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思った通りルイテットさんだ。
「なんで、この街に!?」
「君達を追ってね。いやぁいつの間にか街を出てるから驚いたよ」
わざわざ追いかけて来て何の用だろう?
「もしかして警戒してる? 冒険者にも変なのがいるから用心した方がいいからいい心構えだよ。でも、僕が訪ねたのはこれを渡そうと思ってね」
うん。今体験したばかりだ。
ルイテットさんは、小瓶を二つ手に持っていた。
「これは、あの幻の芋が材料の塗料」
「塗料?」
「そう。連絡用に使えるんだ。成分が微妙に違うからマッチしたこの二つの成分じゃないと見えない。書いた文字は一分もすると消える。けど、もう一つの液でなぞると浮き出るんだ」
「はあ……」
お礼にくれるって事なんだろうけど、僕達が使う事はなさそうだ。でもいらないと断るのもなぁ。追いかけて持って来てくれたんだし……。
「ありあとうございます」
凄く興味ありそうに見ている二人に小瓶を渡す。
貰いっぱなしもなぁ。あ、そうだ。
「これ、保存袋です」
「くれるのかい?」
「はい。あ、でも保存袋持ってましたよね」
必要なかったかも。
「これが噂の……欲しかったんだ」
「噂?」
「これ、冒険者協会で売っているんだ。凄く高いんだよね。銀貨10枚」
「え!? 銀貨10枚? なんでそんな値段で」
『冒険者協会もやるわね』
「いやぁ。それぐらいの価値はあるでしょう。この大きさだし」
その大きさなのは、ナテコロの実を10個入れなくちゃいけなかったからで。
「でもルイテットさん自身で作ったやつの方が、ランクSだしいいですよね?」
「やっぱり鑑定も出来るんだね」
しまったぁ。
「確かにね。でもあれ作るのにお金も時間も費やして、あの大きさ一個しか作れてないよ。それに逆に良すぎると、高すぎて売れない。俺はまだ調整できないからさ」
「え?」
「あれは、袋自体を作ったものだからね。材料も高額で、だから錬金術師の資格は持っているけど、冒険者もやっているんだ。自分で材料を取りに行くために。モンスターも材料集めのために倒せるのは、冒険者だけなんだ。君が羨ましいよ。錬金術師をするならサーチとか鑑定とかある方が有利だから」
そういうものなのか。
「あの、錬金術で鑑定の道具って作れないんですか?」
「俺が作れたのは、品質を鑑定する道具かな。それ以外の情報は鑑定できないんだ。だから自分が作った物もいちいち鑑定してもらっている状態だよ」
「そうですか……」
なるほどね。自分で鑑定できないと、作っても鑑定してもらわないといけないのか。
「だから信頼における鑑定師を見つけて依頼してるんだ。それで遅くなっちゃった」
「あ、鑑定してもらったのか」
僕が呟くと、そう言う事と頷いた。
ラスがいなかったら作れないのもあるけど、鑑定も頼まないと行けないって事か。ラスって凄かったんだ!
いや凄いのはわかっていたけど、本当の意味で凄さがわかったかも。
「ルイテットさん。ありがとう」
「いや。そういうのも結局あまり売れないからね。趣味みたいなもんだから」
「あ、いえ。それもなんですけど、僕、冒険者をやめて錬金術師になろうと思っていたんだけど、このまま冒険者続ける事にしました。お話が聞けてよかった」
「そうなんだ! 君なら審査通ると思うよ。また会おう」
ルイテットさんが、手を出して来た。その手を僕は握り握手を交わす。
「あ、そうだ。これもどうぞ」
チラシを渡した。
「僕達、これを配って移動しているんです。その日には、領土に戻りますので、もしよかったら来て下さい」
「君のふるさとか。ではこの日に会える事を楽しみにしているよ。気を付けて」
「はい!」
そう言うと、僕達より先に馬に乗って街を出て行った。
結構、謎の人だよね。
『彼、スラゼに興味深々みたいね』
「え!?」
『彼からしたらスラゼは謎多き人物なんでしょうね』
僕の方が、謎の人なのか。
「なんで、この街に!?」
「君達を追ってね。いやぁいつの間にか街を出てるから驚いたよ」
わざわざ追いかけて来て何の用だろう?
「もしかして警戒してる? 冒険者にも変なのがいるから用心した方がいいからいい心構えだよ。でも、僕が訪ねたのはこれを渡そうと思ってね」
うん。今体験したばかりだ。
ルイテットさんは、小瓶を二つ手に持っていた。
「これは、あの幻の芋が材料の塗料」
「塗料?」
「そう。連絡用に使えるんだ。成分が微妙に違うからマッチしたこの二つの成分じゃないと見えない。書いた文字は一分もすると消える。けど、もう一つの液でなぞると浮き出るんだ」
「はあ……」
お礼にくれるって事なんだろうけど、僕達が使う事はなさそうだ。でもいらないと断るのもなぁ。追いかけて持って来てくれたんだし……。
「ありあとうございます」
凄く興味ありそうに見ている二人に小瓶を渡す。
貰いっぱなしもなぁ。あ、そうだ。
「これ、保存袋です」
「くれるのかい?」
「はい。あ、でも保存袋持ってましたよね」
必要なかったかも。
「これが噂の……欲しかったんだ」
「噂?」
「これ、冒険者協会で売っているんだ。凄く高いんだよね。銀貨10枚」
「え!? 銀貨10枚? なんでそんな値段で」
『冒険者協会もやるわね』
「いやぁ。それぐらいの価値はあるでしょう。この大きさだし」
その大きさなのは、ナテコロの実を10個入れなくちゃいけなかったからで。
「でもルイテットさん自身で作ったやつの方が、ランクSだしいいですよね?」
「やっぱり鑑定も出来るんだね」
しまったぁ。
「確かにね。でもあれ作るのにお金も時間も費やして、あの大きさ一個しか作れてないよ。それに逆に良すぎると、高すぎて売れない。俺はまだ調整できないからさ」
「え?」
「あれは、袋自体を作ったものだからね。材料も高額で、だから錬金術師の資格は持っているけど、冒険者もやっているんだ。自分で材料を取りに行くために。モンスターも材料集めのために倒せるのは、冒険者だけなんだ。君が羨ましいよ。錬金術師をするならサーチとか鑑定とかある方が有利だから」
そういうものなのか。
「あの、錬金術で鑑定の道具って作れないんですか?」
「俺が作れたのは、品質を鑑定する道具かな。それ以外の情報は鑑定できないんだ。だから自分が作った物もいちいち鑑定してもらっている状態だよ」
「そうですか……」
なるほどね。自分で鑑定できないと、作っても鑑定してもらわないといけないのか。
「だから信頼における鑑定師を見つけて依頼してるんだ。それで遅くなっちゃった」
「あ、鑑定してもらったのか」
僕が呟くと、そう言う事と頷いた。
ラスがいなかったら作れないのもあるけど、鑑定も頼まないと行けないって事か。ラスって凄かったんだ!
いや凄いのはわかっていたけど、本当の意味で凄さがわかったかも。
「ルイテットさん。ありがとう」
「いや。そういうのも結局あまり売れないからね。趣味みたいなもんだから」
「あ、いえ。それもなんですけど、僕、冒険者をやめて錬金術師になろうと思っていたんだけど、このまま冒険者続ける事にしました。お話が聞けてよかった」
「そうなんだ! 君なら審査通ると思うよ。また会おう」
ルイテットさんが、手を出して来た。その手を僕は握り握手を交わす。
「あ、そうだ。これもどうぞ」
チラシを渡した。
「僕達、これを配って移動しているんです。その日には、領土に戻りますので、もしよかったら来て下さい」
「君のふるさとか。ではこの日に会える事を楽しみにしているよ。気を付けて」
「はい!」
そう言うと、僕達より先に馬に乗って街を出て行った。
結構、謎の人だよね。
『彼、スラゼに興味深々みたいね』
「え!?」
『彼からしたらスラゼは謎多き人物なんでしょうね』
僕の方が、謎の人なのか。
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