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【6】社食での遭遇
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『五十嵐にこの間のお礼を兼ねて飲みに誘う作戦』
を決行するべく、菜乃は社食へとやって来た。
流石に大勢社員がいる中で、五十嵐に声を掛ける勇気はない。
なので、菜乃はいつかの時のように、一縷の望みをかけてお昼休憩をずらして、敢えて人の少ない時間帯での社食へと足を運んだ。
そもそも菜乃はデザイン部女子が名付けたこの作戦名に大いに不満を感じていた。
「この間のお礼って……。そもそも私が帰るのに便乗して、タクシーに乗ってきたのは五十嵐さんの方なんだけど。しかも散々デザイン部の悪口言った後で、勝手に飲み過ぎて気持ち悪くなって、外で吐いて。一人で家まで帰れそうもない五十嵐さんを、アパートまで連れていって介抱したのも私だし。なんなら、私が彼の分もタクシー代払っちゃってるし。翌日には朝ごはんも全部食べられちゃってるし! お礼されなきゃいけないのは本来私の方なんですけど!! 」
食堂のメニューが書かれた看板を眺めながら、一人愚痴っていた菜乃は、段々と今の理不尽な状況に腹が立ってきて、知らず知らずのうちに独り言のボリュームが上がっていることに気付いていなかった。
「――五十嵐、君のアパートまで行って朝帰りしたの? マジ? 」
菜乃の背後で唐突に、食堂に良く響く低音ボイスが聞こえてきた。
言葉の内容にぎょっとした菜乃は、反射的に後ろを振り返った。
そこには、五十嵐に負けず劣らずの長身で、上下のグレーのスーツをカジュアルに着こなし、 ワックスできっちりとセットされた短髪の爽やかなルックスの男性社員が、興味津々に菜乃をじっと見つめていた。
彼の首には『マーケティング部 田丸 真咲』という社員証入りのネックストラップが掲げられており、菜乃は部署名を目にして、サーッと血の気が引いたように目の前の田丸を仰ぎ見た。
「い、いえ。き、聞き違いです。すみません」
その挙動不審さが、却って先程の話を肯定していると、鈍感な菜乃は気付いていない。
「君さ、この間の飲み会で具合が悪くなって、五十嵐が送っていった子だよね? えっと、確かデザイン部の小森さんだっけ? 」
田丸という人物が思い出したように、菜乃の胸元の社員証を確認する。
「ひぃぃ……」
咄嗟に菜乃が社員証を手で隠す。
「ごめん、もう見ちゃった。―― 小森菜乃さん」
菜乃の行動がいちいち面白くて、田丸は耐えきれずプッと吹き出した。
(終わった……。私の地味で静かな会社生活は終ってしまった。
明日から、いや、もしかしたらこの休憩明けから、私はこの会社の女性社員を全て敵に回すことになるんだ。
『デブスの癖に会社イチのイケメンを何お前のアパートにお持ち帰りしてるんだ』って罵られるんだ。
そして、彼女からは『泥棒猫!』って言われてビンタされて……)
完全なる冤罪ではあるが、どうせ責められるのは人気の高いイケメンよりも、地味で陰キャなデブスの方だ。
菜乃はこの先の自分の悲惨な境遇を想像し、がっくりとその場に崩れ落ちた。
「わっ!? ど、どうしたの?」
突然目の前に崩れ落ちた菜乃に驚いて、慌てて田丸が菜乃の身体を引っ張り起こした。
菜乃は人生詰んだと、目に涙を溜めながら、ズビズビと鼻を啜っていた。
「もうおしまいです。どうにでもなれです。私なんかが五十嵐さんに関わったばかりに、こんなことになるなんて。何なら今日退職願い提出しようと思います」
やけくそな菜乃の言葉に田丸がギョッと目を見開く。
「いやいやいや! 待って待って! 俺、今聞いたこと誰にも絶対言わないからさ。そんなこの世の終わりみたいなこと言わないでよ。ね、ほらお昼食べに来たんでしょ? 奢るからさ、落ち着いて、ね? 」
女性社員を泣かしてしまい、田丸は慌てて菜乃をなだめると、菜乃の為に社食で一番高いステーキ丼を注文した。
「ほら、食べて? 美味しいからさ」
「うっ、うっ……いただきます……」
ボロボロと涙を流しながら菜乃はステーキを一口、口に含んだ。
「……っ!」
そのあまりにも蕩けるような肉の食感と、深みのあるタレの旨さに、菜乃の涙がピタリと止まる。
「美味しい……! 」
流石に社食イチ値の張るメニュー。
自分では決して食べることの出来なかったメニューに、菜乃は感動しながら無我夢中でステーキ丼を口いっぱいに頬張った。
「ぷっ! 」
そんな菜乃の姿に、田丸は耐えきれずに吹き出した。
「あははははは!! やべー。君、面白過ぎる!! 」
目の前でお腹を抱えて笑い転げる田丸に、ちらほらと食事に来ていた職員が何事かと二人のテーブルに視線を向ける。
「た、田丸さん? あの、ちょっと目立ってるんで、笑うの止めて貰ってもいいでしょうか? 」
さっきまで泣いていたのに、ステーキ丼につられ、尚且つその美味しさに、泣くのを忘れがっついてしまった己の賤しさに、菜乃は今更ながら恥ずかしくなり、カァッと顔を赤らめた。
「おぉ……」
次から次に目の前で顔色や表情を変える菜乃が面白ろ過ぎて、田丸は彼女から目が離せなくなっていた。
「何か君、色々と凄いね」
「え? 」
田丸の呟くような言葉に菜乃は意味が分からず、聞き返した。
「いや、こっちの話。……落ち着いてくれた? 」
優しい低音のイケボで菜乃を心配する田丸の姿に、菜乃はようやく今のこの状況を把握する。
(え? そう言えば私、マーケティング部の男の人と二人でお昼食べてるんですけど!? )
かつてない状況に、菜乃は今度はどうしたらいいのか途端に分からなくなり、おろおろと視線を彷徨わせた。
その様子に再び「ぷっ」と田丸が吹き出す。
それを目にした菜乃はまた大笑いされたら大変と、慌てて田丸の質問に答えを返した。
「お、落ち着きました!! 色々取り乱してしまってすみませんでした! 」
「ふ、そっか。良かった。……じゃあさ、最初の話に戻るんだけど、誰にも言わないから聞いていい? 飲み会の後、五十嵐とどうなったの? 」
ようやく本題に戻った田丸が、優しく菜乃にあの日の五十嵐とのことについて触れてきた。
初めこそ動揺して取り乱してしまったが、田丸の優しい低音ボイスは何だか菜乃の心を落ち着かせてくれた。
責めるでもなく、馬鹿にしているでもない田丸の姿に、菜乃は不思議な安心感を覚えた。
菜乃は田丸に飲み会での出来事を打ち明けた。
* * *
「なる程ね。しかし、相変わらず五十嵐はクズだねー」
「え? 」
五十嵐に辛辣な言葉を投げ掛ける田丸に、菜乃が思わずぎょっとする。
今迄五十嵐を悪く言う会社の人間に出会ったことのない菜乃は、田丸と五十嵐の関係性が分からず、困惑した表情を浮かべた。
そんな菜乃の心情を察した田丸は、安心させるように菜乃にフォローの言葉を掛けた。
「ああ、気にしないで。俺、五十嵐とはこの会社の入社時からの同期なんだ。既に四年の付き合い。なので、あいつの本性っていうかは全部知ってるから、無問題」
「も、もうまん……? 」
「問題なし。気にしないで、てこと」
「り、了解です」
五十嵐とは違い、 陰キャな自分に対して自然体で接してくれる田丸に、菜乃もいつしか自然体で打ち解けることが出来ていた。
そして、そんな田丸に藁にも縋る思いで、菜乃は飲み会の相談を持ち掛けた。
「うーん。正直、難しいかな」
「やっぱり、そうですか……」
田丸の答えに菜乃はがっくりと項垂れた。
「あいつ、本当に女見て選ぶからさ。彼女がいるいないは関係なしに、あいつの中で気に入った子がいれば飲み会には参加すると思うけど、デザイン部の女子で五十嵐が気になるような子っていないんだよねー」
「なんて贅沢な。そして彼女に対してそれはいかがなものかと思いますが」
(デザイン部は、確かに広報部や秘書課に比べれば飛び抜けた美女はいないかも知れないけれど、私以外は皆、垢抜けていて本当に綺麗な人達ばかりなのに。
そんな人達に烙印を押すなんて、あの男、一体何様のつもりなんだ……! )
彼女に対する不誠実さと、人の価値を見た目だけで判断する五十嵐の人となりについて、菜乃は一層激しい嫌悪感を抱いた。
「小森さん、面白いから気に入っちゃった。何か五十嵐の件で困ったことあったらいつでも俺に相談していいよ。これ、俺の連絡先ね。気が向いた時にLINE登録してくれていいから」
「あ、ありがとうございます。あの、凄く助かります」
五十嵐の社食作戦は失敗に終わったものの、それを払拭するかのように、菜乃の中でとても大きな協力者を得ることが出来た。
菜乃は差し出された田丸の名刺を受け取ると、大事に自分の名刺入れにしまったのだった。
を決行するべく、菜乃は社食へとやって来た。
流石に大勢社員がいる中で、五十嵐に声を掛ける勇気はない。
なので、菜乃はいつかの時のように、一縷の望みをかけてお昼休憩をずらして、敢えて人の少ない時間帯での社食へと足を運んだ。
そもそも菜乃はデザイン部女子が名付けたこの作戦名に大いに不満を感じていた。
「この間のお礼って……。そもそも私が帰るのに便乗して、タクシーに乗ってきたのは五十嵐さんの方なんだけど。しかも散々デザイン部の悪口言った後で、勝手に飲み過ぎて気持ち悪くなって、外で吐いて。一人で家まで帰れそうもない五十嵐さんを、アパートまで連れていって介抱したのも私だし。なんなら、私が彼の分もタクシー代払っちゃってるし。翌日には朝ごはんも全部食べられちゃってるし! お礼されなきゃいけないのは本来私の方なんですけど!! 」
食堂のメニューが書かれた看板を眺めながら、一人愚痴っていた菜乃は、段々と今の理不尽な状況に腹が立ってきて、知らず知らずのうちに独り言のボリュームが上がっていることに気付いていなかった。
「――五十嵐、君のアパートまで行って朝帰りしたの? マジ? 」
菜乃の背後で唐突に、食堂に良く響く低音ボイスが聞こえてきた。
言葉の内容にぎょっとした菜乃は、反射的に後ろを振り返った。
そこには、五十嵐に負けず劣らずの長身で、上下のグレーのスーツをカジュアルに着こなし、 ワックスできっちりとセットされた短髪の爽やかなルックスの男性社員が、興味津々に菜乃をじっと見つめていた。
彼の首には『マーケティング部 田丸 真咲』という社員証入りのネックストラップが掲げられており、菜乃は部署名を目にして、サーッと血の気が引いたように目の前の田丸を仰ぎ見た。
「い、いえ。き、聞き違いです。すみません」
その挙動不審さが、却って先程の話を肯定していると、鈍感な菜乃は気付いていない。
「君さ、この間の飲み会で具合が悪くなって、五十嵐が送っていった子だよね? えっと、確かデザイン部の小森さんだっけ? 」
田丸という人物が思い出したように、菜乃の胸元の社員証を確認する。
「ひぃぃ……」
咄嗟に菜乃が社員証を手で隠す。
「ごめん、もう見ちゃった。―― 小森菜乃さん」
菜乃の行動がいちいち面白くて、田丸は耐えきれずプッと吹き出した。
(終わった……。私の地味で静かな会社生活は終ってしまった。
明日から、いや、もしかしたらこの休憩明けから、私はこの会社の女性社員を全て敵に回すことになるんだ。
『デブスの癖に会社イチのイケメンを何お前のアパートにお持ち帰りしてるんだ』って罵られるんだ。
そして、彼女からは『泥棒猫!』って言われてビンタされて……)
完全なる冤罪ではあるが、どうせ責められるのは人気の高いイケメンよりも、地味で陰キャなデブスの方だ。
菜乃はこの先の自分の悲惨な境遇を想像し、がっくりとその場に崩れ落ちた。
「わっ!? ど、どうしたの?」
突然目の前に崩れ落ちた菜乃に驚いて、慌てて田丸が菜乃の身体を引っ張り起こした。
菜乃は人生詰んだと、目に涙を溜めながら、ズビズビと鼻を啜っていた。
「もうおしまいです。どうにでもなれです。私なんかが五十嵐さんに関わったばかりに、こんなことになるなんて。何なら今日退職願い提出しようと思います」
やけくそな菜乃の言葉に田丸がギョッと目を見開く。
「いやいやいや! 待って待って! 俺、今聞いたこと誰にも絶対言わないからさ。そんなこの世の終わりみたいなこと言わないでよ。ね、ほらお昼食べに来たんでしょ? 奢るからさ、落ち着いて、ね? 」
女性社員を泣かしてしまい、田丸は慌てて菜乃をなだめると、菜乃の為に社食で一番高いステーキ丼を注文した。
「ほら、食べて? 美味しいからさ」
「うっ、うっ……いただきます……」
ボロボロと涙を流しながら菜乃はステーキを一口、口に含んだ。
「……っ!」
そのあまりにも蕩けるような肉の食感と、深みのあるタレの旨さに、菜乃の涙がピタリと止まる。
「美味しい……! 」
流石に社食イチ値の張るメニュー。
自分では決して食べることの出来なかったメニューに、菜乃は感動しながら無我夢中でステーキ丼を口いっぱいに頬張った。
「ぷっ! 」
そんな菜乃の姿に、田丸は耐えきれずに吹き出した。
「あははははは!! やべー。君、面白過ぎる!! 」
目の前でお腹を抱えて笑い転げる田丸に、ちらほらと食事に来ていた職員が何事かと二人のテーブルに視線を向ける。
「た、田丸さん? あの、ちょっと目立ってるんで、笑うの止めて貰ってもいいでしょうか? 」
さっきまで泣いていたのに、ステーキ丼につられ、尚且つその美味しさに、泣くのを忘れがっついてしまった己の賤しさに、菜乃は今更ながら恥ずかしくなり、カァッと顔を赤らめた。
「おぉ……」
次から次に目の前で顔色や表情を変える菜乃が面白ろ過ぎて、田丸は彼女から目が離せなくなっていた。
「何か君、色々と凄いね」
「え? 」
田丸の呟くような言葉に菜乃は意味が分からず、聞き返した。
「いや、こっちの話。……落ち着いてくれた? 」
優しい低音のイケボで菜乃を心配する田丸の姿に、菜乃はようやく今のこの状況を把握する。
(え? そう言えば私、マーケティング部の男の人と二人でお昼食べてるんですけど!? )
かつてない状況に、菜乃は今度はどうしたらいいのか途端に分からなくなり、おろおろと視線を彷徨わせた。
その様子に再び「ぷっ」と田丸が吹き出す。
それを目にした菜乃はまた大笑いされたら大変と、慌てて田丸の質問に答えを返した。
「お、落ち着きました!! 色々取り乱してしまってすみませんでした! 」
「ふ、そっか。良かった。……じゃあさ、最初の話に戻るんだけど、誰にも言わないから聞いていい? 飲み会の後、五十嵐とどうなったの? 」
ようやく本題に戻った田丸が、優しく菜乃にあの日の五十嵐とのことについて触れてきた。
初めこそ動揺して取り乱してしまったが、田丸の優しい低音ボイスは何だか菜乃の心を落ち着かせてくれた。
責めるでもなく、馬鹿にしているでもない田丸の姿に、菜乃は不思議な安心感を覚えた。
菜乃は田丸に飲み会での出来事を打ち明けた。
* * *
「なる程ね。しかし、相変わらず五十嵐はクズだねー」
「え? 」
五十嵐に辛辣な言葉を投げ掛ける田丸に、菜乃が思わずぎょっとする。
今迄五十嵐を悪く言う会社の人間に出会ったことのない菜乃は、田丸と五十嵐の関係性が分からず、困惑した表情を浮かべた。
そんな菜乃の心情を察した田丸は、安心させるように菜乃にフォローの言葉を掛けた。
「ああ、気にしないで。俺、五十嵐とはこの会社の入社時からの同期なんだ。既に四年の付き合い。なので、あいつの本性っていうかは全部知ってるから、無問題」
「も、もうまん……? 」
「問題なし。気にしないで、てこと」
「り、了解です」
五十嵐とは違い、 陰キャな自分に対して自然体で接してくれる田丸に、菜乃もいつしか自然体で打ち解けることが出来ていた。
そして、そんな田丸に藁にも縋る思いで、菜乃は飲み会の相談を持ち掛けた。
「うーん。正直、難しいかな」
「やっぱり、そうですか……」
田丸の答えに菜乃はがっくりと項垂れた。
「あいつ、本当に女見て選ぶからさ。彼女がいるいないは関係なしに、あいつの中で気に入った子がいれば飲み会には参加すると思うけど、デザイン部の女子で五十嵐が気になるような子っていないんだよねー」
「なんて贅沢な。そして彼女に対してそれはいかがなものかと思いますが」
(デザイン部は、確かに広報部や秘書課に比べれば飛び抜けた美女はいないかも知れないけれど、私以外は皆、垢抜けていて本当に綺麗な人達ばかりなのに。
そんな人達に烙印を押すなんて、あの男、一体何様のつもりなんだ……! )
彼女に対する不誠実さと、人の価値を見た目だけで判断する五十嵐の人となりについて、菜乃は一層激しい嫌悪感を抱いた。
「小森さん、面白いから気に入っちゃった。何か五十嵐の件で困ったことあったらいつでも俺に相談していいよ。これ、俺の連絡先ね。気が向いた時にLINE登録してくれていいから」
「あ、ありがとうございます。あの、凄く助かります」
五十嵐の社食作戦は失敗に終わったものの、それを払拭するかのように、菜乃の中でとても大きな協力者を得ることが出来た。
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