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第二章 異世界交流と地球人たちと邪神討伐

#24 日常と雑談と裁縫

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一夜あけて皆で朝食をとる。

今日はご飯とワカメの味噌汁、焼き魚にしてみた。
もちろん焼き魚は醤油をかける。
やっぱり和食は落ち着くな。

・・・・こうなると漬物欲しいな。
でも詳しい作り方わからないな。

「なぁ結依さんや」
「何ですか?そのしゃべり方」
「漬物の作り方知らんかね?」
「質問は無視ですか?漬物ですか?浅漬けくらいなら出来そうですけど」
「後で教えてよ、そうすればかなり理想の朝食になりそうだ」
「・・・こんなにのんびりしてていいんですかね?」
「突然どうしたのよ?」
「だって昨日辰樹さんが話したんじゃないですか、この国で内乱が起きてるって、残った同級生も加わっているとか言ってましたよね」
「そうらしいな」
「それに昨日の夜会には反乱軍の刺客まで来たらしいじゃ無いですか、しかも正体不明の魔物まで現れたとか、こんなのんびりしてていいのかなって思いません?」
「思いません!」
「何でですか?」
「まず反乱は帝国軍が対処可能らしいから、よほどのことがない限り問題ないよ、それにマリアナさんが日本人達のことは穏便に済ますって言ってたしな」
「そうかも知れませんが」
「戦争なんて個人の力でどうにかするのは難しいぞ、それに俺は簡単に人を殺せる気がしない」
「そうですね」
「まぁもし日本人達が厄介なら、その捕縛だけ手伝うのは出来るかも知れないな」
「・・・・」
「後は正体不明の魔物は今日魔物の専門家がギルドに来るらしいからその結果次第だよ」
「でもその魔物は辰樹さんでも手こずったんですよね」
「うーん身体強化と魔力操作覚えれば、葵も結依も勝てると思うぞ、俺は基本的に戦闘職じゃないから戦闘スキル的なものあんまり無いんだよ」
「そうなんですか?辰樹さんかなり強いと思いますけど?」
「俺は基本的に武器と耐久力と完全耐性のごり押しが多いぞ、ある程度体術の訓練もしたけど本職程じゃないよ」
「そうなんですか?何で戦闘職選ばないんですか?」
「俺にはな、何よりも丈夫で可愛い防具が必要なんだよ、服が可愛くないと最悪死ぬから(涙)」
「そういえばそうでしたね」
「まぁ話を戻すと今は無理に何かする必要は無い、だからのんびりしてもいいの」
「わかりました」
「葵なんか会話に混ざらずに一心不乱に食べてるじゃん、少しは結依も見習った方がいいかもな(笑)」
「ん、な~に?」
「何でもないよ、おかわりいるか?」
「いる!」
「かしこまりました」
「ロイとミネルバも一緒に食べようぜ」
「「わかりました」」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「そう言えば結依と葵達が召喚された神殿って何処なんだ?」

食後にお茶を飲みながら思い出したので聞いてみる。
ギルド製の簡単な地図を広げる。

「大体この辺りかな、そうだよね葵?」
「確かその辺だと思うよ」

二人が指差した場所はガレム山の麓だった。

「そこって聖地とか言われてる場所か?」
「そうだよ、よく聖地ガレム山って言ってた」
「そこの神殿が【ファリントス神殿】って呼ばれてました」
「そうか、ちょっと魔方陣を見に行こうと思ったけど今は無理か・・・」
「そうだね、確か今は反乱軍の本拠地だっけ?気づかれずに魔方陣だけ見るなんて無理だよね」
「何より今俺たちで下手に刺激するのも不味いよな」
「刺激しなければ良いのでは無いですか?」
「私たちはミカエラさんから隠密行動の訓練も受けています、こっそり忍び込んで魔方陣を撮影して来ましょうか?」

ミネルバとロイが乗り気になっているが・・・・

「つーかロイは何でまたメイド服着てるんだよ」
「この方が落ち着くからです」
「・・・帰ったらミカさん絞める!」
「それでどうしますか?行ってきましょうか?」
「あ~却下だな、子供だけだと危ない」
「ですが万が一見つかったとしても対処は問題ないと思いますが?」
「俺が心配だから嫌なの、まぁ必要になったら一緒に行こう」
「わかりました」
「まぁ今日は色々作りながらのんびり過ごそう」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

そんなこんなでワンルーム内

昨日のドレスの修復と装備のメンテナンス、後は正体不明の魔石の確認など色々したくて工房に来た。

なのに何故かミネルバと結依が着いてきた?

まぁいいや、取り敢えず修理と整備をちゃっちゃと済まそう。

大ハンマーや盾、刀や魔銃はなど一式出してチェックする。
素材の変更が良かったのか盾は問題ないな。

すると隣で見ていたミネルバが聞いてきた。

「この盾の素材は何ですか?青い刀も前は無かったはずですが?」
「ちょっと前に東の海底で掘った素材だよ、青いのはブルーって素材で盾のは複数の素材の合金だよ」
「海底ですか?素材の余りってありますか?」
「鉱石もインゴットもあるよ、出そうか?」
「お願いします」

取り敢えず残ってる素材の一部を出す。

「あれ?この金と銀のインゴットは?」
「その2つの合金が盾の素材だよ」
「えっ、でも盾は薄い赤でしたよね?」
「あ~合金にするのに錬金したらその色になったんだよ、後でレシピ教えるよ」
「ありがとうございます、エルマも喜びます」
「ねぇ辰樹さん」
「どした?」
「作ったアクセサリーはどうするんですか?」
「あれどうしよっか?取り敢えず宝石とインゴットに分けるか?」
「「駄目です!」」
「ビックリした~じゃあどうすんのよ」
「また使うと思いますので洗浄して保管しましょう」
「えっ(汗)やだ、もう着けたくない」
「多分無理だと思うよ、覚悟を決めちゃいましょう辰樹さん」
「・・・まぁいいや、取り敢えず保管な、・・・後はこの魔石か、何かこの魔石変なんだよな?今度ジルさんに聞いてみるか?」
「そうですね、そういえばあの大型魔道具は完成したんですか?」
「それって飛空挺か?」
「そうです、木製の試作品はお屋敷で見ましたけど金属製の飛空挺はもう出来てるんですか?」
「出来てるけど起動用の魔石がまだ足りない」
「今回のを使ってもですか?」
「通常飛行までだな、完全起動は無理だろうな、つーかここじゃ出せないから今度外で試そう」
「飛空挺なんて作ってたんですか!」
「そりゃ作るさ!飛空挺って言ったらファンタジーなゲームの代表じゃん!こんなファンタジーな世界に来たら作らない訳無い!」
「そ、そんなんですか?」
「そうなんです!」

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

整備をあらかた終わらせた後、

「そういえば結依たちはエルフの奴隷を探してるって噂の三人組と一緒に逃げ出したんだよな?どんな人達なんだ?」
「そうですね、噂は私も聞きましたけど、そもそもその噂が本当か疑わしいです」
「そうなのか?」
「はい、逃げ出した後しばらく一緒に行動してましたけど、三人とも真面目なタイプでしたし、帰還を強く望んでましたから、どちらかと言えば残った三人の方が問題児っぽかったです」
「じゃあ噂の三人は奴隷目的じゃなく『エルニア』に行ったのか、なら獣人奴隷は本当の目的を悟られないためか?」
「絶対とは言えませんけど、私たちと別行動になったのも奴隷目的だと思わせるためかも知れないです」
「・・・『エルニア』は古い国だから過去の資料を探しに行ったのかも知れないな、だとしたら一度会ってみたいな」
「そうですね、でも彼らは冒険者登録してないから居場所は噂でしかわからないんですよね」
「まぁ会えたら話を聞きたいな、もし帰る方法がわかれば教えたい」

三人組がそこまで考えて動いてるんならかなり情報掴んでるっぽいな。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「そういえばもう服は作らないんですか?」

片付けをしているとミネルバが突然聞いてきた。

「普段着はかなり余裕あるから大丈夫だよ」
「でもデザイン似たり寄ったりですよね、もっと色々作りましょう!」
「そうね、辰樹さんいつも色違いの同じデザインばっかりだし、私も作りたいです」
「え~新しい素材もないし別にいいだろ」
「なので持ってきました!染料と布と姫蜘蛛の糸玉です!」

そう言ってミネルバはスカートの中から大量の素材を出してきた。
ピンクや紫、オレンジなど目に痛いぐらいの染料、魔シルクよりも艶のある白い布のロール。

そして俺が探しても見つからなかった姫蜘蛛の糸玉・・・でけーよ!何で一抱えもあるんだよ!

「ミネルバ」
「はい!」
「次からスカートの中から出すのは止めなさい、つーか恥じらいを持ちなさい」
「ちゃんと時と場所は選びますよ、タツキ様なら見られてもいいからやってるだけです、もっと見ますか?」

『(/ω・\)チラッ』

「スカートを上げるな!もっと大人になってから好きな人にやれ!」
「何言ってるんですか?14才はもう結婚しても大丈夫なんですよ、だから大好きなタツキ様にやってるんです」
「えっ早くね?嘘だろ結依?」
「この世界では適齢期は14~20才くらいらしいですよ」
「そうなの?」
「だからタツキ様はもう我慢しなくて大丈夫ですよ、5人ともみんないつでもOKです!」
「男も混ぜんな!つーか我慢してねーし!お前ら家族みたいなもんだし!」
「またまた~時々見つめる目が、きゃー痛いです痛いです、いやぁぁぁー」

これ以上喋らせると不味い気がしたので取り敢えずアイアンクローをかます!

「ごめんなさい、ちょっと調子に乗りました」
「まぁいいよ、そういえば姫蜘蛛良く見つけたな、これは嬉しいわ」
「そうなんですよ、中々見つからないんですよね、5人で頑張りました」

姫蜘蛛は強くはないが透明化したり、何かの気配を察すると直ぐに逃げてしまうのでまず見つけるのが大変だ。
糸素材としては最高級なので俺も何度か探したが結局諦めた。

「ミカエラさんからデザインも多数貰ってきているので、色んな可愛い服作りましょう」
「私も手伝いますね、新しいアクセサリーも作ってみましょう」

そんなこんなで押しきられて、今日は夜遅くまで裁縫しまくった(汗)
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