無能の盗賊と言われた俺の『スティール』は、どうやら相手のスキルを奪うものだったみたいです。

 盗賊なのに『スティール』さえまともに使えないアイク。そんなアイクはギルドから馬鹿にされており、ついにはパーティ仲間に裏切られてダンジョンの最下層に置いていかれる。

 そこで、銀色のドラゴンと対峙した際、アイクは自身の唯一のスキルである『スティール』を使う。当然、失敗する『スティール』。しかし、数度目の『スティール』を使ったとき、間の前には銀髪のロリっ子が現れた。

「このチート能力野郎が! 返せ、私のスキルを返せ~!」

 どうやら、俺は彼女の『竜化』のスキルを奪ってしまったらしい。

 え? 俺の『スティール』は何も奪えないものだったんじゃないのか?

 無能と呼ばれて続けた俺の『スティール』はどうやら、相手の物じゃなくて、『スキル』を奪うものだったらしいです。
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