幼馴染達にフラれた俺は、それに耐えられず他の学園へと転校する

あおアンドあお

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第四章 ダンジョン探索テスト

1話・噂の伝達の速さ

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お昼休みの学園食堂にて、スズ先輩とルル先輩から同時に告白をされて
しまったあの時間から幾数時間後。


最後の授業も何とか無事に終わり、下校の時間がやって来た。



「ああ、やっと来た!もう遅いぞ、ザック!」

「おかげで足が棒になるところだったよ~!」

「ゴメン、ゴメン。少しトラブっちゃってさぁ~!」

学園の校門前で俺と一緒に帰ろうと待ち合わせをしていたエレアと
フローラに駆け寄って行き、苦笑をこぼしつつ遅れた事をペコペコと
頭を下げて詫びる。

急いで帰ろうとはしたんだけど、スズ先輩とルル先輩がそれを邪魔する様に
中々放してくれなくってさぁ。

遅れてきた理由には、そんな訳があるのだが。

しかし遅れた理由は話さない。

きっと話すと、絶対に面倒な事になり――――

「トラブル?ああ、はいはい。例の先輩達の告白事件の事でですかな?」

「―――はう!?」

「スズ先輩とルル先輩かぁ。いやはや、ド凄い人達に惚れられたものだ
わね、ザックってばさ♪」

「――はう!?」

隠そうとした面倒ごとだったが、エレアとフローラの二人は、さも知って
いて当たり前だという顔をし、俺が遅れてきた理由を代わりに口にする。

「へ?え??ど、どういう事???な、なんでその事をエレアとフローラが
知っているんだっ!?」

俺はなんでだよという顔でビックリしてしまう。

「何を言うかと思えば。わたし達が知っていて当然でしょう!」

「いや、だからなんでだよ!?」

「うふふ。いいこと、ザック。噂好きどもの伝達情報網の速さは凄まじいの!
特に色恋関係の情報はねぇっ!」

「そうそう。あんな白昼堂々、二人の乙女から情熱的な愛の告白をされて
いるんだよ。そんな連中の噂が私達の間で立たない方が逆におかしい話だよ♪」

エレアとフローラがうんうんと頭を下げながら、噂好きを舐めんなよと、
ザックを窘める。

「でもよりにもよって、あのスズ先輩にルル先輩から、更に同時に告白を
受けちゃうとはねぇ……」

「ホントホント。ザックたら、これまたトンでもない事をやらかしちゃった
よねぇ~!」

フローラとエレアが昼間の食堂での一件...スズ先輩とルル先輩との経緯を
全部知っているようだった。

「マ、マジかよ。そんなレベルで俺達の事が伝わっているのか…」

俺はその事実に目を大きく見開き、ただただ驚いてしまう。

「ま、知れ渡るのが早いの当たり前だと思うけどね。だってあの先輩達って、
このエクトス学園じゃ超有名人で超人気者なんだからさ!その先輩達から
同時に告白された男がいるともなれば、その情報がエクトス学園中を
流れ回るに決まってるじゃないの!」

「そ、そうなんだ?や、やっぱり超の付く程の人気者なんだね、スズ先輩と
ルル先輩って?」

「然もありなんだよ!あのルックスだけでも十分人気者になり得るというのに、
性格も明るく、人付き合いも良く、そして後輩思いときたもんだ。それに
付け加えて、戦闘能力もずば抜けて凄いんだからあの二人っ!」

フローラはビシッと人差し指を突き付け、更に話を続ける。

「いや~もうホント。私達後輩の憧れる先輩の中でも、特にスズ先輩と
ルル先輩の二人は別格中の別格で、常にトップに君臨し者なんだからっ!
ハァ~~マジ素敵です♪」

フローラはスズ先輩とルル先輩の偉大さを矢継ぎ早で淡々と語った後、
恍惚な表情瞳をキラキラと煌めかせている。

「そんな憧れの先輩達から告白をされるだなんて......ザック、あなたって
一体何者なのよ?も、もしかして物凄い能力の持ち主とかっ!?」

フローラが眼鏡をキラリと光らせ、俺の顔を見てきた。

「ちち、違う、違う!お、俺の能力は普通以下の平凡並みだよっ!」

そんな表情を見せてくるフローラに、俺は慌て様な態度で首をブルブルと
何度も左右に素早く振って、それを全力で否定する。

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