くさりを編む
高校三年生の由衣は、明るく自由奔放な“普通の女の子”。
小さい頃から絵やものづくりが好きだったが、将来の進路はまだはっきり決められずにいた。そんなある日、ちょっとした出来事をきっかけに、自分の中に眠っていた「手仕事」の魅力に気づく。
夢中で作業に没頭する時間。
誰かの大切なものを、自分の手でよみがえらせる喜び。
その感覚は、これまで感じたことのない温かさを由衣の胸に残す。
けれど、やりたいことを見つけたからといって、それがすぐ叶うわけではない。
進路を打ち明ければ「危ない」「時代に合わない」と反対され、理解されない孤独や不安が押し寄せる。それでも諦めきれない由衣は、偶然の出会いをきっかけに、新しい一歩を踏み出す決心をする。
向かった先で待っていたのは、これまで知らなかった世界。
繊細な技術、職人の誇り、そして「新品にはない価値」を宿す仕事との出会い。
学ぶほどに、その奥深さに引き込まれていく由衣。
いつしか彼女の中に、はっきりとした目標が芽生え始める――。
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