おっさん鍛冶屋の異世界探検記

モッチー

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50原因究明

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なんか俺は随分と寝たままでみんなに迷惑をかけたようだ。クーニャを助ける事しか考えてなかったが俺は死にかけて全滅の危機まで作ったらしい。テオとフェルが元気で指揮してくれ、危機を脱したようだがリンドウもボロボロ、クーニャも起きない、たまもも力を使いすぎて倒れるほど無理をさせたようだ。
各ギルドのみんなも随分と無駄な時間を過ごしたようで申し訳なくなるがこの場に来て黒い霧の耐性がついたらしい。今後を考えると得したと言っている。
女性は黒龍の胸当ての情報が得したとそれだけでお釣りがくるらしい。後日俺自らみんなの武器をメンテナンスくらいはしてあげないといけなく思っている。

そして俺が1番驚いたのがクーニャとたまも。見事に良い女になった。二人とも自由に変身出来るようでクーニャはいつもの黒猫と豹に変身出来る。それにしてもお母さんそっくりになった。姉妹と言っても驚かないぐらい、二人とも美人さんになったもんだ。そしてもう一人、たまもはまったくの別人。基本狐さんなのだが尻尾がいっぱい。まだ全部出てないらしいがそれでも7本は凄い。あの柔らかそうな尻尾をモフモフしたいが回りの目が怖い…変身の方は幼女から大人まで自由に変えられ妖狐の名の通りに妖術幻術などが得意なようだ。困ったのがその口調…相変わらずパパと言ってくる…大人の姿で…回りの視線が痛い…

「初めは幼女だから違和感なかったけど、あの姿でパパはいかがわしい事してんじゃないか?」
「悔しいわねあんなに美人になるなんて…しかも猫ちゃんの方も大人に育ってるし」
「それにしてもこいつはどこでこんなに良い女にばかり拾ってくるんだ?」
「そうだよそこだよ。あとで聞きに行かないと」
「この娘達の衣装もこいつが作るんだろ?完全に趣味の世界じゃないか」

皆さんわざと聞こえるように言ってませんか?
確かに装備は作っとりますが…想定外な事起きてるんですよね…
リンドウは着物ボロボロで着るものなく浴衣だし、クーニャは捕まってた時に黒いビキニの水着だし、たまもは自分で持ってたのか巫女でしょ。テオは革ジャンだし、フェルは貴族の娘みたいに見えるような衣装だし…趣味って言われて否定が出来ない…
しかしクーニャの装備は探さないとな…せめて竜牙手甲は取り返さないとな…忍び装束は…サイズ合うのか?作り直すしかないか?

ガンマ「おい色男また増やしたな~それで今度は何処に女漁りに行くんだ?」
なぎさ「私も聞きた~い。ゼットくんのコスプレ製作もみた~い。私も着た~い」
俺「ちょっとコスプレって」
ゴール「あの娘の衣装考えればきっと売り出してくれるだろう」
アテネ「ではベルばらのような装備も可能になりますかね?」
ムサシ「アテネのところ薔薇騎士団だもんなみんなで統一したいだろう」
あやめ「なぎさにとんでもないもの強制で制服にされそうで怖い」
ナタリー「私はちょこちょこおこぼれ貰えれば良いかな」
メグ「そろそろ魔法使いも~検討してもらえると~」

俺「あの~作るにも強度のある糸があるけど蜘蛛の糸で、採取量が全然ないから量産は無理だろう。無骨な金属製が無難じゃないか?」

この余計な一言が火をつけてしまった。
蜘蛛の糸があれば良いなら採取するって女性陣が燃えてしまった。強くてでも可愛さを追求したいようだ。早速採取しに行くそうだ。巻き込まれた男性陣は白い目で見てくる。

俺はクーニャの装備を探索にしてから猫人族に挨拶しないと動けないと言っても集めて待ってるって聞かない…
は~ここまで協力してくれたんだ。諦めるしかないかな…

そんなわけで龍脈から帰った後、再度クーニャと戦った洞窟に行き探索した。ここは俺たちが重傷を負った事で立ち入り禁止になっていた。ここは魔石を生み出す仕組みがあって囚われたら自分では対処出来ないだろうと禁止にしたようだ。ただ調べないわけには行かないという事で依頼という形で任された。

何箇所か見て回り、魔石の製造場所には洗脳用と生み出したのが残っていた。たまもが呪符を使い何処から出したのか死神の鎌みたいなので浄化していた。

浄化された魔石は透明になり、持ち帰る事にした。

そしていよいよ戦闘場所に着くとあの時のままである。さすがにネズミは居ないが骨だけは残っていた。
洗脳はされていたが記憶のあるクーニャは自分で俺を刺した場所についた事で精神が不安定になったが、お母さんが予想外のスパルタで泣いてる暇があるなら自分のした結果を見て精神を強く持ちなさい。また同じ事をしたいの?と叱責して無理やり立ち直らせた。それを聞いてた他の娘達もなぜかダメージ受けていた。しかし何か吹っ切れたのかみんなの顔つきが変わっていた。ルーシアさんに感謝である。

そしてクーニャの記憶を頼りに隠し扉を開けるとそこには世にもおぞましい光景が広がっていた。
魔石で無理やり魔力を上げたと思われる魔獣や亜人の皮を剥がされた死体が散乱していた。なんとなくやりたい事がわかってしまった。

魔力の高い個体は身体も何かしらの能力があると考えられ、それをおそらく武器や防具に使う気でいたのだろう。
カタッ
奥で何か動く音がした。皆瞬時に警戒態勢。忍びの能力を使ってクーニャが先行した。ところがすぐ駆け寄り何かを助け起こした。その様子を見て俺も駆け寄る。そこに居たのは既に内臓がないであろう狐の尻尾の生えた子…

「貴女が来てからやっと地獄から解放されたわ。でもこんな石のためにまだ死ねないの。お願いこの石をみんなの敵討ちに使ってくれない?それと嫌かもしれないけど、せっかくだから私の尻尾も持って行って何かの役に立つわ」

そう言うと自らの魔石を引き抜きクーニャへ渡し、息絶えた。渡された魔石は身体の中に溶け込んでいった。
探索を再開し、素材は軒並み持ち出された後だったがクーニャの手甲だけは回収できた。

探索を終えるとたまもが何処からともなく錫杖を取り出しふるうと肉体から光る玉が飛び出し何処かへ飛んでいった。また札を取り出し何か唱えると身体は燃えて消えた。たまもなりの弔いなのだろう。
この子の事がまだわかってないが感謝した。

俺たちの敵はどうやらとんでもない事を平気で出来る団体のようだ。常識は通じない相手と認識して洞窟を後にした。
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