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SS置き場
SS ウォルローフ先生の講義
五巻からカットした121話
でも5巻該当部分と一緒に取り下げられてしまったので改稿してSS扱いで再投
時間軸は断絶の山脈に行く前、5巻発売記念SSより前になります。
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先生と一緒に二階のウォルローフ先生専用のリビング……でいいのか? そこでお茶を飲む。
お茶受けはチャチャが作ったホットケーキ(作り方をおしえたら、なぜか直径5センチほどの小型サイズを5枚重ねて間にハチミツやジャムっぽいものを挟んでカットフルーツを飾るというコジャレたスイーツと化していた)を食べながら。
同じテーブルについているルーナとツナデは、一口食べては頬を抑えるという謎行動を繰り返している。
ジライヤにはブラックブルという牛の魔物の骨だ。メイミーさんが肉を削いだ後の骨をくれたらしい。
メイミーさんの手を見てウォルローフ先生は聞いてきた。
「そあの繭は《生命魔法》ではないのだな。あれが《生命魔法》持ちが使えたら……いや言っても詮ないこと。まあ《加護》を持つものは全魔法適正を持つとも言われているが、かなりスキルレベルを上げねば《生命魔法》や《上位属性魔法》の取得には至らんのだ」
そういうウォルローフ先生は、自分で言ったように、実戦より研究の人らしく、今まであまり魔法を使ってこなかったらしい。
同年齢の小人族の中では魔法スキルだけではなく、種族レベルも低いそうだ。
「ラシアナ大陸の地理や国についてじゃったな」
先生はカップを置くと、さっさと自分の書斎兼研究室に戻っていった。
「すみませんね。旦那様は学舎で教壇に立っていたこともあり、教えるとなったらきっちり準備をしたいので」
メイミーさんはカップを片付けながら、申し訳なさそうにいう。
こっちとしてはありがたいことなので、問題ない。
「今日の夕食はチャチャが色々張り切っているので任せてやってください」
俺はメイミーさんに挨拶をして、屋敷の外に出る。
畑の西側、森に近い方に当たりをつける。
この辺りを整地しておけば、畑を広げる時にいいかもしれない。
基礎として地魔法で均してから《アイテムボックス》からログハウスを取り出した。
「家主ちゃま~」
だした途端にチャチャが現れた。
「屋敷の方はいいのか?」
「はい。おおかた終わり待ちた。夕ちょくの準備までは時間がありまちゅから」
「そっか。じゃあこっちでゆっくりしよう」
「はい」
家はツーダンでだしたっきりだったからな。チャチャは嬉しそうにくるくる舞っている。
さあ、俺はまず風呂に入るぞ。
ゆったりとチワワジライヤと湯船につかっていると、チャチャの声がする。
「着替えここにおいておきまちゅね~。こっちはおちぇんたくちておきまちゅ」
「ああ、ありがとう」
本当は、わざわざ洗濯しなくとも〈清浄〉でいいんだが、チャチャが洗濯をしたがるので任せている。
「さて、そろそろ出るか」
ツナデとルーナはカラスの行水組なのでとっくに出ている。
しかしやっぱり風呂は日本式の洗い場が別なのがいいよな。
屋敷のバスルームも掃除したが、バスタブだけの洋式のお風呂だったよ。
この当たりのお風呂は洋式なんだな。
そういえばエレインとかで風呂屋があったが、行かずじまいだった。どんな風になってたんだろ。
風呂の湯を抜き、俺は自分とジライヤに軽めに〈ドライ〉をかける。湯が流れ切ったら風呂場に〈浄化〉をかければ掃除は終わりだ。
魔法ほんと便利だ。
着替えてダイニングキッチンに行くとオロチマルは毛皮で作ったラグの上で眠っていた。
ツナデはその隣でリュックの中を取り出し点検をしている。
ルーナは装備の手入れ中のようだ。
俺も荷物の整理をするか。
「チャチャ、夕食用に欲しいものあるか?」
そう聞くと、夕食の献立予定と、必要な食材についていってきたので渡してやる。こっちで下ごしらえを済ませるようだ。
夕食後、先生は俺を二階の応接室、お茶をした部屋に呼ぶ。
一応ルーナもジライヤたちも全員いる。オロチマルは話を聞いてわかるんだろうか?
「さて、これがラシアナ大陸の地図じゃ。多少古いので、国境線などは多少変わっておるがな」
先生はそう言いながらテーブルの上に巻物状になった地図をコロコロと転がし広げた。
そして左端の一点を指差す。
「ここが今わしらがおる場所じゃ。この岬の塔は一千年前、女神が降臨された後にできたと言われている」
えーっと、神様っていうか、この世界の宗教自体がわからないぞ……
「……そこからか」
先生はちょっと呆れたように俺を見てから、後ろに積み上げた本の中から一冊の本を取り出した。
「これはわしが写し取った『聖典の原書』じゃ。まずは創世神話からじゃな。
遥か昔、この世界には大地は一つしかなかった。
そこは生命の存在しない荒れ果てた大地だった。
ある時、一柱の神が荒れ果てた地に降り立った。
神は自分の四肢から四柱の属神を生み出された。
右足から地神を、左足から水神を、右手から風神を、左手から火神を創られた。
四神はそれぞれ、地神は肥沃な大地を、水神は海を、風神は空を、火神は炎の川を生み出し次にそこに生きる全ての生き物を造られた。
前にブライス船長が話してくれた神話に近いな。
「原書では生き物を生み出したのは四神となっておる。解釈としては最初の神、始神が四神を生み出したという説と、始神が四神に別れたという説がある。フェスカは後の説をとっておるから〝四神教〟とも言われておる。そして
四神が最初に造られたのが人族というのが〝人族至上主義〟の言い分じゃな。そんな記述はどこにもないんじゃが、今フェスカの〝原書〟にはそう書かれておる。嘆かわしいことじゃ」
うわ~、自分たちの主義主張のため、歴史も改変するのか。いやそれって地球でもあったことで、それでいつの間にか真実は闇の中ってことになるんだよな。
「国によっては始神を創造神として祀る〝始神教〟を国教としているところと〝四神教〟を国教としているところがあるが、メトディルカ帝国は〝始神〟を〝魔始神〟と呼びまた別の宗教になっておる」
まあキリスト教も仏教でもいくつも宗派があるんだからそれは、あり得るんだろう。
あとドワーフは地神と火神を、エルフは四神を〝精霊神〟として自然を神として崇めているそうな。
獣族の国であったヴァレンシ獣王国は〝始神教〟だったが、国教とはしておらず、宗教の自由があったそうだ。
俺たちに力をくれた地球の〝神〟様はこっちの世界の〝始神〟様なのかな? それとも全く別の神様なのかな?
先生はそうやって宗教を交えながら、国の位置と名前、支配している種族などを教えてくれた。
驚いたのはこの世界の大陸は元は一つだったのが、種族が諍いを起こしたとき、神様が怒って鉄槌を振り下ろし、いくつかの大陸に別れたというものだった。
世界地図っぽいものを見ると、それぞれがパズルのピースみたいにハマるんだよ。
諍いについてはジランが話してくれた内容がちょっと近い。
神様が人族、獣族、妖精族、竜族を生み出したっていってたが、先生の話しでは、そこに魔族が入って五種族だそうな。
あとでどっかから湧いてきたわけじゃないみたい。
それと小人族、ドワーフ、エルフをまとめて妖精族というのだそうな。
「断絶の山脈を挟んでここからここまでが、元ヴァレンシ獣王国じゃったが、山脈から東は今はフェスカの支配下じゃ。断絶の山脈にはドワーフの大トンネルがあって、山越えせずとも行き来できたんじゃが、フェスカがせめてこんように50年前にドワーフの大トンネルは塞がれた。山を超えるには、この山脈は険しく、強い魔物も多く生息しておるから、フェスカが山を越えて攻めてくることはないじゃろう」
山脈を廻るには、ロモン国を通らなければならないので、フェスカもロモン国とは争いたくないようだ。
そしてここにきてロモンってどこかで聞いたようなと思ったら、テイマーがいる国だった。
俺が「ロモンの出か?」って聞かれたあのロモンだ。
そして気がつけばルーナたちはいつの間にか眠っていた。どの辺まで話を聞いていたのかな?
ジライヤだけは起きていたので、ルーナを乗せてもらい、ツナデとオロチマルを起こしてログハウスに戻った。
┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼ ┼
もしかしたらどうでもいい宗教設定でした。
でも5巻該当部分と一緒に取り下げられてしまったので改稿してSS扱いで再投
時間軸は断絶の山脈に行く前、5巻発売記念SSより前になります。
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先生と一緒に二階のウォルローフ先生専用のリビング……でいいのか? そこでお茶を飲む。
お茶受けはチャチャが作ったホットケーキ(作り方をおしえたら、なぜか直径5センチほどの小型サイズを5枚重ねて間にハチミツやジャムっぽいものを挟んでカットフルーツを飾るというコジャレたスイーツと化していた)を食べながら。
同じテーブルについているルーナとツナデは、一口食べては頬を抑えるという謎行動を繰り返している。
ジライヤにはブラックブルという牛の魔物の骨だ。メイミーさんが肉を削いだ後の骨をくれたらしい。
メイミーさんの手を見てウォルローフ先生は聞いてきた。
「そあの繭は《生命魔法》ではないのだな。あれが《生命魔法》持ちが使えたら……いや言っても詮ないこと。まあ《加護》を持つものは全魔法適正を持つとも言われているが、かなりスキルレベルを上げねば《生命魔法》や《上位属性魔法》の取得には至らんのだ」
そういうウォルローフ先生は、自分で言ったように、実戦より研究の人らしく、今まであまり魔法を使ってこなかったらしい。
同年齢の小人族の中では魔法スキルだけではなく、種族レベルも低いそうだ。
「ラシアナ大陸の地理や国についてじゃったな」
先生はカップを置くと、さっさと自分の書斎兼研究室に戻っていった。
「すみませんね。旦那様は学舎で教壇に立っていたこともあり、教えるとなったらきっちり準備をしたいので」
メイミーさんはカップを片付けながら、申し訳なさそうにいう。
こっちとしてはありがたいことなので、問題ない。
「今日の夕食はチャチャが色々張り切っているので任せてやってください」
俺はメイミーさんに挨拶をして、屋敷の外に出る。
畑の西側、森に近い方に当たりをつける。
この辺りを整地しておけば、畑を広げる時にいいかもしれない。
基礎として地魔法で均してから《アイテムボックス》からログハウスを取り出した。
「家主ちゃま~」
だした途端にチャチャが現れた。
「屋敷の方はいいのか?」
「はい。おおかた終わり待ちた。夕ちょくの準備までは時間がありまちゅから」
「そっか。じゃあこっちでゆっくりしよう」
「はい」
家はツーダンでだしたっきりだったからな。チャチャは嬉しそうにくるくる舞っている。
さあ、俺はまず風呂に入るぞ。
ゆったりとチワワジライヤと湯船につかっていると、チャチャの声がする。
「着替えここにおいておきまちゅね~。こっちはおちぇんたくちておきまちゅ」
「ああ、ありがとう」
本当は、わざわざ洗濯しなくとも〈清浄〉でいいんだが、チャチャが洗濯をしたがるので任せている。
「さて、そろそろ出るか」
ツナデとルーナはカラスの行水組なのでとっくに出ている。
しかしやっぱり風呂は日本式の洗い場が別なのがいいよな。
屋敷のバスルームも掃除したが、バスタブだけの洋式のお風呂だったよ。
この当たりのお風呂は洋式なんだな。
そういえばエレインとかで風呂屋があったが、行かずじまいだった。どんな風になってたんだろ。
風呂の湯を抜き、俺は自分とジライヤに軽めに〈ドライ〉をかける。湯が流れ切ったら風呂場に〈浄化〉をかければ掃除は終わりだ。
魔法ほんと便利だ。
着替えてダイニングキッチンに行くとオロチマルは毛皮で作ったラグの上で眠っていた。
ツナデはその隣でリュックの中を取り出し点検をしている。
ルーナは装備の手入れ中のようだ。
俺も荷物の整理をするか。
「チャチャ、夕食用に欲しいものあるか?」
そう聞くと、夕食の献立予定と、必要な食材についていってきたので渡してやる。こっちで下ごしらえを済ませるようだ。
夕食後、先生は俺を二階の応接室、お茶をした部屋に呼ぶ。
一応ルーナもジライヤたちも全員いる。オロチマルは話を聞いてわかるんだろうか?
「さて、これがラシアナ大陸の地図じゃ。多少古いので、国境線などは多少変わっておるがな」
先生はそう言いながらテーブルの上に巻物状になった地図をコロコロと転がし広げた。
そして左端の一点を指差す。
「ここが今わしらがおる場所じゃ。この岬の塔は一千年前、女神が降臨された後にできたと言われている」
えーっと、神様っていうか、この世界の宗教自体がわからないぞ……
「……そこからか」
先生はちょっと呆れたように俺を見てから、後ろに積み上げた本の中から一冊の本を取り出した。
「これはわしが写し取った『聖典の原書』じゃ。まずは創世神話からじゃな。
遥か昔、この世界には大地は一つしかなかった。
そこは生命の存在しない荒れ果てた大地だった。
ある時、一柱の神が荒れ果てた地に降り立った。
神は自分の四肢から四柱の属神を生み出された。
右足から地神を、左足から水神を、右手から風神を、左手から火神を創られた。
四神はそれぞれ、地神は肥沃な大地を、水神は海を、風神は空を、火神は炎の川を生み出し次にそこに生きる全ての生き物を造られた。
前にブライス船長が話してくれた神話に近いな。
「原書では生き物を生み出したのは四神となっておる。解釈としては最初の神、始神が四神を生み出したという説と、始神が四神に別れたという説がある。フェスカは後の説をとっておるから〝四神教〟とも言われておる。そして
四神が最初に造られたのが人族というのが〝人族至上主義〟の言い分じゃな。そんな記述はどこにもないんじゃが、今フェスカの〝原書〟にはそう書かれておる。嘆かわしいことじゃ」
うわ~、自分たちの主義主張のため、歴史も改変するのか。いやそれって地球でもあったことで、それでいつの間にか真実は闇の中ってことになるんだよな。
「国によっては始神を創造神として祀る〝始神教〟を国教としているところと〝四神教〟を国教としているところがあるが、メトディルカ帝国は〝始神〟を〝魔始神〟と呼びまた別の宗教になっておる」
まあキリスト教も仏教でもいくつも宗派があるんだからそれは、あり得るんだろう。
あとドワーフは地神と火神を、エルフは四神を〝精霊神〟として自然を神として崇めているそうな。
獣族の国であったヴァレンシ獣王国は〝始神教〟だったが、国教とはしておらず、宗教の自由があったそうだ。
俺たちに力をくれた地球の〝神〟様はこっちの世界の〝始神〟様なのかな? それとも全く別の神様なのかな?
先生はそうやって宗教を交えながら、国の位置と名前、支配している種族などを教えてくれた。
驚いたのはこの世界の大陸は元は一つだったのが、種族が諍いを起こしたとき、神様が怒って鉄槌を振り下ろし、いくつかの大陸に別れたというものだった。
世界地図っぽいものを見ると、それぞれがパズルのピースみたいにハマるんだよ。
諍いについてはジランが話してくれた内容がちょっと近い。
神様が人族、獣族、妖精族、竜族を生み出したっていってたが、先生の話しでは、そこに魔族が入って五種族だそうな。
あとでどっかから湧いてきたわけじゃないみたい。
それと小人族、ドワーフ、エルフをまとめて妖精族というのだそうな。
「断絶の山脈を挟んでここからここまでが、元ヴァレンシ獣王国じゃったが、山脈から東は今はフェスカの支配下じゃ。断絶の山脈にはドワーフの大トンネルがあって、山越えせずとも行き来できたんじゃが、フェスカがせめてこんように50年前にドワーフの大トンネルは塞がれた。山を超えるには、この山脈は険しく、強い魔物も多く生息しておるから、フェスカが山を越えて攻めてくることはないじゃろう」
山脈を廻るには、ロモン国を通らなければならないので、フェスカもロモン国とは争いたくないようだ。
そしてここにきてロモンってどこかで聞いたようなと思ったら、テイマーがいる国だった。
俺が「ロモンの出か?」って聞かれたあのロモンだ。
そして気がつけばルーナたちはいつの間にか眠っていた。どの辺まで話を聞いていたのかな?
ジライヤだけは起きていたので、ルーナを乗せてもらい、ツナデとオロチマルを起こしてログハウスに戻った。
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もしかしたらどうでもいい宗教設定でした。
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