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女盗賊
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――日が沈んだ砂漠に風吹きなびくとフードのマントがなびく。あたいたちの目の前には朽ち果てた遺跡に来た。遺跡を見ると嫌でも、アヴエロたちを傷つけ魔王ルモールが正しいんだと思い聞かせていた記憶が思い出させる。
「ふぅ~……酷いことするな、あたいは……」
「ネモネア……おい、ネモネア!」
「ん、モント、なに?」
「この遺跡に嫌な思い出もあるみたいだけど」
「うん、ごめん……」
「しっかりしろ、過去を振り返っている分だけ今自分が取り返したいものが遠ざかるぞ」
「ありがとう……って今もしかして慰めてくれた?」
「フンッ」
そうだよ、過去を振り返ってる余裕なんていらない。あたいが今欲しいのはブラック・オーブと、その先にある答えなんだから。
「ではこのあたりを探すとしますか」
「いやあたいに考えがある……花は根に帰るし、鳥は巣に帰るってもんだ……」
「――不思議な輝きだ、常にキラキラしてるし……なんていうか地上で出来たものとは思えないね」
「ナニラ姐さん、うわぁぁぁっ、!」
「あん、お前たちどうしたっ!」
「ぐあっ、つ、強え……」
扉が吹き飛ぶ。
「じゃまするよっ」
「……誰だお前?」
「あたいはネモネア、悪いけど部下に案内してもらったよ」
あたいの考えで朽ち果てた遺跡でひたすら隠れることにした。何処にアジトがあるかも分からないし、自分たちで見つけても逃げられるのはダメ。だから盗賊の部下が帰ってくる夜を狙いこっそりと付いていったんだ。
「これはまた強気が滲み出て美しい、バンデット・プリンセス!」
「場を読め、エメール」
「このアジトの途中、部下共に見つかったから悪いけど気絶させたよ」
「……やってくれたな、てめぇら、何が目的だ」
「ブラック・オーブだよ」
蝋燭で見える地下室、そこに椅子に座って女王様気取りかすぐ横にあるブラック・オーブに膝をかけている。
「あぁ~、ブラック・オーブの持ち主か、ありがとう大事に売らせてもらうよ」
「ふざけるなっ、ソレは誰にも渡す気はないっ、返せっ!」
「あたしは盗賊なんだよ、だから盗んだもんはあたしのもんなんだよっ!」
そのとき壊した扉から他の部下達があたいらを囲んできた。どうやら殺るつもりらしい。
「ぞろぞろと出てきたか」
「プリンセスは護りますよ!」
「オーブを返せば、あたいらは帰るけど」
「盗んだお宝を返す盗賊がどこにいる。お前らっ、殺っちめぇぇぇっ!」
ナニラとかいう女盗賊の合図でその部下達が一斉に襲いかかってきた。ナイフを見せて舐める者など流石は盗賊、多少なりとも戦いなれしている。だがあたいらの敵じゃない。
「ふんっ、どうやら数だけのようだなエメール」
「そうですねモント・プリンセス」
余裕で部下共を気絶させていると、
「ネモネアッ、あの女が逃げるぞっ!」
「えっ!」
座っていた椅子の裏はよく見ると脱出口の様な扉がになっていてその扉へとブラック・オーブを袋に包んでナニラは走り去っていく。
「ネモネア・プリンセスッ、ここは私たちにおまかせください!」
「わかった、頼んだよエメール、モント!」
そうはさせないとあたいもナニラを追うため扉の中へ。扉の先は古びた階段になっている。そこを抜けると夜空は綺麗、なのにあの女盗賊ナニラのせいで台無しだ。
「いたっ、もう逃さないよ」
「フンッ、しつこい魔族女だ、そんなにブラック・オーブが大切か?」
「ああそうだよ……大切な人に、会うために……」
「大切な人……男か?」
「お、男って……ま、まだそういう関係じゃ……ない、というか……」
「ふーん、頬も紅くして……はっはっはっはっはっ」
突然と大笑いをし始めたナニラ、恥ずかしかったけど引かない。
「だ、だから頼む、ブラック・オーブを返してくれ」
「はっはっはっ、いや~、そうかそうか、どういうわけか知らないが男に会うためにオーブが必要なのか」
「もう……そうだよ、わかってくれたのか?」
「ヘドが出る」
ナニラが顔を上に向けたと思ったら、そのまま氷のような目であたいを見下すように睨む。
「なんだとっ」
「訳きけば、惚れた女が男を求めるくだらない恋話かよ、バカバカしいったらありゃしないね」
「バカバカしい……だと……」
「ああそうさ、ブラック・オーブを返してほしけりゃ、そのガキみたいな小さい脳みそを少しは成長させてからにしな、はっはっはっ」
「おんなあぁぁぁっ!」
あたい見て、あたいの話を聞いて大笑いをするナニラを許せない、心の底からムカつく、なのに飛び込むも再度逃げ出す。けど逃さない、奴に一発引っ叩かないと気がすまないから……。
追いかけても止まる気配はない。盗賊だから逃げ足だけじゃなく体力もあるみたいだ。それでもとうとうナニラの足は徐々に遅くなり、止まる。
「ハァ、ハァ、流石にしつこい女だ」
「ハァ……とっとと返せ、盗賊女っ!」
「そんなにブラック・オーブがほしいならやるよ」
「……なに」
「ああ、ほんとう……さっ!」
「あぁっ!」
逃げ切れないと悟ったのかナニラの奴は背を向けてブラック・オーブを思いっきり投げ飛ばした。
「オーブッ、くっ!」
オーブを追いかけるとナニラとすれ違うとき足をかけられて転ぶ、でもすぐに起きて投げた方向へとひたすら走る。
するとブラック・オーブは吸い込まれていく流砂の中へ、あたいは迷わず飛び込んだ。
「フンッ、バカな魔族女だね~」
「よかったオーブ……でも、どうしよう」
オーブを抱きながらも流砂に吸い込むスピードが早く焦ってしまう。
「はっはっはっ、いい気味だ」
「ナニラァッ!」
「愛する男のために、流砂に飛び込むバカ女、これは傑作だ」
「だまれぇぇぇっ!」
渾身の力を込めて手から炎を出し、ナニラに向けて放つ。
「フンッ……なにっ、うわっ!」
「へっ、ざまぁみろっ」
するとナニラも油断をしたのか避けた葦で躓き同じ流砂に落ちた。
「「うわぁぁぁ……」」
あたいとナニラは流砂へと吸い込まれてしまった……。
「ふぅ~……酷いことするな、あたいは……」
「ネモネア……おい、ネモネア!」
「ん、モント、なに?」
「この遺跡に嫌な思い出もあるみたいだけど」
「うん、ごめん……」
「しっかりしろ、過去を振り返っている分だけ今自分が取り返したいものが遠ざかるぞ」
「ありがとう……って今もしかして慰めてくれた?」
「フンッ」
そうだよ、過去を振り返ってる余裕なんていらない。あたいが今欲しいのはブラック・オーブと、その先にある答えなんだから。
「ではこのあたりを探すとしますか」
「いやあたいに考えがある……花は根に帰るし、鳥は巣に帰るってもんだ……」
「――不思議な輝きだ、常にキラキラしてるし……なんていうか地上で出来たものとは思えないね」
「ナニラ姐さん、うわぁぁぁっ、!」
「あん、お前たちどうしたっ!」
「ぐあっ、つ、強え……」
扉が吹き飛ぶ。
「じゃまするよっ」
「……誰だお前?」
「あたいはネモネア、悪いけど部下に案内してもらったよ」
あたいの考えで朽ち果てた遺跡でひたすら隠れることにした。何処にアジトがあるかも分からないし、自分たちで見つけても逃げられるのはダメ。だから盗賊の部下が帰ってくる夜を狙いこっそりと付いていったんだ。
「これはまた強気が滲み出て美しい、バンデット・プリンセス!」
「場を読め、エメール」
「このアジトの途中、部下共に見つかったから悪いけど気絶させたよ」
「……やってくれたな、てめぇら、何が目的だ」
「ブラック・オーブだよ」
蝋燭で見える地下室、そこに椅子に座って女王様気取りかすぐ横にあるブラック・オーブに膝をかけている。
「あぁ~、ブラック・オーブの持ち主か、ありがとう大事に売らせてもらうよ」
「ふざけるなっ、ソレは誰にも渡す気はないっ、返せっ!」
「あたしは盗賊なんだよ、だから盗んだもんはあたしのもんなんだよっ!」
そのとき壊した扉から他の部下達があたいらを囲んできた。どうやら殺るつもりらしい。
「ぞろぞろと出てきたか」
「プリンセスは護りますよ!」
「オーブを返せば、あたいらは帰るけど」
「盗んだお宝を返す盗賊がどこにいる。お前らっ、殺っちめぇぇぇっ!」
ナニラとかいう女盗賊の合図でその部下達が一斉に襲いかかってきた。ナイフを見せて舐める者など流石は盗賊、多少なりとも戦いなれしている。だがあたいらの敵じゃない。
「ふんっ、どうやら数だけのようだなエメール」
「そうですねモント・プリンセス」
余裕で部下共を気絶させていると、
「ネモネアッ、あの女が逃げるぞっ!」
「えっ!」
座っていた椅子の裏はよく見ると脱出口の様な扉がになっていてその扉へとブラック・オーブを袋に包んでナニラは走り去っていく。
「ネモネア・プリンセスッ、ここは私たちにおまかせください!」
「わかった、頼んだよエメール、モント!」
そうはさせないとあたいもナニラを追うため扉の中へ。扉の先は古びた階段になっている。そこを抜けると夜空は綺麗、なのにあの女盗賊ナニラのせいで台無しだ。
「いたっ、もう逃さないよ」
「フンッ、しつこい魔族女だ、そんなにブラック・オーブが大切か?」
「ああそうだよ……大切な人に、会うために……」
「大切な人……男か?」
「お、男って……ま、まだそういう関係じゃ……ない、というか……」
「ふーん、頬も紅くして……はっはっはっはっはっ」
突然と大笑いをし始めたナニラ、恥ずかしかったけど引かない。
「だ、だから頼む、ブラック・オーブを返してくれ」
「はっはっはっ、いや~、そうかそうか、どういうわけか知らないが男に会うためにオーブが必要なのか」
「もう……そうだよ、わかってくれたのか?」
「ヘドが出る」
ナニラが顔を上に向けたと思ったら、そのまま氷のような目であたいを見下すように睨む。
「なんだとっ」
「訳きけば、惚れた女が男を求めるくだらない恋話かよ、バカバカしいったらありゃしないね」
「バカバカしい……だと……」
「ああそうさ、ブラック・オーブを返してほしけりゃ、そのガキみたいな小さい脳みそを少しは成長させてからにしな、はっはっはっ」
「おんなあぁぁぁっ!」
あたい見て、あたいの話を聞いて大笑いをするナニラを許せない、心の底からムカつく、なのに飛び込むも再度逃げ出す。けど逃さない、奴に一発引っ叩かないと気がすまないから……。
追いかけても止まる気配はない。盗賊だから逃げ足だけじゃなく体力もあるみたいだ。それでもとうとうナニラの足は徐々に遅くなり、止まる。
「ハァ、ハァ、流石にしつこい女だ」
「ハァ……とっとと返せ、盗賊女っ!」
「そんなにブラック・オーブがほしいならやるよ」
「……なに」
「ああ、ほんとう……さっ!」
「あぁっ!」
逃げ切れないと悟ったのかナニラの奴は背を向けてブラック・オーブを思いっきり投げ飛ばした。
「オーブッ、くっ!」
オーブを追いかけるとナニラとすれ違うとき足をかけられて転ぶ、でもすぐに起きて投げた方向へとひたすら走る。
するとブラック・オーブは吸い込まれていく流砂の中へ、あたいは迷わず飛び込んだ。
「フンッ、バカな魔族女だね~」
「よかったオーブ……でも、どうしよう」
オーブを抱きながらも流砂に吸い込むスピードが早く焦ってしまう。
「はっはっはっ、いい気味だ」
「ナニラァッ!」
「愛する男のために、流砂に飛び込むバカ女、これは傑作だ」
「だまれぇぇぇっ!」
渾身の力を込めて手から炎を出し、ナニラに向けて放つ。
「フンッ……なにっ、うわっ!」
「へっ、ざまぁみろっ」
するとナニラも油断をしたのか避けた葦で躓き同じ流砂に落ちた。
「「うわぁぁぁ……」」
あたいとナニラは流砂へと吸い込まれてしまった……。
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