ誰のために何に使うってないと作る気がしないしアイデア浮かばないんだよな~
相手の防具見て対策出来れば良いが見せて貰えないし
どんな防具かにより振り分ける要素変わるしな。
わかればね特化したのぶつけられるけど外した時はどうにもならなくなるしね。

こうなったら汎用性高めて何来ても良いのにしようかな。
そうすれば普段の自分も使えるよね。
トドメ用にハンマーだから軽めでやり合えるの作って隙が見えたら持ち変えるのも有りだよね?

ちょっとあれ試しちゃおうかな…
白兵戦最強の呼び名を持つ道具…
普段の実用性も有り武器としても使える…

よしこれでいこう
もともと勝手に決められた勝負だし遊んでやる。

カーン
カーン
カーン
そんなものかとつぶやきどっか行っちゃうゾックさん
いちようさんはまだつけとかないとね。
肝心なとこは見ないで行ったから出来上がったもの見て驚いてますな~

なんせ作ったのただのスコップ
フル装備で来たゾックも目が点
だんだん顔が赤くなり馬鹿にしやがってとお怒りなご様子
そのまま対決に突入

ハルバードとフル装備のゾック対スコップ一本の俺
ゾックは怒りのままハルバードを振り回してきた。
リーチはゾックの方が長いが重さの面で取り回しが悪い。
突きで来た時にスコップで受ける素振りを見せつつ半身をひねり一歩踏み込みスコップの柄で殴る。
のけ反ったところで面をフルに使い顔面殴打。
間合いを取られ頭上に振り下ろしてくるが頭上に斜めに構えて落ちる先をそらしそれた隙にこちらも上段に構えて振り下ろした。
合気道やっててよかった~相手の攻撃に合わせて反撃するの思い出してきた。
相手の攻撃はこちらのカウンターが面白い用に決まるがこちらは無傷。
ただゾックの鎧は物理攻撃を軽減してるのか本人がタフなのかまったく聞いている様子がない。

もうちょっと強化しとけばよかったかな?
反撃主体で威力は弱いがふざけて作った割にはスコップって使えるね。
刃も付けてあるから先っぽで突き、側面で斬る、面で殴る、持ち手でも殴る。
重さもそこそこ持つ場所もいろいろ応用は効く、面の部分は盾にもなる。
接近戦でそれぞれの専門武器にはかなわないがこれ一本で思った以上の万能武器になってるね。
しかも俺鍛冶屋だから普通にスコップの必要あるしね。

これ盗賊の時にあったら結構楽だったかもね。

#######
えぇーい!なぜわしの攻撃は当たらんのだ。
しかもよりによって武器でもないスコップだぞ。
防具の効果でたいしてダメージにはなってないがいい加減ストレス溜まるぞ。
どんなにいい武器を手にした所で使いこなせなければ道具以下という事か!

グフッ なんでこやつはこんなに動けるんじゃ?
さっきから綺麗に躱されてばかりだ。
フェイントを入れても対処されてしまう。
少々無理をしてでも攻めんとこっちの体力だけ奪われてしまう。

こーなったら捨て身の特攻をかけて隙を作ってやるわい。
同じように攻めてカウンターをわざともらってやる。
きっとさっきと同じ返しをするじゃろうて。
それをもらいながらの一撃を叩き込んでやる!

上段から振り下ろして脇に流されて、手首を返して斧を横に向け地面に跳ねた反動で攻撃を食らいながら横に振りぬく。
よし手応えあった。
さすがに今のは軽かったが一撃入った。
よしこの調子で…

…なぜに今の一撃は捉えたはずなのに服さえ切れておらん!

########

あっぶね~反撃受けるの覚悟で攻撃を組み立てて来たよ。
防刃シャツ着てなかったら結構血が出てただろうね。
さすがに打撃ダメージは食らったけどそのおかげで驚愕した顔してたもんな。

柔道の受け身忘れてるようで身体が覚えてるね~
これからも合気道と柔道の動き使えそうなのは取り入れていくか。

カキーン、ガン、ドン、キーン
は~は~は~
が~ん、ずしっ
ぜ~ぜ~ぜ~

しかしこいつタフだな。
いくら殴っても効いてるのか不安になるな。
ただ大物振り回してるから息も切れてきて限界も近いだろう。

そこからしばらくして2人は肩で息をしながら地面に倒れ込んでいた。
「まったく。おぬしもタフだな。まさかスコップごときにここまでてこずるとは思わなんだ」
「あんたこそここまでタフとは思いませんでしたよ」

2人はお互いの武器に防具の事を質問し合っていた。
ゾックの鎧は案の定物理攻撃軽減の魔法をかけられていた。
いくら殴っても攻撃が効いてなかったようだ。
こっちも防御力は無いが防刃シャツを着ていたのに驚かれていた。

そしてスコップの意外性の話題になりお互いが改造案を出し合うという不思議な流れになっていった。
どうやらゾックは魔法付与や追加スキルの分野で得意なようで俺の素材加工技術に興味を持たれた。
ただ単に加工時の見極めが得意なだけだがそこに興味を示されている。

ある程度意見のやり取りの後ゾックは突然座り直した。
そして見事なまでの土下座を披露していた。
「あんたに惚れた弟子にしてくれ。頼む。」

え~と…
突然言われてもね~
悩んでいると女性陣も面倒なのがきたとばかりの表情をしているが1人不適な笑みを浮かべてる人がいた。
もちろんフーペ様である。

なんかこの人の手の上で転がされてるよな~
ま~しょうがないか。
魔法装備研究するのには近くで見てる方が良いし、でも弟子ってのはな…
さっきもいろいろアイデア出しあえて面白かったしな。
こいつとコンビ組んで制作とかやってみたいと思っちゃったしな。

ひとまずフェルの防具作りを共同でやってみてその結果だな。
「弟子は要りません。とりあえず一緒に作りませんか?」
「ワシも一緒についていって良いのか?」
「とりあえず女王様も来ることだし、話のわかる人が身近に欲しいのもありますからね」

正直なところ女性陣増えすぎて、厳しい事になりそうだから同性で話のわかる人が欲しいのも事実だし、それも面白いよね。
早速ゾックを引き連れて女王様のお古の衣装を見せてもらい、2人で改造談義に花を咲かせました。
上手いことガールズトークの地獄から脱出する方法をゲット出来た気がする。

「これが改造予定の衣装だが、女王より嬢ちゃんに合いそうなデザインでこれをもらっとる」
そう言ってゾックからデザインを見せてもらう。
いつの間にこんなの用意したんだ?
フーペ様俺の趣味覗いてるからな…ある程度合わせてきてるよな。

肩口からバッサリ落としたようで首元はチョーカーのようなホルターネックでありながら、スカートはミニなのだがコルセットから膝ぐらいまでふんわりしたスカートが後ろ半分覆っている。
手には肘が隠れるくらいの手袋で手首には何やらゴツいリングが付いていた。
足も膝も覆うハイソックスのようなもので足首にもリングが付いていた。

ん~フーペ様良いとこついてくるな。嫌いじゃ無いがリングが浮いてるな。
これで防御力はどのくらいあるのやら…今よりは良くなりそうだが所詮布だからな心配だよな。
そんな心を見透かされたのか、ゾックから物理攻撃軽減と魔法軽減の付与が付いており、リングも攻撃の補助が出来、精霊展開により防御にも効果が出るらしい。

そこで防刃シャツの生地を中に使用し効果を上げたいと言われ提供する事になり、デザインからかけ離れないがいろいろ新アイデアを採用しようと話が盛り上がった。
やっぱり共通の事で話が盛り上がれるのは良いよね。
ゾックも子供がいるくらいだから女性に対する考え方も学ぶところがあり頼れそうである。

そこからは酒を飲みながら武器に対する考えや防具など爆裂玉などの新アイテムなど現物見ながらの講義、また黒龍の鉱山で希少な鉱物や鱗や飛膜でテオの装備を作る事などの話でこれも関わることが決まりなぜかフーペ様がデザインすると意気込んでいる。

ゾックは奥さん一筋だから4人には興味は無いそうだが、この4人の装備を作るのに知らない素材を使えそうだという事でずっとついてくるつもりのようだ。
それはそれで良いのかもしれないが…フーペ様とコンビを組んで何かやらかしそうな気配はあるから注意はしとくが、騙されても良いかな?多分趣味の話で盛り上がれるメリットの方が大きそうだ。

そんなこんなで久々に心の底から楽しめる一時を過ごしてるのかもしれない。

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スコップは万能スコップのイメージを普通サイズを想定してます
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