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2章 仕事仲間が出来ました。

第7話 ブラック企業にはしませんよ!

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 「分かりました、……と言っても食事の件はともかく洗濯は……作業着ならまだしも下着の洗濯は流石に私も出来ませんよ?」

 「……俺も流石に若い娘に使用済みの下着を洗わせたいとは思わん。下着くらいなら俺でも何とかなるだろう、……多分」

 少し目を泳がせる辺り少々不安だけど、洗濯機もない中で男の一人暮らしならまぁ洗濯なんか行き届かなくても仕方ない……のか?

 洗濯はともかく人が増えたなら衣服も必要だよね。
 ……羊を飼う予定だとはいえ、ここは常に春の陽気。

 冬や秋の畑のハウスの中ならそれも必要だろうけど、他でウール製の服なんか着て仕事なんかしたらあっという間に汗でびちょびちょになる事間違いなし。

 「やっぱり綿とか麻とか必要だよね」

 よし、新しく入れた動物の世話に慣れたら今度はその辺りを充実させよう。

 「取り敢えずこれでオリエンテーションは終わり。この後7日~14日程度を研修期間として今ある仕事に慣れてちょうだい」

 「了解した」
 「それじゃシャワーでも浴びて来て。その間に夕飯作るから、共同ダイニングに来てね」
 「ああ」

 さて、何を作るかなー?

 あの人、甘い果物に泣く程感動してたし、さつまいもやかぼちゃなんか食べたらどうなるんだろう?
 よし、牛肉とかぼちゃの甘辛炒めをメインにして……、きゅうりの酢漬けとスープに白米。デザートに焼き芋。これでどうだ?

 「……うまい。この……米? というのは初めて食べたが、この肉と食うと実に美味い。肉もうまいがかぼちゃがこんなに甘いとは……。しかも味付けがしょっぱいからか甘すぎず飯ともよく合う。酢漬けは口がくどくなる前にさっぱり出来て美味い。こんな美味いものばかり、一体いつぶりだろうな、こんな満腹になるまで食えるのは」

 あー、やっぱり泣いた。
 これまでの環境を考えれば当たり前なんだろうけど。

 美形男子の泣き顔の攻撃力、ハンパなくて私が先に瀕死になりそうなので出来れば程々にして欲しい。真剣に。

 「美味かったです、ごちそうさま。明日から、精一杯働かせていただきます」

 「うん。それと報酬だけど、研修中は三十日分の平均取得ポイントの半分のうちの2割、研修期間終了後は4割でどう?」
 「衣食住が保証されるなら報酬はどうでも……」

 「いやいや、それ良くないから、ブラック企業にしたくないから報酬はちゃんと受け取って! ……何より私が提供できる食事はこういう普通の食事だけなの。それ以外はあなた自身の報酬から出してもらわなきゃいけないんだからね」

 「……分かりました」
 少し不服そうだけど……大丈夫、だよね?
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