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8話:幼馴染みと喧嘩
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「ん…」
窓から差し込む朝日で目が覚める。
なんだか昨日は色々あった気がする…
頭はまだボーっとしているが訓練の時間になるので体を起こそうとすると腰に回された腕に気付く…
「んん…おはようシモン…」
背後から声が聞こえるとテオから抱きしめられている事に気付く。それと同時に昨日の夜の事を思い出し顔がカァーッと赤くなるのが分かる。
「お前なんでまだいるんだよ!ってか人のベッドで勝手に寝るな!」
テオの腕から逃げようと必死になるが抱きしめられた腕は外せそうにない。
「倒れたシモンを介抱したの僕だよー?もう少し優しくしてくれてもいいじゃん」
「倒れる原因作ったのはお前だろうが!ほらどけよ訓練に間に合わない」
「え?シモンは今日から僕と一緒に討伐の旅に向かうんだよ?」
「今日!?」
驚いて固まっている俺のうなじに顔を埋めて「シモンの匂い癒される~」とテオは呑気な事を言っている。
「テオ…悪い。俺には番なんてやっぱり無理だ。コレ解除してくれ…旅には一緒に行けない」
テオに右手を突き出し解除を求める。
昨日の出来事で確信したがきっと『勇者の番』は、勇者と愛し合っている異性と行う契約なんだ。
あんな行為は…友人ましてや男同士でする事じゃない。
テオは体を起こし俺の突き出した手を自分の両手で優しく包み込みニッコリと微笑む。
「無理だよシモン。この契約は一度きりしか使えない。解除するには魔王を倒さないといけないんだ」
「っっ!?そんな大事なことをなんで最初に言わなかったんだよ!」
「そんなこと言ったらシモン絶対無理だって逃げるでしょ?だから言わなかったんだよ」
確信犯かよっっっ!
騙された事が分かり凄く腹が立つ。今までテオの事を大切な友人だと思っていたのに…酷すぎる…
「騙してごめんね。でも番はシモン以外には考えられないんだよ…僕にはシモンしかいないんだ…」
俺の右手を握るテオの手が震え今にも泣きそうな顔をしている。
「テオ…」
小さな頃から俺達はずっと一緒にいて同じ時間を過ごしてきた。
テオにとって俺は友人以上の存在…家族と同じなのかもしれない…
「もし…魔王討伐が嫌なら行かなくてもいいんだよ?行かなかったら国民から非難され国からは追われる立場になるかもしれないけど僕はシモンとならどんな事も耐えられるよ!あ。2人で違う国に逃げるのもありかな!シモンはどの国に亡命したい?僕は寒いの苦手だから暖かい国に行きたいなぁ~」
「…いや魔王を討伐しに行こう」
テオの重すぎる不穏な発言を聞き流し俺は素直に魔王討伐に向かう事にした。
窓から差し込む朝日で目が覚める。
なんだか昨日は色々あった気がする…
頭はまだボーっとしているが訓練の時間になるので体を起こそうとすると腰に回された腕に気付く…
「んん…おはようシモン…」
背後から声が聞こえるとテオから抱きしめられている事に気付く。それと同時に昨日の夜の事を思い出し顔がカァーッと赤くなるのが分かる。
「お前なんでまだいるんだよ!ってか人のベッドで勝手に寝るな!」
テオの腕から逃げようと必死になるが抱きしめられた腕は外せそうにない。
「倒れたシモンを介抱したの僕だよー?もう少し優しくしてくれてもいいじゃん」
「倒れる原因作ったのはお前だろうが!ほらどけよ訓練に間に合わない」
「え?シモンは今日から僕と一緒に討伐の旅に向かうんだよ?」
「今日!?」
驚いて固まっている俺のうなじに顔を埋めて「シモンの匂い癒される~」とテオは呑気な事を言っている。
「テオ…悪い。俺には番なんてやっぱり無理だ。コレ解除してくれ…旅には一緒に行けない」
テオに右手を突き出し解除を求める。
昨日の出来事で確信したがきっと『勇者の番』は、勇者と愛し合っている異性と行う契約なんだ。
あんな行為は…友人ましてや男同士でする事じゃない。
テオは体を起こし俺の突き出した手を自分の両手で優しく包み込みニッコリと微笑む。
「無理だよシモン。この契約は一度きりしか使えない。解除するには魔王を倒さないといけないんだ」
「っっ!?そんな大事なことをなんで最初に言わなかったんだよ!」
「そんなこと言ったらシモン絶対無理だって逃げるでしょ?だから言わなかったんだよ」
確信犯かよっっっ!
騙された事が分かり凄く腹が立つ。今までテオの事を大切な友人だと思っていたのに…酷すぎる…
「騙してごめんね。でも番はシモン以外には考えられないんだよ…僕にはシモンしかいないんだ…」
俺の右手を握るテオの手が震え今にも泣きそうな顔をしている。
「テオ…」
小さな頃から俺達はずっと一緒にいて同じ時間を過ごしてきた。
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「もし…魔王討伐が嫌なら行かなくてもいいんだよ?行かなかったら国民から非難され国からは追われる立場になるかもしれないけど僕はシモンとならどんな事も耐えられるよ!あ。2人で違う国に逃げるのもありかな!シモンはどの国に亡命したい?僕は寒いの苦手だから暖かい国に行きたいなぁ~」
「…いや魔王を討伐しに行こう」
テオの重すぎる不穏な発言を聞き流し俺は素直に魔王討伐に向かう事にした。
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