愛人少年は王に寵愛される

時枝蓮夜

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深夜の交わり

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「嫌か?」

  そう問いつつ、陛下へいかの指が蕾をくぐり抜けて浅い部分を擦る。それだけで背中がぞわりと粟立つ。前も熱を集め始める。

  陛下へいかは僕と体の上下を入れ替えると、唇を重ねて来られた。

「ん、ふ…うっ。はあ、うんんっ」

「そうだ。もっと舌を絡めて…、ん」

  唾液が流し込まれ、奥まで舌を擦って口の中をかき回され…。とろんと蕩ける意識の中、言われるままに応える。その間も蕾を解す指技は休まず施されている。

「ふっあ、へ、いかぁ。も、おかしくなるぅ」

  陛下へいかは耳たぶを甘々とまれながら、掠れた声で「抱いても良いか?」と問われる。僕は素直に答えた。

「はい…」

◇◇◆

  陛下へいかは体の位置をずらすと、僕の左の乳首にキツい口吸いを落とされる。たまらず甘い声が漏れるが、ちうっと吸われたかと思えば根元に歯を立てられる。そのままさらに舌が絡められ、レロレロと転がし押し潰しとまだ立ちきらないそれをもてあそばれる。
  それよりも感度の高いお互いの立上がったペニスを擦り合わされ、あっけなく射精までさせられてしまった。

「あぁぁあ…、あぁ…、はあっ、はあ」

  イッた余韻に浸っている間に、オイルをまとった二本の指がくちゅりと音をたてて蕾を押し開く。 
  まだ感度の高い体はふるりと震えるものの、きゅううっと挿し込まれた指を吸い上げる。

  ちゅぽっという音をたてて指が引き抜かれると、緩くなった蕾の真ん中。窄まりに熱い楔があてられ、ずぶずぶと体内に埋め込まれる。

「あっ、あぁっ、ふと…いぃ」

  僕はまだ慣れない大きく押し開かれる感覚に、イヤイヤと首を振る。

「ああ、早く私の形を覚えるが良い。ほら」

  ぶちゅんっと熱く硬い、太い物がアナルを穿つ。みっちりと陛下へいかのペニスの根本から鈴口までが、僕のアナルをその形に変形させて。

「ひぁ…っ」

  腰を掴まれ、ぐっと一息にまだ擦られる事に覚束ない粘膜を磨り上げられる。ぶちゅりと淫らな水音を立てて深く繋がった。
  陛下へいかは腕を僕の肩へまわしながら、しっかり重なって来られた。擦られ方が変わり、これはこれで良い具合なんだけど…。

「奥まで届かぬから、中がうねって物欲しそうだな」

  言い当てられ、かあっと全身が赤くなるのが分かる。ゆったりと腰が上下に蠢き、甘い小さな波が更に肌を赤く染めて行く。
  いつしか両足首を捕まれ、ばちゅばちゅと腰を打ちつけられて喘がされる。
  しっかりふくらんだ亀頭が、ずっずっと未熟な前立腺を擦る。その刺激は腰から頭から思考を溶かす。ぐずぐずに、擦るほどに。

「あっ、あっ?!イくっ、イっちゃうぅっ…!」

  腰にぞわりとした波がたまり、ペニスには熱が集まっている。腰を打ちつけられるのも、そのため体が揺さぶられてペニスまで揺れるのも気持ち良い。もう何も考えられない。

◇◇◆

  陛下へいかの望まれるまま、前から、後ろから、横からと何度も何度も愛でられ終わった頃にはすっかり朝になっていた。

  水を飲み、しばらく陛下へいかの腕に抱かれて休む。そっと口づけが額に落とされた。

「体は浄めておく。眠っていてもかまわぬぞ」

  腰も立たぬだろうからな、と苦笑いなさりながらそっと腰を撫でて下さるのが何だか幸せだ。

  朝まで抱かれ、何度もイって力の入らない体で何とか頷く。
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