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3話 信じられない呼び出し
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「では、お入りくださいませ」
「は、はい……ありがとうございます」
私は宮殿内で働いている使用人に連れられて、アリューゼ・クローンズ第一王子殿下の私室の前に立っていた。まさか、アリューゼ様の方から呼び出しが来るなんて思わなかった。
幼馴染……と言えば聞こえは良いけれど、身分は相当に違うのだし驚きしかない。ちなみに当時、ジスタード様との交流はあまりなかった。
「し、失礼致します、アリューゼ・クローンズ王子殿下。エリーゼ・ラクドアリン参りました……!」
「ああ、入ってくれ」
「失礼致します」
中へ入ると豪華絢爛な内装が私の視界に入って来た。流石は第一王子殿下の部屋だ……装飾品からして、私の私室のそれとはレベルが違う。
「久しぶりだな、エリーゼ。元気にしていたか?」
「はい、アリューゼ様。アリューゼ様こそ、お元気でしたでしょうか?」
「そうだな、元気ではあった。手のかかる弟達が居るから苦労もあったがな」
「あ、あはは……なるほど」
私は愛想笑いをするしかなかった。アリューゼ様の言っている、手の掛かる弟の一人とは最近まで婚約をしていたのだから……何と返せば良いのか分からない。アリューゼ様もそれは分かっているのか、少し笑っているようだった。
「済まないな、エリーゼ。君にとっては酷な表現だったか」
「いえ、そんなことは……ありません」
「いや、話には聞いているが、第二王子であるジスタードの行ったことは許されることではない。今日はその謝罪をする為に、君に来てもらったのだ。まずは、私から謝罪をさせて欲しい。済まなかった」
「いえ……ありがとうございます」
アリューゼ様はソファから立ち上がって、しっかりとした謝罪を私に行った。本来であればアリューゼ様が謝ることではないと思うのだけれど、これは彼なりのケジメなのだろう。
「さて、弟にも続けて謝罪をさせたいところではあるが、あいつは現在で払っていてな」
「そうなのですか?」
「ああ、今度のパーティーの主催という立場になっている」
「パーティーの主催……」
あれ、なんだかとっても悪い予感がするのは気のせいだろうか? いえ、私にとっての悪い予感ではなくて……。
「16歳という年齢を考慮しても、まだまだ遊びたいという婚約破棄の理由など、言語道断だ。ジスタードには……自らが主催するパーティーで、自分のやったことを反省し、しっかりとエリーゼに謝罪させるつもりだ」
「あ、アリューゼ様……!? それは……」
凄いことを聞いた気がする。それはジスタード様にとって、どれほどの屈辱になるのか見当も付かないわ。でも、第二王子殿下である彼を心から反省させる為には、そのくらいのことが必要なのかもしれない……。
「は、はい……ありがとうございます」
私は宮殿内で働いている使用人に連れられて、アリューゼ・クローンズ第一王子殿下の私室の前に立っていた。まさか、アリューゼ様の方から呼び出しが来るなんて思わなかった。
幼馴染……と言えば聞こえは良いけれど、身分は相当に違うのだし驚きしかない。ちなみに当時、ジスタード様との交流はあまりなかった。
「し、失礼致します、アリューゼ・クローンズ王子殿下。エリーゼ・ラクドアリン参りました……!」
「ああ、入ってくれ」
「失礼致します」
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「そうだな、元気ではあった。手のかかる弟達が居るから苦労もあったがな」
「あ、あはは……なるほど」
私は愛想笑いをするしかなかった。アリューゼ様の言っている、手の掛かる弟の一人とは最近まで婚約をしていたのだから……何と返せば良いのか分からない。アリューゼ様もそれは分かっているのか、少し笑っているようだった。
「済まないな、エリーゼ。君にとっては酷な表現だったか」
「いえ、そんなことは……ありません」
「いや、話には聞いているが、第二王子であるジスタードの行ったことは許されることではない。今日はその謝罪をする為に、君に来てもらったのだ。まずは、私から謝罪をさせて欲しい。済まなかった」
「いえ……ありがとうございます」
アリューゼ様はソファから立ち上がって、しっかりとした謝罪を私に行った。本来であればアリューゼ様が謝ることではないと思うのだけれど、これは彼なりのケジメなのだろう。
「さて、弟にも続けて謝罪をさせたいところではあるが、あいつは現在で払っていてな」
「そうなのですか?」
「ああ、今度のパーティーの主催という立場になっている」
「パーティーの主催……」
あれ、なんだかとっても悪い予感がするのは気のせいだろうか? いえ、私にとっての悪い予感ではなくて……。
「16歳という年齢を考慮しても、まだまだ遊びたいという婚約破棄の理由など、言語道断だ。ジスタードには……自らが主催するパーティーで、自分のやったことを反省し、しっかりとエリーゼに謝罪させるつもりだ」
「あ、アリューゼ様……!? それは……」
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