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はちわ
しおりを挟む終われ、早く終われ。
教壇も、横の席も見たくなくて机を睨みながらそう唱える。
あんなにも、関わりたくないって思ってるのにことごとく関わりを持ってしまう。
これは、ゲームのせいなのか、私の運の悪さなのか、どっちにしろ自分にとってはいい事じゃない。
不幸中の幸いなのか、このクラスには攻略対象者二人しかいない。いや、二人もなんだけど。
前の席は、香織ちゃん。横の席は、宇佐波優なんだけど、私の後ろの席は、席だけがあって席の持ち主は来ていないみたいだった。
お願いだから、攻略対象じゃありませんように。
キンコンカンコーン。
チャイムが終わりをつげる。
やっと、終わった!
号令と同時に鞄を持って、教室からでる。
玄関について、靴に履き替えようとしたら後から誰かが抱きついてくる。
「はなー!もう、終わった?お兄ちゃんと家に帰るよ!手、繋いで!!」
「お兄ちゃん、キモいから。…、離して?」
いまのいままで、お兄ちゃんの存在なんて忘れていた。
てか、今日お兄ちゃん達3年生は休みのはずなんだけど。ふと、疑問に思う。
てか、こいつ朝からいなかったっけ?
攻略対象者達に会いたくなくて、全然忘れてたわ。
「ねぇ、お兄ちゃん?今日、学校休みじゃなかったの?」
校門の前で、迎えを待っている時に疑問を問いかける。
「んー、いや、お兄ちゃんは、生徒会長だから休みじゃないよ!まぁ、休みでも華のためなら学校なんて、行くに決まってる!」
えっ、お兄ちゃん生徒会長だったんだ!
意外、頭悪そうなのに。
まだ、横でお兄ちゃんはなにかを話しているけどちょうど迎えに来た車に乗る。
家の帰り道で、願う。
明日は、攻略対象者達と関わりませんよーに!
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