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31ある日の冥界
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「一体我らの世界はどうなるというのだ」
「仕方無かろう。冥王様も壊れた結界の穴埋めにかかりっきりでどうにも動けん」
「それにしてもこの黒き霧はなぜにここまで成長してしまったのだ」
「今まともなのは我らの領地とこの首都のみ」
「いかに我らとてこの霧に飲まれてまともでいれる保証はないからな」
「結界師ですら乗っ取られ行方不明というしな」
「何やら洗脳された者の悪知恵で他国にまで広まっているそうではないか」
「きっと我らの侵略行為と捉えている国もあるだろう」
「ここまで情報も封鎖されるというのもひどいものだな」
「まるで探知も効かないしな」
ここは冥界の首都
冥王の力により難を逃れた唯一の首都
結界師の一族により封印していた混沌が何者かにより暴走させられ冥界に広まってしまった。その混沌に飲まれたものは自我が崩壊し混沌の一部として広まっていった。中には能力のあるものが混沌を飲み込み、より拡げるように行動するもの達が暗躍し今では四天王すら外出禁止となり、首都待機となってしまったのである。
冥王は直属の部下は持たず四天王がそれぞれ分担して管理していた。
1人は人型の種族の統治者。
1人はアンデットの統治者。
1人は魂魄の統治者。
1人は獣の統治者。
4人はそれぞれ独自に動いていたが今回のことをきっかけに初めて連携を考えるようになったのである。
しかしこの黒き霧は魂魄に穢れが入り込み欲望が増幅し身体すら食い尽くす。その後はさらに成長して拡大の一途をたどるのである。
現在は冥王の結界で被害は出なくなったが他国より流れ込む穢れにより成長は止まらないようである。
「この霧の外に誰かいないものかな?」
「竜族とて混沌に巻き込まれているからな」
「エルフすら半壊してると聞いたぞ」
「他にこの霧に対策が取れる種族などいたかな?」
堂々巡りで悩み続ける四天王の皆さんでした。
####
ある日の工房
「嬢ちゃん達すまねーがまたウェイトレスしてくんねいか?」
そう言って土下座しそうな勢いで頼み込んでくる支配人。
今4人娘は工房に留守番させられているのである。ゼットとゾックは生産修理を期待され古城に連れて行かれてしまい、4人はおいて行かれてしまったのである。
何もすることがなくなってしまった4人は、仕方なく支配人の手伝いをしたら、あまりにも評判になり過ぎて4人目当てに来るものが増えすぎてしまったのである。
普段の姿でも評判に良かったのにコスプレなんかをさせてしまったものだから、一目見たさに人が集まりすぎていたのである。
それは男だけでなく女性からも羨望の眼差しでリクエストがたまり、今では人気順にコスプレをするのである。
その大変さを見ていた一部ギルドの女性達も手伝いと称してコスプレをしたのであるがこれがまた美人揃いで拍車をかけてしまったのである。普段と違う姿にギルドのメンバーが可愛いとか綺麗とか言ったのをきっかけに興味のなかった娘もやり始めますます人が集まってしまったのである。
現在は竜人国、獣人国は原因不明で渡航禁止。妖精国も少々騒動があったので警戒態勢。エルフの森もエルフ自体が減ったのと通過拠点で特にやることがない。漆黒の谷も黒龍が休憩中で何もない。常人国は戦闘があったが休戦協定でやることがない。虫の集まる古城に少々護衛がいるが必要はないで傭兵がやる事を無くしてしまっているのである。そこにイベントのように普段見ないキャラがコスプレなんかしてるといえば集まってもしょうがないのかもしれない。
そんなわけで家主のいない工房は、いつしか働く女性達の控え室になってしまったのである。はじめは露天風呂に近く脱衣所代わりだったが水着着用の混浴風呂が災いしのんびり休めないとのことで、支配人が手配し工房の中には小さいながらも簡易的な浴槽が用意されたのである。
ただ単に木を組み立てただけのものに湯を張っているが一度に5~6人入れる程度のサイズはあった。
「ふ~この風呂というものは気持ちのいいものだな~。疲れが取れる」
「本当ですね~」
「極楽じゃの~」
「…ブクブクブク」
「これクーニャ寝るでない。しょうがないやつじゃの~」
そう言いつつ実の娘のように面倒を見てしまうリンドウである。
「あれ?クーニャ少し育ったか?」
「えっ!?うそ~」慌てて心配になり自分の胸と比べるフェルであった。
「お前もこの間あるじ殿に全身触られて育ったのではないか?」
まるで悪代官のようにいいより後ろから鷲掴みにして悪戯するテオであった。
その様子を控え室で覗き見るあるギルドの面々は慌てて自分の胸を触って比べるのであった。
####
冥界
ダッダッダッダ バン!
「お前達感じたか!?」
「あ~あれは我が眷属のようだが魂魄が弱ってる上に穢れた魂魄がくっついているな」
「その穢れを落とさぬことには目覚めぬかもしれんの」
「あの位置なれば協力者を募る希望も持てよう」
「では誰に行かせるかだな」
「我が一族は突破は出来ても対処ができぬ」
「それは私とて対処の術はあっても突破が怪しい」
「では突破が可能なものに対処のできるアイテムを持たせ我らで共同して1人を送ってみてはどうか?」
「ふむ~それで行くしかあるまい」
「しかし離れたら原因のようなものがわかるようになったが別に動いてるなこれはどうする?」
「これは取るほどの能力があるやつなら協力を募ってもよかろう」
こうして冥界より魔力の強いものが派遣される事になった。
冥界の運命を背負い、協力者を探し仲間を救うために、1人選ばれたのである。
?「それでは行ってまいります」
まさかの四天王総出の見送りである。情報収集、仲間救助、協力依頼とやることは沢山あるが責任の重大さは承知している。四天王一人一人の思惑も個別に依頼を受けているが第一は冥界の復活である。
四天王が手を取り合い1つの事に取り組む冥界にとって初めての試みになるのである。
「仕方無かろう。冥王様も壊れた結界の穴埋めにかかりっきりでどうにも動けん」
「それにしてもこの黒き霧はなぜにここまで成長してしまったのだ」
「今まともなのは我らの領地とこの首都のみ」
「いかに我らとてこの霧に飲まれてまともでいれる保証はないからな」
「結界師ですら乗っ取られ行方不明というしな」
「何やら洗脳された者の悪知恵で他国にまで広まっているそうではないか」
「きっと我らの侵略行為と捉えている国もあるだろう」
「ここまで情報も封鎖されるというのもひどいものだな」
「まるで探知も効かないしな」
ここは冥界の首都
冥王の力により難を逃れた唯一の首都
結界師の一族により封印していた混沌が何者かにより暴走させられ冥界に広まってしまった。その混沌に飲まれたものは自我が崩壊し混沌の一部として広まっていった。中には能力のあるものが混沌を飲み込み、より拡げるように行動するもの達が暗躍し今では四天王すら外出禁止となり、首都待機となってしまったのである。
冥王は直属の部下は持たず四天王がそれぞれ分担して管理していた。
1人は人型の種族の統治者。
1人はアンデットの統治者。
1人は魂魄の統治者。
1人は獣の統治者。
4人はそれぞれ独自に動いていたが今回のことをきっかけに初めて連携を考えるようになったのである。
しかしこの黒き霧は魂魄に穢れが入り込み欲望が増幅し身体すら食い尽くす。その後はさらに成長して拡大の一途をたどるのである。
現在は冥王の結界で被害は出なくなったが他国より流れ込む穢れにより成長は止まらないようである。
「この霧の外に誰かいないものかな?」
「竜族とて混沌に巻き込まれているからな」
「エルフすら半壊してると聞いたぞ」
「他にこの霧に対策が取れる種族などいたかな?」
堂々巡りで悩み続ける四天王の皆さんでした。
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ある日の工房
「嬢ちゃん達すまねーがまたウェイトレスしてくんねいか?」
そう言って土下座しそうな勢いで頼み込んでくる支配人。
今4人娘は工房に留守番させられているのである。ゼットとゾックは生産修理を期待され古城に連れて行かれてしまい、4人はおいて行かれてしまったのである。
何もすることがなくなってしまった4人は、仕方なく支配人の手伝いをしたら、あまりにも評判になり過ぎて4人目当てに来るものが増えすぎてしまったのである。
普段の姿でも評判に良かったのにコスプレなんかをさせてしまったものだから、一目見たさに人が集まりすぎていたのである。
それは男だけでなく女性からも羨望の眼差しでリクエストがたまり、今では人気順にコスプレをするのである。
その大変さを見ていた一部ギルドの女性達も手伝いと称してコスプレをしたのであるがこれがまた美人揃いで拍車をかけてしまったのである。普段と違う姿にギルドのメンバーが可愛いとか綺麗とか言ったのをきっかけに興味のなかった娘もやり始めますます人が集まってしまったのである。
現在は竜人国、獣人国は原因不明で渡航禁止。妖精国も少々騒動があったので警戒態勢。エルフの森もエルフ自体が減ったのと通過拠点で特にやることがない。漆黒の谷も黒龍が休憩中で何もない。常人国は戦闘があったが休戦協定でやることがない。虫の集まる古城に少々護衛がいるが必要はないで傭兵がやる事を無くしてしまっているのである。そこにイベントのように普段見ないキャラがコスプレなんかしてるといえば集まってもしょうがないのかもしれない。
そんなわけで家主のいない工房は、いつしか働く女性達の控え室になってしまったのである。はじめは露天風呂に近く脱衣所代わりだったが水着着用の混浴風呂が災いしのんびり休めないとのことで、支配人が手配し工房の中には小さいながらも簡易的な浴槽が用意されたのである。
ただ単に木を組み立てただけのものに湯を張っているが一度に5~6人入れる程度のサイズはあった。
「ふ~この風呂というものは気持ちのいいものだな~。疲れが取れる」
「本当ですね~」
「極楽じゃの~」
「…ブクブクブク」
「これクーニャ寝るでない。しょうがないやつじゃの~」
そう言いつつ実の娘のように面倒を見てしまうリンドウである。
「あれ?クーニャ少し育ったか?」
「えっ!?うそ~」慌てて心配になり自分の胸と比べるフェルであった。
「お前もこの間あるじ殿に全身触られて育ったのではないか?」
まるで悪代官のようにいいより後ろから鷲掴みにして悪戯するテオであった。
その様子を控え室で覗き見るあるギルドの面々は慌てて自分の胸を触って比べるのであった。
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冥界
ダッダッダッダ バン!
「お前達感じたか!?」
「あ~あれは我が眷属のようだが魂魄が弱ってる上に穢れた魂魄がくっついているな」
「その穢れを落とさぬことには目覚めぬかもしれんの」
「あの位置なれば協力者を募る希望も持てよう」
「では誰に行かせるかだな」
「我が一族は突破は出来ても対処ができぬ」
「それは私とて対処の術はあっても突破が怪しい」
「では突破が可能なものに対処のできるアイテムを持たせ我らで共同して1人を送ってみてはどうか?」
「ふむ~それで行くしかあるまい」
「しかし離れたら原因のようなものがわかるようになったが別に動いてるなこれはどうする?」
「これは取るほどの能力があるやつなら協力を募ってもよかろう」
こうして冥界より魔力の強いものが派遣される事になった。
冥界の運命を背負い、協力者を探し仲間を救うために、1人選ばれたのである。
?「それでは行ってまいります」
まさかの四天王総出の見送りである。情報収集、仲間救助、協力依頼とやることは沢山あるが責任の重大さは承知している。四天王一人一人の思惑も個別に依頼を受けているが第一は冥界の復活である。
四天王が手を取り合い1つの事に取り組む冥界にとって初めての試みになるのである。
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