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第7話 初クエストを受ける
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「これにて冒険者登録が完了です。お疲れ様でした。持ち込み頂いた素材等に関しては明日に結果とその金額渡すことになります。」
受付はトーマに新たなギルドカードを渡す。そこにはGとつけられており従魔の欄もありレイちゃんとルルがしっかり記入されていた。
「うーー、またギルドカードを手にする時が来たなんて。」
トーマは再びギルドカードを持つことが相当嬉しい様子。ギルドカードはギルドにて回収されるためトーマは一度以前のギルドカードをギルドに渡したのである。
「ピーピー♪」
「プーニプーニ♪」
従魔2匹ともそのトーマの様子におめでとうとジャンプして祝う。トーマの目にはうっすらと涙が浮かび上がっていた。希望に満ちて冒険者になったのに弱いとパーティーを追放され自らの意思でやめた。そんな彼がまた冒険者になれたのはもう感動と言えるレベルではなくなっていた。
「水を指すようで申し訳ありませんが、この後はどうなされますか?」
「あ、すいません。今日はクエストを一つか二つほど受けます。」
「わかりました。ではこちらからお選びください。」
提示されたクエストはゴブリン討伐や薬草探しなどの冒険者なりたてに何が冒険者の仕事かというのを教えるようなものばかりである。
「それじゃあこのゴブリン10匹の討伐してきます。」
「かしこまりました。」
トーマはゴブリンの依頼を選んだ。理由はゴブリンを知っているからである。彼にはあまり薬草の知識がなく見分け方もわからない。
「それじゃあ行こうかレイちゃん、ルル。」
トーマの態度は変わることはない。たとえ伝説クラスの従魔だと知っても彼にとっては大切な仲間、家族のようなものに変わりはないからだ。
仲間に弱いと追い出されたからこそ彼は本当の仲間を大事にする。
~~~~~~~~
「うーーん、どこにいるんだろう?」
トーマ達は街を出てゴブリンが目撃された場所に向かっている途中だった。しかし、彼には索敵能力がなくゴブリンの居場所は見当がつかない。
ちょいちょい、
「ん?レイちゃんどうしたの?」
レイちゃんは下から触手を伸ばしてトーマの服の裾をひっぱる。トーマはレイちゃんの方に視線を向けるとある方角を指していた。
「そっちの方に行けばいいのかな?」
「プニュン」
レイちゃんはそうだと言わんばかりに跳ねる。ルルも特に何も言うことなくトコトコと着いていく。
「ギャアギャア!!」
レイちゃんに指示されてからわずか10分足らずでゴブリンを見つけた。
「すごいよレイちゃん。それじゃあ後は……」
「ピールーー!」
ルルが大きく鳴くとゴブリン達の中心に大きな竜巻が現れゴブリンを一掃した。レイちゃんはそれ見るとぴょーんと飛び出して体を伸ばしゴブリンを取り込み始めた。
「あ、レイちゃん。耳だけは残しておいてね。それと魔石以外なら食べていいよ。」
ゴブリン討伐の証明には耳が必要となる。そのためトーマはレイちゃんに指示出す。
「う……」
「女の子!?大丈夫か!!」
トーマはゴブリン(死体)の近くに倒れていた女の子に駆け寄った。
「血は流れてないけど腕とかに打撲の痕が残ってる。ゴブリン達にやられたのか。」
彼女がなぜかのような場所にいるかはわからないが、気絶しているためこのゴブリンに襲われたというのはトーマでも感づいた。
「どうしよう、薬草を使うわけにもいかないし八方塞がりだ。」
ここに来る途中にもレイちゃんが薬草やら果物を採っていたが生の状態ではよう使えない。薬草はポーションなど液体や固形の薬品にすることによって初めて使える。
もちろん噛めばそれなりに効能は得られるがその少女は気絶しているためできない。
「ピイー、」
「うん、ルルどうかした……え!?」
ルルはトーマと倒れている少女の方にトコトコと近づく。そしてルルは羽を少女の方にかざす。すると白と黄色の淡い光が少女を包み込んだ。
「う…ここは?」
「気づいた!?ってことは今のはヒール!?」
「誰!?怪しい人?」
「や、え、違うよ俺は君を……」
「いやー、来ないで!」
起き上がると少女はトーマを見て怪しい人だと勘違いし始めた。17歳で普通に若者ではあるが森の中、その上倒れていたとなれば目の前の男の人を怪しんでもおかしくはないしむしろ普通の反応だ。
ピョーン、シュパ!
「うわ、この子可愛い!」
レイちゃんが少女の方にぴょーんと跳ねてアタックした。恐々としていた少女はレイちゃんに触れるとその緊張もほぐれた。
「ピイー♪」
「ん?うわーー、すごいふわっふわ!」
ルルも羽を伸ばして彼女の頭にポンポンと乗せる。彼女の顔には不安のふの字もない様子だ。
「この2匹の可愛さには敵わないな。」
そんなことを思うトーマ。モンスターがあふれる森であるがそこの空間だけは憩いの場となっていた。
~~~~~~~~
「えっと、助けてくれてありがとうございます。すいませんいきなり疑ってしまって。」
「いや気にしなくていいよ。それよりなんで君はここにいたの?」
「えっと、実は薬草を採りに来てて。お父さんが病気になっていてそれで、」
「わかった。ところでそれはどんな薬草なの?」
「えっとね、これ!」
彼女はカバンの中に入っている一本の薬草を取り出しトーマ達に見せつけた。
「あ……それってレイちゃんが持ってたよね。」
レイちゃんは体を震わせて体からいくつもの同じ薬草を吐き出し彼女に渡す。
「俺たちはいいからよかったら使ってくれないか。」
「ありがとう。私はソフィア。」
「俺はトーマ、こっちのハーピーの子はルル、こっちのスライムはレイちゃんだ。」
「ピイーー♪」
「プニョン♪」
受付はトーマに新たなギルドカードを渡す。そこにはGとつけられており従魔の欄もありレイちゃんとルルがしっかり記入されていた。
「うーー、またギルドカードを手にする時が来たなんて。」
トーマは再びギルドカードを持つことが相当嬉しい様子。ギルドカードはギルドにて回収されるためトーマは一度以前のギルドカードをギルドに渡したのである。
「ピーピー♪」
「プーニプーニ♪」
従魔2匹ともそのトーマの様子におめでとうとジャンプして祝う。トーマの目にはうっすらと涙が浮かび上がっていた。希望に満ちて冒険者になったのに弱いとパーティーを追放され自らの意思でやめた。そんな彼がまた冒険者になれたのはもう感動と言えるレベルではなくなっていた。
「水を指すようで申し訳ありませんが、この後はどうなされますか?」
「あ、すいません。今日はクエストを一つか二つほど受けます。」
「わかりました。ではこちらからお選びください。」
提示されたクエストはゴブリン討伐や薬草探しなどの冒険者なりたてに何が冒険者の仕事かというのを教えるようなものばかりである。
「それじゃあこのゴブリン10匹の討伐してきます。」
「かしこまりました。」
トーマはゴブリンの依頼を選んだ。理由はゴブリンを知っているからである。彼にはあまり薬草の知識がなく見分け方もわからない。
「それじゃあ行こうかレイちゃん、ルル。」
トーマの態度は変わることはない。たとえ伝説クラスの従魔だと知っても彼にとっては大切な仲間、家族のようなものに変わりはないからだ。
仲間に弱いと追い出されたからこそ彼は本当の仲間を大事にする。
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「うーーん、どこにいるんだろう?」
トーマ達は街を出てゴブリンが目撃された場所に向かっている途中だった。しかし、彼には索敵能力がなくゴブリンの居場所は見当がつかない。
ちょいちょい、
「ん?レイちゃんどうしたの?」
レイちゃんは下から触手を伸ばしてトーマの服の裾をひっぱる。トーマはレイちゃんの方に視線を向けるとある方角を指していた。
「そっちの方に行けばいいのかな?」
「プニュン」
レイちゃんはそうだと言わんばかりに跳ねる。ルルも特に何も言うことなくトコトコと着いていく。
「ギャアギャア!!」
レイちゃんに指示されてからわずか10分足らずでゴブリンを見つけた。
「すごいよレイちゃん。それじゃあ後は……」
「ピールーー!」
ルルが大きく鳴くとゴブリン達の中心に大きな竜巻が現れゴブリンを一掃した。レイちゃんはそれ見るとぴょーんと飛び出して体を伸ばしゴブリンを取り込み始めた。
「あ、レイちゃん。耳だけは残しておいてね。それと魔石以外なら食べていいよ。」
ゴブリン討伐の証明には耳が必要となる。そのためトーマはレイちゃんに指示出す。
「う……」
「女の子!?大丈夫か!!」
トーマはゴブリン(死体)の近くに倒れていた女の子に駆け寄った。
「血は流れてないけど腕とかに打撲の痕が残ってる。ゴブリン達にやられたのか。」
彼女がなぜかのような場所にいるかはわからないが、気絶しているためこのゴブリンに襲われたというのはトーマでも感づいた。
「どうしよう、薬草を使うわけにもいかないし八方塞がりだ。」
ここに来る途中にもレイちゃんが薬草やら果物を採っていたが生の状態ではよう使えない。薬草はポーションなど液体や固形の薬品にすることによって初めて使える。
もちろん噛めばそれなりに効能は得られるがその少女は気絶しているためできない。
「ピイー、」
「うん、ルルどうかした……え!?」
ルルはトーマと倒れている少女の方にトコトコと近づく。そしてルルは羽を少女の方にかざす。すると白と黄色の淡い光が少女を包み込んだ。
「う…ここは?」
「気づいた!?ってことは今のはヒール!?」
「誰!?怪しい人?」
「や、え、違うよ俺は君を……」
「いやー、来ないで!」
起き上がると少女はトーマを見て怪しい人だと勘違いし始めた。17歳で普通に若者ではあるが森の中、その上倒れていたとなれば目の前の男の人を怪しんでもおかしくはないしむしろ普通の反応だ。
ピョーン、シュパ!
「うわ、この子可愛い!」
レイちゃんが少女の方にぴょーんと跳ねてアタックした。恐々としていた少女はレイちゃんに触れるとその緊張もほぐれた。
「ピイー♪」
「ん?うわーー、すごいふわっふわ!」
ルルも羽を伸ばして彼女の頭にポンポンと乗せる。彼女の顔には不安のふの字もない様子だ。
「この2匹の可愛さには敵わないな。」
そんなことを思うトーマ。モンスターがあふれる森であるがそこの空間だけは憩いの場となっていた。
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「えっと、助けてくれてありがとうございます。すいませんいきなり疑ってしまって。」
「いや気にしなくていいよ。それよりなんで君はここにいたの?」
「えっと、実は薬草を採りに来てて。お父さんが病気になっていてそれで、」
「わかった。ところでそれはどんな薬草なの?」
「えっとね、これ!」
彼女はカバンの中に入っている一本の薬草を取り出しトーマ達に見せつけた。
「あ……それってレイちゃんが持ってたよね。」
レイちゃんは体を震わせて体からいくつもの同じ薬草を吐き出し彼女に渡す。
「俺たちはいいからよかったら使ってくれないか。」
「ありがとう。私はソフィア。」
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「ピイーー♪」
「プニョン♪」
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