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第二章 異世界交流と地球人たちと邪神討伐

#41 帝都と戦闘狂と開戦準備

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「タッチャンこの飛空挺凄いよ!どうやったらこんなに速く着くの?」
「ちょっとテル待ってくれ、俺も分かんないから、おいヒスイ!何かしたのか?」

まさか行きと同じくらいの距離を1時間で着くとは思わなかった(汗)
しかもGが凄いよ、ずっと背中が座席に張り付いてたよ(汗)
これは何か考えないと駄目だな。

【ブーストの仕様を少し変更しました、爆発の間隔を狭めて速度を増してみました、その為魔力をかなり消費したので後で補充をお願いします】
「それだけで随分速くなるんだな、まぁ良いや、ちょっと甲板から状況を見てみよう」
「そうだね、まだ何にも分かんないしね」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「・・・・これヤバくねぇか?」
「うん、ちょっと劣勢だと思うよ、今はまだ衝突してないけど数が段違いだね」

帝都ダリスは高い石作りの外壁に囲まれた城下町だった。
中央には高い西洋風の城があり、その周りに外壁、その周りには豪邸が円形に取り囲んでいてさらに外壁、そして普通の町並みがまた円形に取り囲んでいて一番高い外壁に囲まれている。

そして街から2km程離れた所で反乱軍と恐らく帝国軍がにらみ合いをしていた。

両軍とも横に軍を展開していて幅は共に500m程だか厚みが段違いだ。
反乱軍の方は10倍近い厚みがある。
魔物や眷族の集まりなのにかなり統率されてるな。

「・・・前線は魔物ばかりか、ちょっと数減らす?」
「うーん一応エリザちゃんに話した方が良くない、巻き添えとか不味いでしょ」
「そっか、ヒスイ、エリーさんに通信を繋いでくれ」
【かしこまりました】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

『タツキどうしたの?』

「ダリスに着いたんだけどエリーさんは今どこにいるの?」

『もう着いたの!私達は反乱軍とのにらみ合いの真っ最中よ、あなた達は何処にいるの?』

「あ~多分真上にいるよ、今は迷彩魔法で隠れてるんだ、それで確認したいんだけど反乱軍は攻撃してもいいの?宣戦布告とかいるのか?」

『相手が攻めてきてるからもう宣戦布告なんて要らないわよ、何?攻め込むの?』

「取り敢えず前線にでかいの撃ち込むつもりだよ、その後で奥には俺が攻め込む、みんなを巻き添えにはしたくないから確認したのよ」

『・・・じゃあ前線に撃ち込んだのが終わったらこちらも攻め込むわね、・・・因みに何をするつもりなの?』

「取り敢えず俺は飛空挺から大砲を斉射かな、テルはやるか?」
「私も極大魔法2発くらいなら撃てるよ」
「だそうですよ」

『待って頂戴!テルは極大魔法を撃てるの?ちゃんとコントロールできるの?』

「ちゃんとコントロールできるよ!あんまり使ったことないし、2発で魔力は尽きちゃうけどね」

『・・・分かったわ、攻撃はいつから始めるの?』

「ヒスイ、どれくらいで準備出来る」
【今すぐでも問題ありません、ですが出来れば魔力の補給に10分程頂きたいです】
「じゃあ15分後に始めるか、合図はノイエ・ルージュの迷彩を解除すればいいでしょ?」

『分かったわ、相手はかなりの数だから油断しないでね』

「あいよ、今回は完全武装で行きますよ、じゃあ、すり抜けたのは宜しくです」

『分かったわ、じゃあ次は戦場で会いましょう、ブツン』

「さてとじゃあ魔力の補給を始めますか」

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

魔力の補給は魔石でも出来るが、今は丁度良い魔石がない(竜の魔石はまだ解体前なので使えない)ので俺から直接吸いとる。
だが俺は魔力の放出量が少ないので、注射器よりも太めな針を腕に刺して体内の魔力を直接吸いとる。
体内の魔力量はかなりあるらしいから出来る荒業だな。
飛空挺の魔力の補給中にテルと話をする。

「そう言えば極大魔法ってどんなの?」
「今回は見渡す限り荒野だから炎の極大魔法をつかうつもりだよ、おっきな火の玉を打ち込んで広範囲を焼き払うの」
「可愛く言ってるけど内容えげつないな(汗)でも何であんまり使ったことないの?」
「消費魔力が多いし魔物との戦闘で使ったら何も残らないよ、それにダンジョンみたいな狭いところだと使えないし」
「そういうことか、じゃあ普段は使えないな、そう言えばテルはどの辺り狙うの?射程距離は長いの?」
「射程距離はかなりあるから私は敵軍の両翼に撃ち込むよ、タッチャンは中央をお願いね」
「分かった、俺は突っ込むけど、テルは魔法撃ったら飛空挺で休んでろよ」
「うん、無理はしないよ、それにしてもタッチャンは戦うの好きだよね、本当に最強には興味無いの?」
「何それ!別に好きじゃないよ、何でそんな話になってるの?」
「だってタッチャン戦闘中に笑ってるよ」
「マジで!・・・そんなつもり全く無かったぞ、本当か?」
「うん、コクアとの戦いは全然見えなかったけど、その前もザウスと模擬戦してるときも微かに微笑んでる感じだったよ」
「マジか(汗)・・・俺って戦闘狂なのか?・・・そんなことないよな、自分から突っかかることはないし、・・・まぁ考えてもしょうがないな」
【タツキ様、魔力の補給が完了しました】
「おっ、もう良いのか?結構早かったけど」
【はい、すでに満タンになりました、・・・それよりもタツキ様の体調に変化はありませんか?】
「体調?・・・なんとも無いぞ、さっきまでと変わらんよ」
【そうですか、かなりの量を補給したので少し心配だったのですが】
「そうなのか?まぁ気にすんな、それよりも戦闘配置についてくれ、俺も甲板に出る」
【了解です】

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

さて、準備しますか。

「完全武装!!」

『ピカッ~!』

マジックバッグの自動装備機能で鎧に着替える。

「やっぱりタッチャン似合うよ~、あれ?色変えたんだね」
「あぁ素材はレッドに変えてある、つーか何だろうなこの可愛い鎧、必要なのは分かるんだがな(汗)」

兜はサークレットになっていて頭部保護の結界と思考速度強化の効果がある。
髪はいつものようにポニーテールだったのでサークレットの上から後ろに流れている。
デザインは角が生える穴が空いていて耳の辺りに通信魔道具が丸く付いている。
鎧は肩当てが付いていて、腹までのハーフメイルになっている。
背中には小さなバーニアのような魔道具が肩甲骨の辺りに2個付いていて、突風を吹き出し飛行も出来る。
そして何故か胸の所が膨らんでいる(汗)
腕には手首から肘にかけてのガントレットがあり、腰回りはスリットの入ったミニスカートのようなもので保護されてる。
腰の左右には『桜』と『蒼』の二本の刀が下がっている。
太ももはそのままだが、膝下からは金属製のブーツになっている。
見た感じ動き辛そうだが、そこはジルさん製なので間接部は問題なく動くし、動き辛さも無い。

鎧の下は姫黒タイツにホットパンツ、上はブラウスだったので太もものタイツだけ見えてる感じだな。

さて、準備はこのくらいかな。
帝国軍と反乱軍の間は500mくらいか。

「ヒスイ、帝国軍の前方300m、高度は50mに着けてくれ」
【了解です】
「テルも準備はいいか?」
「もちろん、いつでもいいよ!」
【配置に着きました】

ヤバイな、少しドキドキしてきた。
・・・戦いの前はこれが普通だよな。
俺は戦闘狂じゃないよな(汗)
・・・まぁ良いや、気にしないでいこう。

「ノイエ・ルージュ主砲、副砲、機銃全砲門展開!!」
【サー・イエッ・サー】

あれ?ヒスイってこんなノリだったっけ?

「テルも魔方陣準備宜しく!」
「サー・イエッ・サー(笑)」

ヒスイを真似んなよ!

【全砲門展開完了しました】
「こっちも準備出来たよ」

主砲は艦首に1門、副砲は艦側面に2門ずつ、機銃は艦側面に5丁ずつあり普段は全てしまっている。
全部出すのを初めて見たけど凶悪だな。
それぞれ改造して多薬室砲に変えてあるので多分『どらぐのふ』以上の威力だろう。

そしてテルの極大魔法の魔方陣だが・・・・・・でかすぎる(笑)
直径10m近い魔方陣がテルの頭上左右に2つ並んでいる。

あれはヤバそうだな(汗)

「ヒスイ、約束の時間までどれくらいだ?」
【約束の15分まで後10秒です】
「・・・・よし!じゃあ行くぞ、ノイエ・ルージュ迷彩魔法解除!」

そうしてこの戦場にノイエ・ルージュが姿を現した!
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